ヨーロッパ退屈日記 (新潮文庫)
価格:¥ 500 (税込)
出版:新潮社
カテゴリ:文庫
ページ:304頁
JAN:9784101167312
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で86388位
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レビュー
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戦後日本のダンディズムとは Date:2010-02-03 おすすめ度 ![]() 伊丹十三という人は、有名だがワタシは全く知らない。今流行のジェネレーションギャップというアレのせいだ。ハウエヴァ、この本を読む限りワタシは彼を知っている。「洒落ていて気障でユーモラス、そしてアンニュイ」という、一番カッコイイ日本男児(戦後)のイメージと重なる人物だ。 ウィットに富んだ文体というのはかくも魅力的なもので、それを生真面目かつ気だるい調子で書かれたらもうたまらない。あまつさえ内容がユーモラスでシニカルな文化批評ときたら、それはもう完成された作品です。 「“日本で最初の本格エッセイである”といわれるのも納得」というのもさることながら、当時でまだ20代でこの“感覚”の持ち主であることは異常なことだったのだろう。 和製英国紳士(にとどまるわけではないが)である筆者の絶対的なこだわりは、力みではなくあくまで洒脱。アンニュイで少々イジワルな色気を満載に、ダンディズムを教えてくれるのだ。 |
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かっこよすぎ Date:2009-09-01 おすすめ度 ![]() 一番痺れたエッセイです。 多くの方がおっしゃってらっしゃるように、極々若いときに読むべき一冊かもしれません。 伊丹さんの才能はほんとにキザだけれど素晴らしく、そして今の日本ではカッコよすぎ。 林望先生が本作の文章を激賞してらっしゃるけれど簡潔丁寧で、リズミカルな文体もこれまたかっこいい。 |
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辛辣を愉しむ Date:2009-07-12 おすすめ度 ![]() ヨーロッパの国々の好きな点、嫌いな点、 それに呼応して再認識される日本の良さ悪さ。 そして何より、少々毒の盛られたユーモアで、正当な服装やマナー、 グルメ話、酒をベースにして、嫌な人間、粋でない人々を分析します。 金持ちの優雅さと、貧乏人の僻みが入り混じってなんとも愉快、辛口な嫌味の数々 憧れの大人ってのは、こんな風なカウンターパンチをサラっと放って、 なおかつ、場の空気を汚さないのでしょう。 |
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自分の一番泊まりたいホテルに泊まり、自分の一番いいと思うレストランで食事をする Date:2007-12-15 おすすめ度 ![]() 40年近くも前に書かれた、エッセイです。エッセイを書くなら、この本を手本にしたいです。さすが、山口瞳の推薦だけある。野口悠紀夫も薦めていました。 かっこいい人である。したがって、文章もかっこいい。映画、車、ヨーロッパ旅行、料理、英語、などの面白い話題が豊富です。体験に裏打ちされた知性です。 こんな文がありました。 「。。。つまり予算を立てない旅行、とでもいおうか。即ち、自分の一番泊まりたいホテルに泊まり、自分の一番いいと思うレストランで食事をする、、、どうしても買いたいものがあれば、無理をしてもどんどん買う、、、そういうことを通じて、物に動じなくなるとすれば、これは安いものではないか。」 うう、一度はこんな旅行をしてみたいです。 |
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「ジャガー」を「ジャギュア」と表記するこだわり Date:2006-07-23 おすすめ度 ![]() 友人にデイムラーMrUを持っている人間がいる。一般にジャガーマークUと呼ばれることもあるが、彼は、頑なに「デイムラー」というし、仮にジャガーと呼ぶなら「ジャギュア」と言ってほしいといい続ける。私もキャブレター使用のローバー=ミニを新車で買って20年近く維持している。 こうしたこだわりはどこから来るのか分からないが、そういう人生はいいと思う。 この本を読んだ時には、伊丹十三は、我師「山口瞳」さんが時々取り上げる以外は、大した活動をしていなかったと思う。その中で、極めてディレッタントなこの本を出した彼の真意は何であったのだろうか? 正直に言うと、最初にこの本を読んだ時に「何、突っ張ってんだよ」と思ったものである。 しかし、それからしばらくして、彼が日本の映画に極めて重要な影響を与える多くの作品を「妻と」制作し、そして、不可解であるが、「男の矜持」のような死を選択したことは、全てこの本の中に、答えがあるような気がする。 |


