重力ピエロ (新潮文庫)
価格:¥ 660 (税込)
出版:新潮社
カテゴリ:文庫
ページ:485頁
JAN:9784101250236
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で1016位
おすすめ度:
[ Amazonの詳細ページへ ]
出版:新潮社
カテゴリ:文庫
ページ:485頁
JAN:9784101250236
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で1016位
おすすめ度:

[ Amazonの詳細ページへ ]
トラックバックリスト
伊坂幸太郎 『重力ピエロ』(文庫版) 伊坂幸太郎は、文庫化する時に改稿するそうで、 僕が読んだものはオリジナルではないのかもしれません。 改稿を「世界の深まり」と捉えるか、蛇足と捉えるか。 まあ、そんなことはどっちでもいいんですけど。 最初のシーンで、これは読むべき物語だ、と確信し、 最後のシーンで、読んで良かった、と確認する。 最近、僕はそういう読み方をしている気がします。 立ち昇る煙を眺めるラスト・シーンが印象的です。 僕ら兄弟も、空に昇っていく煙を見上げながら、 何か心に残る会話を交わすのでしょうか、いつか。 現実はもっとシンプルでシステマティック...
様々な意味で「面白い」小説と言える。 家族の絆を無駄なく描いている …と言うときれい過ぎるか。 確かにそうなのだが、小説中の「家族」の定義は複雑。 簡単には言えない。 この小説は登場人物が無駄なく繋がっていて、まさに小説。 さらに比喩や言外の示唆に富んでいて真っ直ぐには読めない。 話のペースに巻き込まれてどんどん読み進めようとすると、イキナリ肩透かしを食らう。 真面目な話の中に軽く冗談を挟んで読者をいなす。 常にはぐらかされているような感じで意外と疲れる。 こういう書き方は嫌いではないが、凄いと思う。 軽いものを重そうに書くのは意外と楽。 意図的に漢字...
この書籍を買った人はこんな書籍も買っています
レビュー
|
とてつもなく深く、優しい物語 Date:2010-02-07 おすすめ度 ![]() 所謂ミステリーとは違うかもしれないが やはりこれはミステリーであると思う。 一言で表すなら、彼ら家族の生き方に感銘を受けた。 けして明るい話ではない。 なのに、力強く光が差しているように感じられる物語。 『春が二階から落ちてきた。』 という一行目から、私はすっかり虜になってしまった。 泉水の夢に出てくる過去の母とバットを持った春は とても衝撃的で考えさせられるシーン。 重いものを抱えていても、春は泉水を兄として頼っていて 泉水も春を大切に思っている。 ふたりは兄弟で、父を尊敬し、母を愛している。 それが苦しいほどに伝わってくる。 父が誤魔化すことなく息子たちに向きあい お蔭で一歩間違えばぐれてしまうかもしれなかった泉水に 深い感銘を残してくれた回想シーンも素晴らしい。 父が泉水と春を食卓に呼び、話があるというシーン。 私は父の握手を、ありがとうと言いたいのだと解釈した。そして、涙が止まらなくなった。 彼の行為自体は本当は許されることではなく、 またありがとうの一言で語りつくせる訳も無い。 男と男同士の会話として、様々な感情があの握手にこめられていたのだと思う。 ビジネスホテルのフロントの男と仙台銘菓の"オチ"はまた素晴らしく 春が「行け!」と言うところから下に降りるまでの流れも美しい。 とてつもなく深く、優しく どうしようもない人間もいる半面 やはり人間というのは素晴らしい生き物なのだと 思わせてくれる物語。 |
|
家族の絆とは・・ Date:2010-02-03 おすすめ度 ![]() 絆は血より濃いもの。 泉と春の父と母が素晴らしい。 最強の家族には重力さえ関係ないのだ。 会話がいちいちしゃれている。 そして父と息子の会話には深い愛情がある。 すべてを超越しているような父親、彼の存在がこの物語のすべてかもしれない。 |
|
引用病 Date:2010-02-02 おすすめ度 ![]() 伊坂幸太郎はどちらかと言うと文章のうまさで魅せるタイプの小説家ではないが、 この作品では特に文章のぎこちなさが目立った。 細部におびただしい量で仕込まれる話の引用・薀蓄が、彼という小説家を象徴しているように思える。 |
|
二度読みがおすすめ Date:2010-01-30 おすすめ度 ![]() 飛び降りるという行為は、それが死のダイビングでないかぎり、潔いと思うな。この小説の主人公が、冒頭で二階から飛び降りた時、その性格や体型まで描写されたように感じた。彼は”坊ちゃん”の主人公のように思い切りがよく、また、しなやかに着地できる身体能力を身に付けている。解説にあるように、この作家はこのような表現が確かにうまい。感情描写を最小限にとどめながらも、動きや状況の中にそれとなく潜ませている。 自分の出生に決定的な不幸を持つ子供は、その後どのように生きていくのか?とりまく家族はどうか?成人した彼は、絶望的な出自を、どう受けとめてどう対処するのか?これは非常に残酷な設定だ。しかし誰もが知りたい。結末は7割がた思惑通りであるが、3割の意外性も確かにある。正義の鉄槌は罰せられることはないというのは、溜飲は下がるが、後味があまり良くない。レイプとか肉親の死といった身近な不幸を、この作者はなんら躊躇も無く、さらりと取り入れるが、このあたりは、かのJ.アービングばりの飄々としたストーリー展開で、僕らも難なく受け容れられる。もしかしたら村上テイストの由来は、ここにあるのかもしれない。また、他の作品同様、登場人物には、皆機知がある。それこそ、飲み屋でナンパされるミニスカートの姉ちゃんから、精力ギンギンの強姦魔まで、自分のポリシーを持っている。人生にこのようなキャラクターが溢れていたら、さぞや楽しく毎日を過ごせるだろうが、反面うざったくて仕方ないだろう。同様に挿入される偉人たちの箴言、格言の類いも、なんとも作者の自恣や、高踏さが見え隠れするようでイヤミだ、なんて感じるのは僕らみたいな挑戦的な読者だけで、伊坂ファンには堪らないんだろうな。 緻密なストーリー同様に、文章の隅々にも伏線を忍ばせていて、それに気付くのは再読した後だ。 僕らの負けだね。 二度読みを勧める。 |
|
長いよ Date:2010-01-26 おすすめ度 ![]() やたら長いです。あと引用が非常に鬱陶しいです。その所為でテンポが良くないです。 ストーリーはご都合主義だけど個人的には許容範囲。しかし、キザな登場人物が沢山出てきて許容できなくなってしまいました。もうちょっとキャラクターがどうにかならないかな。 扱っている重いテーマに対する最後の台詞は好感が持てました。 |




