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もの食う人びと (角川文庫)

価格:¥ 720 (税込)
出版:角川書店
カテゴリ:文庫
ページ:365頁
JAN:9784043417018
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で19808位
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レビュー
☆3つの理由 Date:2009-06-15
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「飽食」という言葉が最近聞かなくなったように感じますが、
この本が出版されたのは、まさに「飽食」が悪となっていたそんな時期です。

アジアから入り、ヨーロッパ、アフリカ、ロシア、東アジアと各国を見て周り、
その地域の食と、食にまつわるエピソードを交えた本のつくりは
読者を飽きさせることがありません。どの話も衝撃的かつ心の深奥に響くものがありました。

ドキュメンタリーのレポのような形式であり、生々しい雰囲気が醸しだされています。
旧日本兵の食人の話やロシア軍の兵隊内でのいじめ、アフリカのある国のエイズの実態は
身につまされる話ばかりでした。

しかしこの本のレビューには☆3つにしました。
それは著者のスタンスに賛同できかねる部分が多数あったからです。

バブルがはじけて少し経っている時期ですが、まだその余韻があることがよくわかります。
日本人の立場を最大限に利用して、時にはおこがましい記述がみられます。

「郷に入れば郷に従え」的なリポートではなく、あくまでも日本人としての立場であり、
「郷に入るが郷に従わない」立ち位置のように思えてならなかったのです。

著書が少し歳をいっているからなのか、それとも当時の日本的考え方なのか、
何か他人行儀で最初から考えが固まっている中での作品、という印象が拭いきれませんでした。

他のレビュアーさんが書かれている通り、内容は大変素晴らしいと思います。
ただ、これを今見て何を思うかは人それぞれでしょう。
☆3つの理由、おこがましいことは承知ですが、一昔前の本と私が感じたためです。
ほうしょく、と呟いて Date:2009-03-13
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冒頭にこんな一文がある。

=食べ残すということが罪であるとしたら、
この子達(バングラディシュで残飯を食らう子供)がその罪をあがなっているのだった=

飽食の時代に生きる人間なら、子供時代に一度は、
世界には飢えた人がいるのだから、食べ物を粗末にしてはいけない
残してはいけない、と諭された経験があるはずだ。
しかし少し成長すれば、私達が今日のランチを残そうが、平らげようが
飢えた子供の腹を満たすことになんらの貢献も出来ない現実に
気付き、時に無感動に食をむさぼり、時に廃棄する飽食の民になる。
飢餓の現場と飽食の私たちの間に走る深遠な亀裂。これは
いかんともしがたい。

しかし、考えてみよう。いつでも食べ物がある私たちは
幸せなのだろうか?飽食は幸福だろうか?
新鮮な野菜の持つ瑞々しさや香りがとうにうしなわれ、
化学調味料で味付けられたコンビニ弁当を食らう日本人は幸せか?
ストレスに圧迫され過食で自我をかろうじて保つ人は幸せか?
生活習慣病が蔓延するこの社会は豊かなのか?
そうではないと思う。
飢餓は間違いなく不幸だが飽食も幸福とは言い難い。
地球上の人間全てが幸せな食生活を送るにはどうしたら良いのか
真の豊かさとは何か考えずにはいられない。
食を痛感 Date:2009-01-31
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飽食の国、日本。贅沢にたるみ、麻痺した舌と胃袋がなんと多いことか。
たとえ美しいレストランで出された料理が美味であっても、背後には、怒りの味、憎しみの味、悲しみの味が存在する。私はこの本を読んでそんなことを考える。

著者は問う。「あなたの家の猫が食べているその缶詰が、どうやってできたものか想像してみたことがありますか?」と。
“食べること“とは Date:2008-07-10
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かなり古い本ですが、とても考えさせられました。

“食べる“という行為は“生“につながります。
この本を通して私はあらためてこの事に気付かされました。

手足が不自由でも肘と膝で必死に救援物資を貰おうとする人、
戦争で住む家を無くした難民の人々の食べたくても食べれない状況。

宗教や国は人々の幸せのためにあってほしいのに、
現実は戦争のためにお金は使われ、人々は食べれない。

例え私が募金をしたところで本当に苦しんでいる人々にどのくらいの援助になるのか?
支援団体と称する人の私財にされ、行き届くのは脂身たっぷりの肉を食べた豚のような男ではないのか?

飢餓があるのに、それをメディアで見たり読んだりしている自分には何もできない現実。

考えると悲しくなります。
私の食への意識はこの本を通して変わったと思います。
食事をもっと大切にしようと思いました。

食の大切さ、いろいろな楽しみ方が知れる本です。
是非 読んでみてください。

90年代世界のある一面 Date:2008-06-03
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食べるという行為をキーワードに、90年代世界の病巣を描いたノンフィクション。

諦め、怒り、悲しさ。

そこに描かれる人物と事実がそのままひとつのストーリーとなり、われわれに何かを訴える。

時代は変われども、読みつがれるべき名作。

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