津軽 (岩波文庫)
価格:¥ 525 (税込)
出版:岩波書店
カテゴリ:-
ページ:264頁
JAN:9784003109052
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で50275位
おすすめ度:
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レビュー
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明るいそのまんまの太宰に会える Date:2010-01-13 おすすめ度 ![]() 昨年は、太宰治生誕100年だったこともあり、たくさんの太宰作品を読んだ。その中で、「ああ、太宰という人は、本来こういう人だったんだなあ。」と、ようやく生身の太宰に会えたように感じたのが、この作品である。彼は、故郷津軽の人たちとこのように語り、このように酒を飲んだ。そして、大好きだった育ての親と再会する。太平洋戦争真っ直中の昭和19年の春、彼は都会の生活を逃れ、故郷津軽を旅する。この作品では、友と語るリラックスした明るい太宰に会える。また、一方で、実家に対する彼のコンプレックス、気詰まりも理解できる。長部氏による作品「津軽」の裏話(解説)、太宰本人の手による津軽半島の地図など、この文庫ならではの特徴も見逃せない。 |
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購入の決め手は解説 Date:2009-10-27 おすすめ度 ![]() 私はこの本を書店で購入したのだが、岩波文庫版と新潮文庫版とで迷った。最終的に決め手となったのが長部日出男による解説の面白さだった。内容としては「『津軽』の真相が物語る太宰のストーリーテラーとしての計り知れない力量」ということになろうか。これ以上言うとネタバレになってしまうので控えるが、この解説を読んで本編を読むと、さらに面白みが増すのではなかろうか。 |
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良いと思う。 Date:2009-08-03 おすすめ度 ![]() 作者自身が故郷の津軽を巡り歩いた経験を元に書かれた、 虚実混交の自伝的小説。この人の小説の中では結構長い部類に入る。 内容は、壮年期の太宰が故郷を旅行しようと思い立ち、 地元の縁者らと交流しつつ津軽各地を歩き回り、 行く先々の土地の文化・歴史・地理を読者に紹介する、 というものである。 太宰と太宰を取り巻く人々のほのぼのした交流が見られ、 物語の雰囲気は明るい。 津軽という土地を全く知らない読者に対して、 丁寧に、滑稽味を交えて説明する文章は良い。 物語の端々に郷土愛が見えるのはとても良い。 ただ、作者が津軽の子どもがきれいな標準語を話す様を見て喜ぶ描写もあり、 太宰が津軽のすべてを認めていた訳ではないことが伺える。 これは戦時の日本人の一般的な方言観なのかもしれない。 太宰としては、故郷の文化の特性を認めつつも、 それが時の流れとともに中央のものと同一になるのを望んでいたのかもしれない。 この本もいろいろな出版社で公刊されているが、 書体は岩波版が最も読みやすいと思う。 |
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これが最初で良かった Date:2009-08-02 おすすめ度 ![]() 生誕100周年ということで、ワイドショーなどで最近多く取り上げられていました。 そこで驚いたのは、太宰ファンの人がマイ文章を持っているということ。 つまり、気に入っている一文をすらすらと暗唱していたのです。 その驚きが太宰作品を読むきっかけとなりました。 人間失格、走れメロスといった作品のイメージ(小学校の頃に教科書に出ていたぐらいできちんと読んだことはないのに)から太宰治という人に暗いという印象を持っていました。 それが読んでいるうちにすぐ払拭され、繊細で、人に気配りをしすぎるほどにしてしまう、ユーモアがあるお茶目な人だと思いました。 蟹や蝦蛄をばりばりと嬉しそうに食べているのが目に浮ぶほどです。 ビールも太宰治にかかると美味しそうすぎて呑みたくなる!(笑) 彼は津軽という自分のふるさとについて旅行記を書く企画を受けます。それについて序編では専門的な知ったかぶりの意見は避け、愛という自分の専門科目を追及したいと書いています。 そこに相対したラストがとても格好良かったです。 私は虚飾を行わなかった。読者をだましはしなかった。さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。 これをマイ文章にしている人が多かったのに納得しました。 なんて格好良い! 紀行や歴史などの説明では読み辛く進めるのが難しい部分もありましたが、旅行記だけではないストーリーがある素晴らしい作品です。 この作品を最初に読んで正解でした。 |
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ふるさとは遠きにありておもうもの Date:2007-05-06 おすすめ度 ![]() 『津軽』です。 太宰が久々に津軽に里帰りし、ついでに今まで知らなかった津軽の各地を旅し、再発見する、という話です。長編ですけど、そんなに膨大に長いわけではないですし、ネガティブだったり難解だったりする訳でもありませんので、とっつきやすいとは思います。 太宰ファンの人にとっては、太宰のルーツを知る、という位置づけの作品になるでしょう。なんというか、津軽の旧家に生まれた、というのは、太宰にとっては相当重い荷物だったのだな、というのが一番実感できる著作でしょう。今ならば「太宰の実家」と言うでしょうが、当時は「津島の弟で、小説書いているヤツ」だったのですから。 序盤のうちは、太宰があちこち行って、津軽の歴史を書いてあったりして、だからなんなんだ、という感じもしますが……物語としては、最後にちょっと感動シーンがあるので、最後まで読むのがよいと思います。 |


