海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
価格:¥ 740 (税込)
出版:新潮社
カテゴリ:文庫
ページ:486頁
JAN:9784101001548
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で2556位
おすすめ度:
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先が全く読めなくて、思わずいっき読みしました。 加えて”母の家”にいたので家事をいっさいしなくてよい”読める環境下”だったから。 人間の潜在意識をこじ開けるような感覚がありました。 歪んでいるけど、純粋。 でも、わたしには難解。 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)村上 春樹 / 新潮社 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)村上 春樹 / 新潮社
海辺のカフカ / 村上春樹 海外でも大人気であるという村上春樹の小説。 いや~、度肝ぬかれたわ。 キチ外の小説ですわ。ほめ言葉ですよ、これ。 最近捕まった連続快楽殺人犯、あの自殺サイトで獲物を物色していたやつ、 その彼が幼いころに江戸川乱歩の猟奇的な物語を..
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レビュー
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ただ一人のためだけに書かれた小説 Date:2010-02-06 おすすめ度 ![]() 面白いかどうかは関係ない、 ただ一人の読者のために書くと 村上春樹が決心したであろう小説に違いない。 その一人とは、 酒鬼薔薇 君である。 そして同じように 人を殺したいと思っている15歳の少年ために 書かれた小説である。 だから、人を殺したいと思っていない大人たちにとっては 面白くないかもしれない。 それでも構わない、彼の心を何とか救わなくてはいけない との思いが漲っている。 人を殺したいと思わずにはいられない少年こそが読むべきである。 村上春樹は、 現実を軽くして、読みやすくPOPに書いているように 思う読者もいるだろうが、 特に『アンダーグラウンド』以降、 現実に思いっきり関わっていこうとの志を持っている 稀有な作家に違いない。 |
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現代の神話、少年の魂の再生物語 Date:2010-01-26 おすすめ度 ![]() この本は、下敷きになっている話(オイディプス、カフカ、その他の古典)を知らなくても楽しめるが、知っている方が小説の構造を重層的に楽しめる。さらに、愛すべきキャラクターが出てきて、読んでいて楽しい。そして、読後にも、いろいろと謎解きが楽しめる(なるほど、あのとき、入り口が開いちゃって、そのときナカタさんが、、、とか、だから、今回も彼が、とか、少年も、あっちへ行く必要がね、とか)。 疑問点は、現在の読者層の少年・青年は、そんなに性的なものにとらわれているんですか?ということ、コミュニケーションの不可能な存在、かつ、救済を与える存在としての女性のモチーフが他の村上作品にも出てきて、関係を結んだり、ことに及んだりするんですが、その必要ってあるの?やや淡泊な世代に属す者としては、他の読者の感想を聞いてみたいと思う。こんな風にこの作品について、いろいろ他者と語り合ってみたいと思うのが、この作品の奥深さの証明なのだ。 |
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得意のパラレルワールド Date:2010-01-21 おすすめ度 ![]() 村上春樹得意のパラレルワールドが展開していく。 世界一タフな15歳を目指す「僕」は、昔から「カラスと呼ばれる少年」のアドバイスを受けながら抑圧された日々を送っていた。 そして、15歳になった彼は父親からの自立を目指して、一路高松を目指す。 たどり着いたのは個人が設立したとある図書館。 名前を聞かれ、彼が名乗ったのは「田村カフカ」。 彼は受付の大島さん、館長の佐伯さんと不思議な距離感を保ちつつ、図書館で暮らし始める。 一方、戦時中の小学生時代に不可思議な現象を経て、一切の記憶をなくしてしまったナカタさん。 彼は猫の言語を話すことが出来るために、家出猫を探すことでわずかな報酬を得ながら暮らしていた。 ゴマという子猫を探している時だった。 公園で黒い犬に先導され、とある屋敷を訪れたナカタさんは「ジョニーウォーカー」さんから、とあることを頼まれる。 ふと我に返ったナカタさんは、西へ向かうことにした。 自分でも理由はわからないまま。 道中、トラック運転手の星野青年と行動を共にすることになり、彼らがたどり着いたのもなぜか高松だった。 田村カフカは、佐伯さんが昔出したレコード「海辺のカフカ」と、壁に飾ってある「少年の絵」をきっかけに佐伯さんの心の中に入り込んでいく。 ナカタさんと星野青年は、「カーネルサンダース」の力を借りながら、「入口の石」を探す。 田村カフカとナカタさん。 これまで何の接点もなかった二人が、なぜか徐々に近づいていく。 ファンタジーの香りがするがファンタジーではなく、推理小説風だが、推理小説ではない。 荒唐無稽な現象が続発するものの、この物語の中ではそんなことが当たり前に思えてしまう。 読者はそうやって村上春樹に感化されながら、不思議な好奇心を維持し続けながら、最後まで読み続けてしまう。 やはりこの作品にも、村上春樹のテーマである「生と死」が根底に流れている。 死があることによって生が強烈に浮かび上がる。 しかし、生と死が対極的に描かれているわけでもない。 この描き方が村上春樹独特な雰囲気を醸し出しているのだと思う。 そういえば、田村カフカが森の中で入り込む世界は、「世界の終わり」の街に非常によく似ている。 |
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〜 寓話と象徴の謎かけに満ちた、想像膨らむ良作。 〜 Date:2010-01-21 おすすめ度 ![]() 2000年以降、村上 春樹さんにとっては初めての長編小説作品。 15歳の少年が訳あって家出をし、見知らぬ土地へ向かっていくとの、 基調となる筋立ては、決して奇をてらったものではないし、むしろその 平易な文体と相まって、非常にオーソドックスな印象を受ける。 その物語自体を純粋に楽しむこともできるだろうし、それで物足りない 人は、作品の中に込められた沢山の寓話性と象徴的な出来事から、 答えのない謎かけに、自分なりの想像を巡らすこともできる作品。 全体のトーンが、静かでありながらも何か不穏な空気に満ちている こともあり、特定の感情を刺激されるかもしれない。僕自身も、一度 体調が思わしくない時には、途中で読むのを止めたことがある。 また、主人公のカフカ少年もさることながら、個人的には脇役として 登場する登場人物の中で、「大島さん」と「ナカタさん」が何を言わんと しているのか、上巻を読み終わった今でも考えている。 大島さんは、攻殻機動隊のアオイ君を連想させる引用マシーンで、 物語全体の枠組みを形作っていく「語り部」の役割を果たしている。 その手法は、松岡 正剛さんの著作なども彷彿とさせる。 ナカタさんについては、村上さんがずっと書き続けている「失われた」 「損なわれた」ある種のイノセントさの象徴かもしれないが、それも また作中のある段階で再度「失われた」ように感じられる。 作品の中でも、実際にギリシア神話の引用が多数見られるが、 例えば近親愛・近親憎悪といった原初的なものが多く描かれて おり、好き嫌いは別として一人ひとりに語りかけるものはあると思う。 ▼ 本 文 引 用 ナカタさん、ここはとてもとても暴力的な世界です。誰も暴力から 逃れることはできません。(171) 痛みというのは個別的なもので、そのあとには個別的な傷口が 残る。(384) |
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中々面白いと思います。 Date:2010-01-18 おすすめ度 ![]() 相変わらず内省的で感傷的で自己愛に満ちた主人公(=村上春樹本人??)が紡ぎ出す、自己発見の物語ですが、非常に面白いと思います。主人公の愛の行方、その結末は近親相姦的で非常に胸くそ悪い感じではあるのですが、あえてその禁断の部分に踏み込んでみせたぜよ!って主張を感じて逆に潔し、って感じですね。村上作品群の中でも中々面白いと思います。 |

