もののはずみ (角川文庫)
価格:¥ 540 (税込)
出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
カテゴリ:文庫
ページ:222頁
JAN:9784043908011
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で15487位
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レビュー
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所有欲以上の何かを教えてくれる、 Date:2009-07-02 おすすめ度 ![]() いつもながらの堀江さんの文章で紡がれるささやかなものの写真とそれを生活の中に取り入れる効用や、買い物の快楽を1段上に上らせてくれるエッセイです。散文の名手と私が思う作家さんなのですが、このような短い文章でも、立ち上らせる匂いを感じさせてくれて気分転換にはとても良い作品でした。私は文庫で読みましたが単行本での写真を見てみたくさせます。 中でも私が気に入ったのは、昔の空港のシーンでは(そもそも海外旅行の経験の無い私には空港体験がほとんど無いのですが)必ずあったパタパタめくられる目的地と時間を示すアナログのパタパタ(正式名称がワカラナイ!)と時間の話し「十九時五十九分の緊張」、第1次世界大戦と木製トランクと雨の日の本漁りの話し「ランシャンタン」、何故売っていて?何故買う!の「ネームタグ」、私も子供の頃これを宝箱の中に入れて磨いては満足していた「ドアノブ」、カレンダーと暮らしと後の祭り「万年暦」、大いなる勘違いを笑えない「夢想のなかの知己」、この大きさは凄い!1円玉との比較も出来る「黒猫一家の海外移住」(私のこの本のベスト)、キーホルダーには私も性格が出ると常々思っています、の「鍵が見つからない」、不思議な居場所を求めた「ガスメーターのヴァイオリン弾き」、売り買いの現場に現れるふとした何かが降臨する瞬間を捉えた「家具の森の奥で」です。 何気ない「お買い物」にそれ以上の快楽も得られることを思い出させてくれる本です。私の経験でいえば、それは小銭を握り締めて通った駄菓子屋のおばちゃんとのやり取りにこそ、その原型があると思ってます。 買い物をさらに上質にする何かに興味のある方に、実用性だけでは測れない何かを生活に生かすためのものが気になる人にオススメ致します。 |
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見心地と読み心地が滑らかだ Date:2009-06-29 おすすめ度 ![]() 松浦弥太郎の『日々の100』も良かったのですが、こちらは堀江氏独特の柔らかな語り口で氏が購入した品々が語られています。フランスで手に入れたモノ達が、購入先のおじさんやおばさんとのやり取りを踏まえて紹介されていますが、その内容もなかなかに味わい深く、慌ただしいところが皆無の平穏な空気が感じられてとても心地が良いものです。また、氏の購入理由が極めて情緒的で、なるほどその気持ちは良く分かるとか、そんな理由で購入したのかと意外に思ったりで非常に面白く読みました。共通して言えるのは全てのモノが氏の語り口と写真のなせる技で、角がとれた見心地・読み心地になっていることです。私もモノ好きですが、こういうモノに対する接し方は素敵だなと感心しました。 |


