ある意味、ホームレスみたいなものですが、なにか?
価格:¥ 1,470 (税込)
出版:小学館
カテゴリ:単行本
ページ:226頁
JAN:9784093862288
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で358852位
おすすめ度:
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レビュー
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ヤクザが父親の家って意外にまともかもしれない Date:2009-07-19 おすすめ度 ![]() と読み終えて思ってしまった。 楽しく読める本ではある。ラストでほろりとさせられる場面も。 しかし、この人の文章はどうなのだろう。 このエンタメの内容を書くには文体が違うのではないだろうか。 もっともっと面白くなる内容なのに、そこが少し残念だったかも。 でも面白いです。 |
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家族の在り方を説いた異色の小説 Date:2009-06-06 おすすめ度 ![]() 読み出したらやめられなくてあっという間に読了した小説でした。荒筋にも書かれていますが、引きこもりの文也(主人公)、アル中の母、不良の妹に加え、父は家出中、というどうしようもない状況が設定されています。そこへ借金取りのヤクザが家に侵入してきたという中で繰り広げられる騒ぎの中で家族というものの存在が問い直されていく過程が本書の骨格をなしています。 書名の意味するところも少しずつ理解しながら、家出した父親の昔の姿やその本質部分が明るみになっていきます。小説ではありますが、知っているようで知らない家族の過去は、一般的に結構多くの家庭でもあることでしょうし、それに気がついていないだけなのかも知れません。 お互いに向き合うこと、しっかりと関わりあうこと、お互いを尊重すること、そして思いやることなど、家族であれば当然のことや、家族だから必要なことの大切さを描いているように受け取りました。 四の五の言っていられない状況が生まれ、暴力の恐怖からその状態から引きずり出されると「ひきこもり」もしてられなくなります。甘えが許されない状況が生みだす展開は読ませるものがありましたし、異色ではありますが、真っ当な状況への回帰につながります。 物理的な「家」を守るための努力と、精神的なよりどころである「家族」の崩壊。「ホームレスみたいなもの」の意味を現代社会に問いかける筆者の狙いと気持ちが痛いほど伝わってくる小説でした。ルポライターをしている作者の最初の小説だそうですが、社会を見つめる眼の確かさが本書に表れています。 |
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父親の役割 Date:2008-11-25 おすすめ度 ![]() 第9回小学館文庫小説賞優秀賞受賞作品。 大学1回生から引きこもりになって3年になる主人公比良山文也の家は、母はアル中、妹はヤンキー、父は仕事とバラバラだった。 そんな家が父の失踪借金付きでヤクザである岩田が乗り込んできて、変化せざるを得ない状況になってくる。 その変化はヤクザである岩田が加わることで、家族として機能していなかった比良山家が、あろうことか岩田を軸に家族になっていく。 最初読み始めた時は、失踪した父と岩田が組んで家族再生を狙って偽りの失踪でもしたのかと思っていたが、本当の失踪だと分かるにつれ考えさせるものがある。 自分の人生と、家族を含む人生を、同一視出来ない人が家族に居たとしたら。 家族なのに縁を切らなければならない問題。 読み終わると考えさせるものがある作品だが、全体の構成が少し安直なので感慨にふけるまではいかない。 |
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さらさらと読めて、おもしろい。 Date:2008-11-22 おすすめ度 ![]() なかなか楽しめた。本書の舞台となるのは、もうすでに崩壊してしまっている家族の家。主人公はエリート街道まっしぐらで大学に入学した途端、引きこもりになってしまった比良山文 也。母智恵子はキッチンドランカーでほとんど廃人状態だし、妹結美はグレて不良仲間とつるんでる。そして影の薄い父浩三は借金をつくって失踪してしまう。借金取立てのため、腐りきった家に突然闖入してくるヤクザ。圧倒的な暴力の匂いを発散させるこの岩田がやってきたところから家族の再生がはじまってゆく。いってみれば、よくありがちな展開なのかもしれない。堕落しきった家族が、異物の介入によって化学変化を起こしたように変わってゆくところなど、まさにドラマ的要素ではないか。だが、こういう展開はありうる話だと思う。あまりにも激しい暴力の前では人は無力にならざるを得ない。弛緩しきったいままでの日常が絶たれ、不本意ながらもそれを受け入れ生きる道を模索し、順応してゆく姿は哀れでもあるがそれが恒常化してしまえば、当たり前の日々となるのである。そんな風にして、この家族は再生してゆく。おそらく岩田の存在がなければ、この家族は悲惨な末路を辿ったことだろう。そして、注目すべきは失踪してしまった父の存在。引きこもりだった文也が、岩田怖さに嫌々家から追い出され、足で歩いて捜し出した父の本当の姿はある意味ショッキングだ。住む家があり家族という存在があったとしても、みな心が離れて会話を交わすこともなければ、お互い干渉しあうこともなくなってしまったら、それはホームレスと同じようなもの。家族がそういう風になってしまった根本の原因ともいえる父の存在が少し浮いてるようにも感じるが、それはご愛嬌。さらさらと読めてこれだけ愉しませてもらえれば、いうことなしではないだろうか。ラストなど、ヤクザが家にいるのもいいもんだなと思えてしまうから不思議ではないか。 |


