東京物語 (集英社文庫)
価格:¥ 650 (税込)
出版:集英社
カテゴリ:文庫
ページ:361頁
JAN:9784087477382
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で66888位
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レビュー
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器用貧乏 Date:2010-01-28 おすすめ度 ![]() 多くのレビュアーが紹介しているように、名古屋から上京した青年の、1980年代の諸事諸相を描いた連作短編集。主人公を同じとする計6つの短編は、それぞれが違った年月における「或る1日」の顛末を淡々と描き切るというスタイルで、著者らしい器用さを駆使し、物語としての流れも展開もディテールも水準以上にあるとは思う。けれど、ほぼ同時代に同じように上京し、さらにバブルの有象無象をも見聞きしてきた評者の身からいえば、著者はどちらかといえば、業務上の能力に長けた、やや軽薄で、あの頃からやたらと目立ち始めた「ギョウカイ人」にとどまるのではないか、という距離感は残る。もっとも、読み手にそう思わせる筆致で描いた創作です、と言われてしまうなら、それはそれで著者の勝ちということかもしれない。 |
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「社会人」になるまで。 Date:2009-12-08 おすすめ度 ![]() いつの時代も 若い人間は 何者かになろうとあがく。 あがくのをやめたとき、 本当の大人になり、 社会と同化していくんだろう。 あきらめない。 |
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上京経験のある人にオススメ Date:2009-10-08 おすすめ度 ![]() 私の場合、物語の時代とは20年以上ギャップがあるが 上京、就職という経験をしているので、とても楽しめた。 特に2話目の上京直後の田舎者振り、意地張ってはいるが寂しかったり、 精一杯オシャレしようとしたり、雑踏を歩けばやたら人にぶつかったりというのは 上京直後私も経験したので微笑ましいような、こそばゆいような気持ちで読めた。 上京し、東京の人、車、情報、仕事などの密度に圧倒されながらも 若者ならではのいい加減さで、逞しく成長していく主人公に共感することができた。 また、東京に順応しながらも心の隅で郷土を気にかけているのも 上京人に共通しているように思う。 完全に主人公と同世代の人が読めば当時を懐かしむことができる。 私は時代はずれていたが上京というモチーフに共感し、楽しむことができた。 ただ、上京直後、主人公と同じくらいの年齢で読んでいたら、 「もう少し真剣に悩んでる生きてるぞ」くらいには思ったかもしれない。 人はその時その時はあくまで真剣に生きている。 この物語は筆者自身が自伝的に自らの青春時代を俯瞰した視点で描かれているので、 主人公と同じ年齢くらいで読むより、30歳以上になり、その時代を俯瞰して見れるようになってから読むのがお勧めだ。 |
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すぎさぁったむかしがぁ、あざやかぁによみがえる〜 Date:2009-06-09 おすすめ度 ![]() 主人公久雄とは5歳違い、社会に出るのも4年ぐらい遅いので、 彼が経験するかれこれは、私とは10年ぐらい違うのだけれど。 なんか、あったなぁ、と。かなりコンテンポラリってしまいました。 キャンディーズ解散・ジョンレノン暗殺・江川卓の初登板・名古屋五輪落選・ 北の湖引退そしてベルリンの壁崩壊と 世界史的に重いものも今や忘れ去られているできごとも、 昔を思い出すときって、そういうエピソードとリンクしてるものです。 あるなぁ、あるよ この頃、同業の人間とよく交わすのは、 コンピュータが来て、返って仕事がきつくなったよね、ってぇのと、 昔はこういう制作現場は超ヒエラルキーで、ってやつ。 年寄りは若い人に、若い人はなんでも喰ってやろうと、 手ぐすね引いてピラミッディな関係式があったものです。 いまやパソコンがベテランの自信も技術もないがしろにしているところは 事実ある。 おかげで烏口のひけない私がいまだに業界に残れているのだが。 久雄はあの80年代の徒弟制を生きてやがて一人前になっていく。 途中寄り道した恋が実らないのもミソである。 いまどき、多くのプロダクションの社長はこんな感じだろうなぁ。 |
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昔の記憶を呼び覚ましてくれた Date:2009-05-27 おすすめ度 ![]() 奥田英朗氏とはほぼ同世代だが、出身地も違うし東京で青春時代を過ごしたわけでもなく(あ、いや23〜24歳の2年間だけ浦和在住東京通勤をしたことがあるな)、コピーライターをしたこともない。しかし、主人公の言動や気持ちに共感できるところが多く、懐かしい気持ちで読んだ。6つの短編がほぼ年代順に収録されているのだが、ジョン・レノンが死んだ最初の第1話だけが順番が繰り上がっている。作者の思い入れなのだろうか? 当時のできごとをあちこちに登場させて、昔の記憶を呼び覚ましてくれた。ノグチユミコ氏の表紙のイラストも感じが出ていて非常に良い。 |


