私の奴隷になりなさい (角川文庫)
価格:¥ 500 (税込)
出版:角川書店
カテゴリ:文庫
ページ:221頁
JAN:9784043868018
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で9087位
おすすめ度:
[ Amazonの詳細ページへ ]
出版:角川書店
カテゴリ:文庫
ページ:221頁
JAN:9784043868018
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で9087位
おすすめ度:

[ Amazonの詳細ページへ ]
この書籍を買った人はこんな書籍も買っています
レビュー
|
引き込まれました Date:2009-10-05 おすすめ度 ![]() エロ小説の存在意義が「抜く」だとすれば、これは実用性の低いエロ小説だ。性をめぐる思考実験というか、こんな世界があってこんな快感やこんな絶頂もあるのだよ、と、ウブな読者を教育する意図で書いてる感じで、ウザイと言えばウザイが、ウブな私は感動して読みました。倒叙法と言うのか、先に意味不明の奇妙な経験が描かれ、一段落したところで物語は時間軸をさかのぼって種明かし、というのは小説によくある構成だが、それをビデオテープとメールのログという仕掛けを介して主人公が辿るというアイデアが鮮やかで、素晴らしい(それくらいありふれたアイデアだろ、と言われたらごめんなさい)。性描写に「加奈の秘唇はしとどに濡れ」みたいなエロ小説の定型比喩が全く出てこないせいか、全体がストイックで乾いた印象で、そこもいい(特に、たぶん女性も抵抗なく読める)と思うが、気取っててダメという人も多いのかも。後半は蛇足みたいで、説教くさい演説もあるが、演説が完全に一箇所にまとまっているため読み飛ばし可能なのがまた親切でいい。個人的には前半だけで充分に4つ星。これだけよくできてるのにみなさんの評価が意外に低いことに驚いたのでひとつおまけして5つ星。 |
|
マゾの生態に関しては納得できる Date:2009-03-30 おすすめ度 ![]() 直木賞作家の書いた官能小説であるらしい。さて、筆者は誰なのだろう。 細かいところで突っ込みどころはある。例えば、主の行動は、女奴隷と主人公の人間関係を転がすためのご都合主義を感じてしまう。特に最後の退場の仕方に不自然さを感じる。 ただ、一般の官能小説には無いリアリティも感じる。 マゾは、誰に対してもマゾなのではない。マゾは、自分が主と認めた人間の前でだけマゾになれる。それは、現実のSMを体験した人間なら誰でも知っている事実だ。だが、一般の官能小説では、読者の妄想を満足させる都合上、その点は誤魔化して書かれる。 この作品では逆に、そこを強調して書かれている。その意味で、この作品は官能小説のタブーに挑んだ小説だと言えないこともない。 |
|
通勤電車で一気読みしました。 Date:2008-11-12 おすすめ度 ![]() 20代半ばの主人公(男性)が、転職初日に27歳の先輩女性社員にアプローチ。 そこから「恋愛」とはとても呼べないストーリーが展開されていく。 誰に薦められるわけでもなく、たまたま入った書店で期待せずに手に取った本書の文章のこなれ方が気に入って、後日、都庁内の書店で購入し一気読みした。 読後に、全体を俯瞰して感想を述べるのであれば、否定的な意見もあろう。 しかし、特段、小説に対し、自分を成長させる何かを期待するわけではなく、単に手軽に異世界を垣間見ることだけを目的に購入するのであれば、この小説は十分にその意義を果たすものといえる。 自分の憧れの女性を徹底して陵辱する中年の醜悪な男が、実は、哲学的な自己の世界観(スモールワールド)を実現すること、そして女性を陵辱することによって成長する手助けしたということを、主人公に教示するラストシーンは、まさしく異世界であって、主人公はSM世界から概念世界へと激しく移行する。 他のレビュアーの評価は厳しいものがあるし、小説の完成度という点で意見を言いたい気持ちも理解は出来るが、読む価値が無いかというと、そんなことはなく、表紙を見て気になった人には是非読んでいただきたい、と思う。 特に通勤電車の中で、周囲に美しいOLがいたりすると、読書環境としては万全でしょう。 |
|
売り方がうまいですね。 Date:2008-10-17 おすすめ度 ![]() 装丁やタイトルを見る限り、エロ要素を強くアピール。内容もそれに近く、刺激的な描写は満載だ。書店のポップには「あの直木賞作家が官能小説を!」とまで書かれていた。 ただ、登場人物の欲に関する描写があまり深く掘り込まれておらず、官能小説としては全く実用的ではない。また、ミステリ的な読み方が可能かというと、女性の謎部分の伏線が口説く、わかりやすく、後半の展開は早々と読めてしまう(両方とも著者自身、そう意識して書いたと思う)。じゃあ、文学として読めるのかと言うと、文章や構成はうまいと思いますが、本作単独ではそこまでの深みや重みは感じなかった。 短編集の中の一遍としてあったのなら満足できただろう。ただ、わざわざ刺激的な装丁とタイトル変更を行なって、売るための仕掛けを作った出版社に騙されました、という印象ばかりが強く残る。 続編があるようなので、本来ならそれを読んでから評価するべきなんだろうけど、その印象のせいで次作以降を買うのに大きなためらいがある。 |
|
SM青春小説 Date:2008-06-11 おすすめ度 ![]() つくりは凝っている。 ファム・ファタル(運命の女性)との出会い。再会から最初の出会いへ。次に出会いの背後にあった、女性側の物語へ。 実際の関わり、ビデオ、メールとツールを変えつつ、何重にも、深みへといざなう様に、入れ子型に作りこまれている。 それらが、次の層に進むたびに、物語の意味づけが代わるように仕組まれている。 その一番奥底で主人公は、ファム・ファタルを作った男と出会う。 その後の人生をも左右し決定付ける、運命との出会いの物語であるという意味では、青春小説といえば青春小説なのかな。 タイトル買いをしたが、爽やかな分、奇麗事に美化して終わっている感じがした。 |



