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夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

価格:¥ 580 (税込)
出版:角川グループパブリッシング
カテゴリ:文庫
ページ:320頁
JAN:9784043878024
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で1086位
おすすめ度:

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レビュー
祇園ファンタジ〜 ☆ 李白翁の歩く城 Date:2010-01-21
おすすめ度
あくまでファンタジーですよね、この作品って。ですので、人生訓とか心の襞に分け入るようなテーマとか、そういったものを期待して読むのは、ちょっと筋違いな気がします。
どこまでも、この独特な−−敢えて言えば浪漫調懐古主義的な?−−世界観に浸るのが良いのでは、という、まぁ少々オタク向けな小説です。森見さん自身もかなりのオタクですよね。京大農学部の院卒ですもん。

アニメ映画にするなら是非宮崎駿監督にと思うこの作品、巻末の解説代わりの羽海野チカさんの見開きイラストもさることながら、読み進むにつれ自分の今までの人生中の濃色イメージ(喩えるならば、漆器の様な濃臙脂色)を持ったエピソード全てがグルグルと渦を巻いて頭の中に押し寄せ、、読み終えた時には(3日程で読了)何だか目眩・頭痛を感じました。たぶんこの作者の物はもう読まないのではと思います。

作者がとても博識・碩学・知性に恵まれた情感豊かな生い立ちをお持ちの事だけは、文中に掲げられた古今東西の本の羅列等からも(絵本『ラ・タ・タ・タム』は特に探して読んでみたい‥)、とてもよく分かりました。ただ、殆んどの語句なり言い回しなりがパロディで、どこかで読んだ様な字面の組合せに終始しているので(特にチェッカーズの歌詞の引用はいただけない気が‥)、何となく作品自体のオリジナリティ或いは正味ボリュームが物足りなく感じられてしまうのは私だけでしょうか。(なので、もらった本で良かったと思いました)
上げ底文学‥‥と揶揄してしまえば、文学そのものが食べてお腹がくちくなる物ではない、と言われてしまうかもしれませんが。。

※乙女さんとは“ラム酒を愛している”“脅威レベルの酒豪”と共通項がありますので、一度指しで飲み明かしたいとは思います。
無駄に長い Date:2010-01-01
おすすめ度
天然系のオツムを持つ女の子の脳天気な放浪と、
彼女を追いかけるちょっと情けない先輩男を描いた、
素敵な語り口の、ノホホンとした可笑しさのある小説である。

が、そこには人間らしい臭いはしない。
まるで夢の中のお話で、生活や営みや悩みや目標が見当たらないのだ。

『ひよこ豆のような小さき頃』と言った表現がまたあざとい。
可愛らしいが、まるで中学生が好むような表現に見える。

これがこの作家の特徴と言うよりは、
「あえてこう書いてみました。どうです可愛らしいでしょう?」
という作者の押しつけがましい期待が透けて見えるのは私だけだろうか。
表現が華美なだけで、実体を伴ったものが少ないのだ。

非常に表面的な世界観と、変に博学で衒学的な知識の羅列が載った、
なんだか鼻持ちならない面も時々見受けられる。

また、「読んで面白かった。じゃあ別の人のを読もうか」という類の本でもある。
つまり読んだ後、もう一度読んでみようかとは思えない。

書き方にこだわりはあるが、底に流れる作者の思いや人生観という物が見当たらない。
そう言う小説が悪いわけもないが、読了感も薄く、読みながらに感慨に耽ることもなかった。

読む時間が惜しくも感じられる物だった。
これを読むなら、別に他に面白い漫画がいくらでもある。
無理に小説形式のこういった本を読む必要はないのではないか。
この世界観好きです。 Date:2009-12-30
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単純に面白いです。

小説なのに軽快なテンポと独特で不思議な世界観によって
まるでコミックを読んでいるかのような感覚に陥ります。

著者の作品はほぼ全て読んでいますが、やはり主人公が語る
著者特有の古風で独特な言い回しが絶妙で、いい味を出しています。
終わり方もすっきりしていますね。

巻末の羽海野先生のイラスト解説もこの世界観をより味わい深い
ものに引き立たせてくれてGoodです。

初心者のためのレビュー!!! Date:2009-12-29
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非常に売れてますが、万人向けじゃありません

ダメな人は「独特な文体」がダメなんでしょうが、独特と言うより昔の文学小説のパロディって言った方がいいでしょう
太宰治や川端康成、谷崎潤一郎とかたしなんでから、また読んでみると面白さが分かるんじゃないでしょうか?

文学作品として森見氏の本を読むのです。これは「文学」なのです!!

少なくとも「きべんろん部」が出てくるP30まで読んで面白さが分からなかったら、それ以降読んでも面白さが分からないと思います
あきらめてください

そしてこの本の面白さはとにかく言葉のチョイスにつきます

「私を見つめるぐらいならば、炊飯器を眺めてるほうが心楽しい充実した時を過ごせましょう」(P15)

たまらん!嗚呼たまらん!

あと出てくる言葉は現代小説にしては難しい言葉も結構出てきます
四文字熟語とか。電子辞書とかで調べながら読むのもいいでしょう。
中高生には厳しいかもしれませんが、美しい言葉がちりばめられております

個人的に「00年代に出た本ベスト10」に入れたい一冊
最高の★10個
センスいい Date:2009-12-23
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 昔の女学生のような文体で語る京都の女子大生と、その女子大生を追いかける「先輩」の、その二人が交互に語る形式で綴られます。
 夜の繁華街を舞台にした「夜は短し歩けよ乙女」。古本市を舞台にした「深海魚たち」。学園祭の顛末を語る「御都合主義者かく語りき」。風邪に襲われた京都を描いた「魔風邪恋風邪」。この四つ。私は中でも「深海魚たち」と「御都合主義者かく語りき」が素晴らしい出来だと思います。
 奇妙なユーモアときらびやかで古典的な幻像で語られた本作は小説としてのセンス充実してます。文章のセンスもさることながら、幻想世界を具体的に描く絵画的センスもいい(結局は文章だけど)。
 われわれが生きている世界を、このように楽しくて華々しい世界として提示してくれるのは凄いと思います。暗いところの殆どない世界が京都に広がっています。
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