スローフードな人生!―イタリアの食卓から始まる (新潮文庫)

価格: (税込)
出版:新潮社
カテゴリ:文庫
ページ:380頁
JAN:9784101045214
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エディターレビュー
   ファーストフードは世界中どこでも気軽に食べられ、安くて、似たような味で注文に迷うこともない。その便利さは明らかだ。しかし、それでは本当にものを食べたことにならないと考え、その土地その土地の風土から生まれてくる料理を大切にすることで食文化を見直そうとしている団体がある。それが本書に紹介されている「スローフード協会」である。この協会は北イタリアのブラという田舎町で1986年に設立された。ちょうどローマにマクドナルドの1号店が開店し、それをめぐる騒動がマスコミによって大きく報道されていたころのことだ。

   もっとも、著者が冒頭で指摘しているように、スローフード運動のことをファーストフードの不買運動かなにかと早合点してはいけない。それは、著者の言葉を借りれば「深遠な哲学を秘めたムーブメント」なのだ。人と人、人と自然の関係性の根底に食があるという思想を掲げ、スローフード協会は食にかかわる人々の間に共鳴者の輪を広げてきた。今では世界に6万人もの会員がいるという。

   著者はそのネットワークのあちこちに顔を出し、ときには愉快な、ときには頑固な、食の職人や食の哲学者たちと語り、飲み、食べる。スローフードは単なる美食ではなく、また自然食運動というのともひと味違う。大事なのは人間と食のかかわりである。だから、著者は人間を描くのに相当な力を注いでいる。登場人物のせりふに軽快なリズム感がある。おしゃべりなイタリア人がそこにいるようである。(松本泰樹)

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