エミリー (集英社文庫)
価格:¥ 440 (税込)
出版:集英社
カテゴリ:文庫
ページ:221頁
JAN:9784087478181
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で112021位
おすすめ度:
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三島賞候補にもなった表題作「エミリー」。悪くはないのだが、この作品で三島賞を受賞して、もう少し多くの一般的読者に読まれていたなら、どうだったんだろう?いじめ、ホモセクシャル、弱者同士の連帯、そういうものがあまりにも痛々しく描かれているので、あまり一般受けしなかったのじゃないだろうか。そういう意味では、再度候補に挙がった「ロリヰタ」あたりだったら、新機軸の作風として、是非受賞して、多くの人に読まれてもよかったんだろけど、こちらも結局は受賞まではいたらなかったわけで、まあ下妻物語あたりが本も映画もヒットしたからいいのではないでしょうか、賞なんかもらわなくても、などと勝手に思っている、娘の「...
エミリー (集英社文庫)嶽本 野ばら / 集英社スコア: 昨夜からよんでいたエミリー読了。 嶽本 野ばら、おもしろい。 というか、1+1=2ではないところの気持ちの表現がうまい。 この人、女性?とかおもってしまったくらい。 他の本もよみたくなったので また古本屋でさがしてみよう。
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レビュー
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生きづらさ、を感じている人へ Date:2009-03-26 おすすめ度 ![]() 人は誰しも一度くらい、もっと昔に生まれていたら、と思うのではないだろうか。たとえば自分の好きなものが昔は当たり前にあったり、当たり前の風習だったと知ったとき、私は強くそう思う。 だからといって、今の世界から逃亡することはない。 しかし逃亡せざるを得ない人もいるのだ。 前述の通り、何かしら現代に対して生きづらさを感じている人に読んでほしい。 |
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ぎりぎりです。 Date:2007-02-20 おすすめ度 ![]() いろんな意味でぎりぎりの作家です。このナルシズムに満ちみちた文章、一人称ですます文体で語られる自己陶酔の激しすぎる文章は、やはり激しい嫌悪をいだかれてもしかたないと思います。この人の文章は、あと一歩間違ったら中学生が書くポエムになりさがります(本当です。嘘だと思うなら、河崎愛美の「あなたへ」を読んでみてください。小説のふりした駄目ポエムの典型です)。けれど、嶽本野ばらは、ぎりぎり勝ち越しています。あとちょっと文章がへたなら、たとえ書いているのが少女じゃなくておっさんであったとしても、破きます。 ぎりぎり、文学です。ぎりぎり、耽美派として、許容できるのです。乙女心を持つ人にしかわからないと、何故か本書の裏に書かれているのですが、それは違います。 この小説は、社会的弱者である人間が乙女心(というか、お洋服なんですけれど)を武器にして社会をサバイブしていく小説です。それをはたから見て、私たちは何がしかの感想を抱くのであって、読者が乙女心を持っている必要は皆無です。 コルセットなどの露骨なメタファを使うのはまったく困るのですが、読んでみてください。ときどき失敗しちゃうけれど、優れた作家です。基本的に。 |
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生きる流儀が違う。 Date:2006-07-26 おすすめ度 ![]() 「大切なのは解り合うことではなく、求め合うことの筈」、 はあ。この言葉を知ってたら。以前付きあってた女性に 「あんたは私のことなんか全然理解出来ない」とさんざゆわれてたもので。 |
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何という才能! Date:2006-07-12 おすすめ度 ![]() またもや恐るべき才能を持った作家を知ってしまった…。 最近の作家は、美しいものをわざと汚く描いたり、あるいは本当にそんな眼差しでもって物事を見つめて描く人が多い気がするけれど、嶽本野ばらという人は一切そんな余分なヒネクレた観を持ちあわせていない。ただまっすぐに美しいものを美しく捉えられる感性を持っている。そんなふうにちゃんと、人間が本来持っているはずの部分を今のこの世の中で心の中に保ち続けている人っているのかな。多分、そのことを考えた時、嶽本野ばらはものすごく稀少な作家…ひいては人間、ということになると思う。 三編が収められていますが、私が一番好きな一編は「コルセット」。死のう死のうと思い続けてきた「僕」が、ラストにはそれまでとうって変わった強い口調で「僕は絶対に死なない。」と、生きる希望を見いだしていく姿に、涙が出そうになります。 |
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穢い世界の美しい魂の Date:2006-06-02 おすすめ度 ![]() 野ばらちゃんの作品は(シシリエンヌは別として)、結構ラブシーンや性が描かれているものが多いのに主人公と、主人公と魂で“番う”人(エミリーでは「あなた」という男の子)の魂や、番いは恐ろしいくらいに純粋である。私は、純粋イコール正しい、美しいとは言わないし、不純イコール不正である、穢いとも言わない。が、この作品の中の二人の純粋さには正に美しさと崇高な魂を覚えた。二人を大した意味も無く糾弾・迫害する、精神の美しさを知らぬ者たちの溢れた穢い世界はあまりに二人に似合わなく残酷だった。それでもそんな世界に生み落とされた二人はお互いに会うために自分たちは生まれてきたのだと、恋愛感情と形容し難い魂の番いを持った。とても深い感動を与えてくれた作品。私もこんな穢い世界に生きていても、何時か誰かと魂の奥底で番いたい。理想である。 |


