蓮如―聖俗具有の人間像 (岩波新書)

価格:¥ 756 (税込)
出版:岩波書店
カテゴリ:新書
ページ:195頁
JAN:9784004303435
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で185725位

[ Amazonの詳細ページへ ]
この商品は購入可能です
Amazon.co.jpのカートに入れる
発送可能時期:在庫あり。
エディターレビュー
蓮如という僧侶は、その宗教史上にしめる重要性に比して、現代では意外に知名度が低いようだ。今日の日本仏教の最大宗派といわれるのは親鸞(しんらん)を開祖とする浄土真宗だが、蓮如は、その発展のいしずえを築いた15世紀後半の本願寺宗主である。蓮如は、下積みの境遇から身を興し、教団の権威に抗して戦い、社会の底辺に生きる人々に常に温かい眼差しを注いだ。そして、彼らにも理解できる平易な言葉で教えを説き、やがて本願寺を日本一の教団に成長させていった。そうした蓮如を、著者の五木寛之は「宗教的共同体のうちに中世民衆のアイデンティティを確立した人」として捉え、この本は「いわば聖俗具有のモンスターともいうべき蓮如への、私的なオマージュ」であるとしている。著者も指摘するように、たしかに親鸞が自己の「罪深さ」への深い自覚から出発した求道者であるとすれば、蓮如は自己の「卑しさ」への自覚のもとに、現実に生きていく人間の「悲苦」を原点として出発した伝道者であるとのイメージが強い。そのため彼の俗物性が古くから取りざたされてきた。
しかし、それは蓮如自身の個性であると同時に、彼の生きた15世紀後半という激動の世が求めた時代の個性というべきなのかもしれない。著者もこの本の中で、蓮如という人物の生涯を、彼の生きた時代という側面に強くスポットを当てて描いている。そしてそれが逆に、500年の時を超えて現代でもなお門徒たちに「蓮如さん」と呼ばれ親しまれている蓮如のたぐいまれな個性を、より際立たせる結果につながっているようだ。(水戸義継)
Amazonレビュー
amazon検索