酒気帯び車椅子 (集英社文庫)
価格:¥ 630 (税込)
出版:集英社
カテゴリ:文庫
ページ:337頁
JAN:9784087463187
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で257138位
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レビュー
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らも最期の復讐が始まる Date:2010-02-02 おすすめ度 ![]() この本は当時つきあっていた彼女から誕生日プレゼントに頂いた。しかし直後コソコソ浮気され裏切られ無惨にも捨てられてしまったので、長い間、本棚に閉まっておいたが、急に読みたくなって一気に読んだ。震えが止まらなかった。すえ恐ろしい内容だった。らもさんだから、その中にもユーモアは忘れてはいないが。確かに今までの、らもさんなら書く事のないような内容だった。小説なので内容については詳しくは述べないが、今となっては、らもさんが最後に何を伝えたかったのか今の俺にはよく分かる。この作品が発表される、ちょっと前に友人が交通事故で下半身不随になり車椅子生活を今でも送っているので、少しは気持ちは分かっているつもりだ。俺も、そこまでとは言わないまでも、治療法さえない病気と長い間、闘っている。そして、その友人は強がりではなく、ほとんどといってよいほど弱音を吐かない強い人間だ。それでも人間だ。マンションに住んでいるが、たばこを買いに一人で外へ出る事も、ままならない。暇つぶしにパチンコにも行けない。ヘルパーさんに日常生活を助けてもらってるとはいえ、不自由さに変わりはない。そして、それ以上の屈辱を味わった小説の主人公は飲み友達と共に車椅子を改造し組事務所に復讐を仕掛けに行く。おもしろいではないか。読み終えた後も、しばらく俺は震えが止まらなかった。 |
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らもさんの実力にしては、イマイチ Date:2008-07-25 おすすめ度 ![]() 中島らもさんの遺作といっていい作品。 ヤクザに家族を奪われ、足を失った主人公が、改造した車椅子に乗って復讐に燃える話。 解説によれば、らもさんは一時もうエンタメ系の作品はかかないといっていた時期があったが、この作品の構想が思いついたがためにそれを撤回したといういわくつきの作品。なんですが、正直、ちょっとパワー不足が否めません。 エロス&バイオレンス、というふれこみですが、そんなにエロスでもバイオレンスでもありません。というか、ひょっとしたらもっと濃い作品や人死にが多数出る作品を読みすぎているので、そのあたりの感覚が麻痺しちゃってるのかも知れませんが、同じらもさんの作品でも「今夜すべてのバーで」みたな純文学っぽいのをのぞいた「ガダラの豚」みたいなエンタメと比べてもパワーが足りていないかなと。残虐なシーン一つとっても主人公の前で奥さんが陵辱されて殺されるシーンなんかが出てくるんですが、それも物語的に必然ですからという感じがしてあまりに淡白で(行為そのものはえげつないんですけれど)こう苦悩が伝わってきづらいです。同様に、主人公が復讐の鬼と化して車椅子に乗って戦う最後のシーンなんかも、人死にが大量に出るわりには消化試合みたいな感じで今ひとつこう盛り上がりが足りないというふうな感じがします。 小説を読むってのは、あらすじをなぞることじゃなくて、構成の妙だったり、アイデアだったり、言葉の選び方だったり、そういうのすべてのさらにその上にキャラクターによかれあしかれ感情を揺さぶられる行為だと思う自分としては、ちょっと残念な仕上がりでした。なまじ、キレのいい時の中島らもさんの作品を知っているからかも知れませんが、今回は評価低めです。 ファンだけにちょっと辛口評価です。 |


