猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫)
価格:¥ 340 (税込)
出版:新潮社
カテゴリ:文庫
ページ:130頁
JAN:9784101005058
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で26908位
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レビュー
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猫......... Date:2008-06-08 おすすめ度 ![]() doris lessingにも猫を題材にしたエッセイや作品がいくつかありましたが、猫に魅入られた作家が描く猫の描写はいつも似てくるようです。犬と比較しての猫の非社会性や冷淡さが世間では流通していますが、このような作家による描写は猫それぞれの個性や優しさや思いやりを指摘する点で共通するものがあります。ただこの作品のテーマが、猫を中心として猫の目から見た人間関係の描写と風刺かというと、そうとは言い切れないようです。猫自身は決して独白することなく、猫の様々な行動もこの作品の登場人物である人間のそれぞれの立場から見て状況的に解釈されていきます。猫はあくまでも登場人物の時々の心理を投影した存在のままで、猫の「独善」の本質的な秘密の根源は最後まで不可解なままです。そして作品に落ちはありません。この作品のもうひとつの秘密は関西弁がかもし出す独特の雰囲気です。外来種の猫と関西弁という二つはなんともいえない融合を示しています。今回一部会話の部分を音読しながら読んでみましたが、この関西弁ははたして本当の関西弁なのでしょうか。本来共存し得ないであろう、細かい差異を持つ様々な関西弁の人工的な混合物、つまり作者が新しく自分のイメージの中で作り上げたどこにも現実には存在しない道具と手段としての「関西弁」の印象がぬぐえません。 |
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心理ゲーム Date:2006-02-16 おすすめ度 ![]() タイトル通り猫(リリー)と男(庄造)と二人の女の話。 この特殊な人間関係はとても簡潔ながら奥深く感じました 二人の女が一人の男を取り合うのだけど 男は何よりも猫を大事にする 女同士というよりも猫と戦っているように感じます 結局男の一番(猫)を手に入れる女の勝ちとも言える また別の言い方をすれば 大事な人の一番になりたい。 でも一番にはなれない。 じゃあ一番に近づくにはどうすればいいのか。 一番という存在と どう折り合いをつけて付き合っていくのか。 嫉妬や葛藤、また猫への複雑な心境 あらゆる感情をどう消化していくのか 猫という一つの”目に見える存在”を通し 人間の複雑な心理が描かれてるのに 猫にからかわれた様な読後感はきっと リリーの魅力が理由でしょう ただ肝心の庄造の魅力が伝わってこない・・ それだけこのストーリーは猫で占められてます |
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猫好きには堪らない一冊! Date:2005-10-01 おすすめ度 ![]() 谷崎文学と言えば、妖艶な女性がまず浮かぶのではないでしょうか。この作品では猫のリリーが見事にその役をこなしています。猫好きとしても有名な谷崎だけに、リリーちゃんがもう堪らなく可愛く描かれ(おそらく全ての猫好きの理想の猫ではないかしらん)猫好きの私も庄造とともにリリーに夢中になってしまいました。因みにこのタイトルの名前の順番、すなわち登場人物の上下関係を示しているそうです。お茶目なタイトルではありませんか。 |
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谷崎作品では唯一の「普通の人」の物語 Date:2005-07-31 おすすめ度 ![]() 「春琴抄」「卍」「細雪」と「どこにもいない」かのように思える 登場人物(細雪の雪子を想像してもらいたい)をあたかも真実である かのように描写し続けた谷崎であるが、本作では個人商店の甲斐性なし の息子である庄造も「普通の」人間であり、その庄造を奪い合う女性 二人も雪子や春琴のような美貌の持ち主というわけでもない。だが、 その結果として心理描写は他の谷崎作品に比べて端的ではあるが より奥深いものとなっている。その一方で谷崎作品には欠かせない 「聖なる女性」(春琴や雪子はその典型である)は猫のリリーの姿で 登場しており、目立たないながらもこの物語を「支配」する 極めて印象深い存在であり続けるのだ。 |
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うらとおもて Date:2004-10-30 おすすめ度 ![]() 人間んの裏(本音)と表(建前)がうまく表現されていてとてもおもしろかった!! 夫婦の話だけど不倫じゃないし(笑) また、終わり方が、なんともいえず、好きです。 |


