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凍りのくじら (講談社文庫)

価格:¥ 820 (税込)
出版:講談社
カテゴリ:文庫
ページ:568頁
JAN:9784062762007
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で64515位
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 凍りのくじら [ 記憶の表象 ] at 2009-01-17 02:55:35
 辻村深月著『凍りのくじら』を読んで驚いた。いや、驚いたのはこちらの勝手な都合で別のSF作家だと思いこんで手に取った故なのだが。  女子高生の日常の中にある多彩な心情をつづったストーリーなのだが、藤子・F・不二雄氏の作品になぞらえて話が進んでいく。「ああ、苦手なタイプの小説だ」と読み始めたが、どんどん引き込まれていく自分にまた驚く。  他人の思いと自分の思いの温度差にとまどい、自分の居場所を見つけられない多感な時期。群れの中で孤絶していると思いこんだのは自分の殻がそうさせていたのだと気がつく成長過程。私が高校生の頃は、こんなにも人との繋がりを真摯に受け止めてはいなかった、もっともっと...
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レビュー
女性におススメ、です Date:2009-10-04
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私が辻村さんを知ったのは1年前です。海外へ1週間出張することになり、空港で久々に「野生時代」を買いました。出張中、全部読んだのですが、著名作家を含む十数人が寄せた短編中、最も心に残ったのが辻村作品でした。それまで彼女のことを全く知りませんでしたが、帰国後、「冷たい校舎〜」から「太陽の座る場所」まで順番に読んでいきました。

この数年、こんなに好きになった作家さんは他にいません。

ミステリ作家ではなく、青春小説作家だと思っているので(私にとっては、よしもとばななさんの系列かな)、何度も繰り返されるトリック(?)にも全く不満がなく、むしろ予測する楽しみがあります。
圧倒されるのは繊細な心理描写、そして信頼、友情、敬愛、種類は何であれ、作品に溢れる前向きな愛情に対してです。

「凍りのくじら」は特に好きな作品で、ライトを浴びるシーンでは大泣きしてしまいました。
そこにいたる全ての構成がお見事ですし、あんなに絶対的な愛情を差し出されては、心が震えてたまりません。

私は理帆子に感情移入できたし、これからの幸せを信じています。
心を強くしてくれる、素敵な小説でした。
暗い恐怖から最後の明るい感動まで Date:2009-09-28
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主人公は高校生。中・高時代というのは子供から大人へのデリケートな時期、人生の中で最も”大人びた”美しい時期の一つであると思う。自分をそう思ってしまう時期。
私の心の内側は冷めている、と一段上から物を見ていても、実は純粋に友達が好き、
母親となかなか打ち解けた会話ができないが、根底には感謝と素直な愛情であふれている、
そんなことが感動できる本だ。最終的に気付くことができた「親からの絶対的な愛情」。
この物語はミステリー小説なので現実離れした展開が多々ある。3分の1を過ぎたあたりからどんどん先が読みたくなり、一気に読み終え最後はハッピーエンド。「いじめ」「受験ノイローゼ」の問題も含まれている。良い本だと思う。
残念ながらどらえもんには興味が全くないのだが、それはあまり気にせず読める。
最後に明かされるひとつの事(種明し)は、「冷たい校舎の時は止まる」と同じパタンであったので、少し残念。引出しがもっとあるといいと思う。
挫折しなくちゃ Date:2009-09-26
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なかなか読み進めなくて、時間が掛かりました。
なんだろう、主人公の心情が伝わるたびにココロ苦しくなって・・・。
ページをめくるたびに辛くなっていったんですよ。

内容は面白かった。SF(少し不思議な)物語でした。
辻村作品はテンポが緩やかで、
その分読み手が色々考えることが出来ます。
場面場面で僕だったらこう考えるなぁとか、
そういう見方も出来るのかとか考えながら読み進めれます。
あと、すごく心に残る言葉がちりばめられてるんですよ。
今回で言えば
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
「挫折しなくちゃ。」
「全部を自分の責任だと認めて、その上で自分の実力がないのだと諦めなくちゃならない。精一杯、本当にギリギリのところまでやった人にしか、諦めることなんて出来ない。挫折って、だから本当はすごく難しい。」
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
なるほどねと想いました。
僕よりも2歳ほど年下の辻村さんですが、
いつも考えさせられます。
「感情移入」が難しい Date:2009-09-09
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主人公の性格をどう捉えるかで、読みやすいか否かが分かれます。
たびたび人をバカにした心情描写が出て来るのですが、それを不快に思う読者は少なくないはず。
生活資金を他人に援助してもらっているのに、「外食にもクリーニングにも、全く抵抗がない」と、倹約することをバカにしたりもします。
ダメ男の元彼とのグダグダな関係も、個人的にはすっきりしませんでした。
主人公は自分の性格を自覚していますが、だからといって読者が彼女に共感できるかは別問題です。

トリックというか、「意外な展開」が待っていますが、
私は序盤で些細な矛盾点に気づいてしまい、途中でタネが分かってしまいました。

主人公の心情描写も、そこまで深く書ききれていないような気がしました。
文章表現も平易で、訴える力が不足気味です。ただ、終盤はスピードを感じる描写でした。

解説で瀬名秀明氏が「共感」と「感情移入」の違いを説明しています。
「感情移入」とは、自分と考え方の異なる相手の気持ちを推し量ること、だそうです。
暗に瀬名氏は、「感情移入」という「成熟した高度な情動」を駆使して読め、と言っていますが、
読者にそれを求めるこの本には、注意が必要です。
Sugoku・Fun Date:2009-08-30
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辻村さんの本は

これで2冊目。

前回読んだ

"ぼくのメジャースプーン"

もよかったですが、

"凍りのクジラ"

もよかったです。

辻村さんの本は

悲しい出来事、

居た堪れない出来事など

黒い部分が描かれていますが、

読み終わった後は

黒い気持ちはどこへやら、

真っ白い気持ちで

満たされて、

心がほっこりしてきます。

ほっこりしたい方も

そうでない方も

もしよかったら、ぜひ。

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