閉鎖病棟 (新潮文庫)
価格:¥ 580 (税込)
出版:新潮社
カテゴリ:文庫
ページ:361頁
JAN:9784101288079
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で15600位
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レビュー
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人間の「暗」でなく「善」を見出す喜びを感じさせてくれた読書 Date:2009-10-31 おすすめ度 ![]() この客観とも主観とも寄り切らない透明な視線はなんだろう。決して深く立ち入らない位置からの眺めで、例え短いエピソードの登場人物であっても彼らの心情がこうまでストレートに入ってくるのは何故だろう。 題名と文庫表紙絵にある灰色の高層建築物から想像されるほどの重苦しさ、閉塞感は作品内世界には物理的にはなく、主要登場人物達は外出等も許され、外の人々との触れ合いなども描かれる。いわゆる「犯罪」も起こるが、それに関わる主な登場人物達の心に真の邪悪はほとんどなかった。そこに物足りなさや善に偏る志向を感じる向きもあるかもしれないが、読後の心洗われたかのような感慨はだからこそ、とも思う。これまで読書に人の暗部ばかりを求めていた自分の偏りを、改めて実感させられた気がした。 清々しい気分ばかりでなく、登場人物達の至極まっとうな思考や行動に意外さを覚えたことで、普段そうでないつもりでも精神疾患を持つ人々をやはりどこかで“異物”として捉えている自分が明らかにされ、苦い気持ちになったことも付け加えておく。絶妙な距離からの人物描写、そして構成が素晴らしい。 |
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率直に感動しました。 Date:2009-10-08 おすすめ度 ![]() 1度書店で見かけた時にぱらっと読んだのですが 「ちょっと重いかな・・・」と思い購入しないでいました。 後日立ち読みした後のストーリーがどうしても気になり、購入して一気に読んでしまいました。 ホントに何度も涙しました。でも悲しい涙ではありません。感動の涙です。 読み終えてすっきりしました。希望が沸いてきました。 とても素晴らしい作品でした。 |
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人間くさく、生々しい、素晴らしい作品 Date:2009-07-27 おすすめ度 ![]() 私は施設に勤めているのですが、登場人物たちのこだわりや(人の処方した薬な飲まない、荷物を肌身離せないなど)性格、言動など、どこをとっても人間くさく、その生々しさに驚きながら読みました。 想像力をもって描かれているのであれば、ただただ感服です。素晴らしい。 どうしてそんなに彼らの気持ちが分かるんだろうと本当に驚きました。 彼らは自分のしたいことをちゃんと知っていて、自分に対して嘘偽りなく生活していました。生活するということは、つまり生きていくということはいたってシンプルなことだと思えました。 前半の彼らの生い立ちが丁寧に描かれている部分では、どう繋がっていくのかが分からず、読み進めるのがしんどいなぁと感じましたが、後半は一気に読み終え、深く感動しました。 演芸会での劇のシーンが大好きです。 |
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残しておきたい一冊 Date:2009-07-05 おすすめ度 ![]() まだ牧歌的雰囲気の漂う頃の精神科病院の様子が過不足なく伝わってきます。平成6年刊行の作品。精神科医療業界がめまぐるしく変遷していく今だからこそ、残しておきたい貴重な一冊。 |
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医師作家作品 Date:2009-03-01 おすすめ度 ![]() 半年以上前に読んだ作品です。今でも思い返します。登場人物一人一人、しっかり際立っています。主人公の男性(名前を忘れてしまいました)には精神障害はまるでないような錯覚になりますが、やっぱり精神に障害があるのか。と納得しながら読んでいました。小説なのに登場人物の「顔」までわかるようです。山本周五郎賞をいただいた作品である以上、ぜひ読んでほしいと思います。レビューのタイトルどおり、作者は現役の精神科医。今まで医師作家の作品を数作品読みましたが、ハハキギさんの作品は医療関係者でなくても、誰でも読みやすいと思います。他作品の解説でも書かれるハハキギ作品の「すがすがしさ」ぜひ、感じてみていただけたらと思います。 |


