魔笛

イラスト ミヒャエル ゾーヴァ , 原著 Michael Sowa
定価:
マーケットプレイス価格:¥ 2,200 (税込)

出版:講談社
カテゴリ:単行本
ページ:52頁
JAN:9784062113014
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エディターレビュー
   世界のどこかで、誰かの演出により、いつも上演されていそうなモーツァルトのオペラ「魔笛」の絵本バージョン。濃淡をきかせた緑色と明暗のある青色を基調にした、重厚な素朴派絵画とでも呼びたいミヒャエル・ゾーヴァの絵が、何より魅惑的。

   たとえば永遠の子どもと呼ばれる3人の天使は、ハイソックスにランドセルや運動着姿という普通の少年のコスチュームだけれど、よく見ると顔や体つきが大人でギョッとさせられる。こういう登場人物たちの斬新な現代性と、背景の樹木や山や空の描写に漂う、ドイツ浪漫派絵画を思わせる神秘性が、とてもよく融合している。ゾーヴァが舞台美術を手がけた1998年フランクフルト歌劇場での「魔笛」は、終了後観客の賛辞の歓声と足踏みが地鳴りのようだったらしい。この絵本は、その上演のためにゾーヴァが描き下ろした、舞台美術と衣装の原画をもとに構成されている。

 「魔笛」は、太陽の王が死んだ後の、夜の女王の闇による世界支配を、若者が愛と英知と忍耐をもって打ち破り、再び世界に朝を取り戻す、光と闇の闘争物語。王子タミーノが魔法の笛に助けられながら、沈黙、火、水の試練の後に夜の女王の娘タミーナと結ばれる愛の物語であり、主人公にいつも伴走している陽気な鳥刺しパパゲーノが、パートナーのパパゲーナを獲得し子どもをたくさん産む幸福物語でもある。

   本書での「魔笛」は、ある夏の夜、森の中の小さな宿でタミーノが大蛇に襲われる夢を見て目覚めるシーンに始まり、大きく開いた窓から朝日が射し込んでいる同じ部屋のシーンで終わる。朝のベッドにはもう誰もいない。すべては旅人タミーノの見た一夜の夢だったのか。大人も十分に楽しめる1冊だ。(中村えつこ)

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