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ニシノユキヒコの恋と冒険 (新潮文庫)

価格:¥ 460 (税込)
出版:新潮社
カテゴリ:文庫
ページ:279頁
JAN:9784101292342
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で22925位
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 「ニシノユキヒコの恋と冒険」 川上 弘美 [ 明けない夜明けを待つあいだ ] at 2006-08-22 15:12:22
連作短篇集。 姿が良くてセックスもまあまあ、女に優しく、だけど最後には必ず去られてしまうニシノユキヒコ。交情のあった10人の女性が語る、彼の生きよう。 またまた川上弘美さんの作品。彼女の言葉にすっかりはまる今日この頃。 女にもてるがきちんと愛すことが出来ない男、ニシノユキヒコ。そのために最終的には去られてしまう。そんな彼の恋の遍歴を女性側からの視線で語る。ニシノさん、幸彦、西野君、、、呼び方も違えば彼に対する印象もさまざま。しょうもないが、抱える切なさを無防備にみせてしまう男。わかっちゃいるけどでもなんか惹かれてしまう男。こういうやつってもてるのよね。女の敵ですねー(笑)。...
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レビュー
こういう設定が好き Date:2010-01-18
おすすめ度
いろんな女性の立場から、ニシノユキヒコが語られます.
ニシノユキヒコという人は一人だけど、相手の女性によってそれぞれ違う関係が、ストーリーが生まれて面白いです.

一つの出来事(あるいは人物)が違う人の立場からそれぞれ語られるお話は大好き.
江國香織さん&辻仁成さんの「冷静と情熱の間」のように.

川上弘美さんの本は初めて読みましたが、とても好きになりました.
興味深く一気に読めて、おすすめです.
ニシノくんに出会いたくなりました。 Date:2009-12-19
おすすめ度
本当に異性を愛するってどういうことだろう
ニシノくんはそれがわからないカワイソウなひとということになっているけど

本当にを愛するってどういうことなのかわかっている
カワイソウではないひとって
どれくらいいるんだろう

私には大好きな恋人がいるけど
昔今の恋人とは別に
何回か遊んで抱き合っただけの人だったけど
すごく大好きなひとがいた

私のなかでもう会うことのない彼は
私にとっての「ニシノくん」だと
「ニシノくん」にぴったりだと思う

愛してはいなかったけど
すごく惹かれたひと
そして会えなくなったひと

またニシノくんに出会いたくなった

そしてこの10人の女性みたいに
ニシノくんとの特別な恋の思い出を
飴玉を口で転がすみたいに楽しみたい

ニシノくんはこの10人の女性のうち
誰が一番だったのかな

私は死ぬ前に会いに来てくれる女性になりたい

今の彼には申し訳ないけど
この小説を久しぶりに読み返して
なんだかすごくまたニシノくんに出会いたくなった
これは昔話的、説話集だとおもう。 Date:2009-12-11
おすすめ度
川上弘美さんの神様を読んで面白かったので、これも読んでみた。
だけどなかなか飲み込みにくくて、すいすいとは読めなかった。

その原因をさぐると、ニシノユキヒコという人物をどう解釈すればいいかに
とまどったからであると思った。
神様もそうであったが、
昔話的な要素、幻想、ファンタジー的なお話だと解釈したら少し飲み込めた。

恋とタイトルに入っているけれど、恋愛小説という想定で読むと少し違和感があると思う。

ニシノユキヒコは主人公の資質として、特異な才能の持ち主であり、何らかの欠落を抱えている。
そうした不思議なキャラクターなのだということをまず踏まえたら、少し理解が進んだ。

超自然的存在のニシノユキヒコを、他者が見てどう思ったか、どう過ごしたのか。
例えるならばかぐや姫や、鶴のおんがえしの主人公を
第三者視点ではなく、その人物に関わったおじいさんおばあさんからの視点で語られているというような。
なかなかない語られ方だと思う。そのように考えたら
文学的になかなか興味深い作品であると思う。
ひらがなの魅力 Date:2009-10-03
おすすめ度
 川上弘美氏の文章にはひらがなが似合う。多分、割合も多いと思う。ゆるゆると心に染み入る文章は、漢字では難しい。日本語ならではの文章だと思う。
 本書は幾編かの短編から成り、基本的に女性の視点で書かれているので、短編毎に文体も異なる。漢字の多い物もあるが、それでも川上氏の筆致は柔らかい。

 各短編は主人公のニシノユキヒコ氏の女性遍歴を描いた物で、ニシノ氏がまたひらがなの様に、ゆるゆると女性の心の中に入ってゆく達人である。達人の割りには最後は女性に去られる事が多いのだが、見ようによっては別れ慣れた達人が、優しく恋を終らせてるように見えなくもない。

 川上氏の作品では、しばしば男女の交わりが描かれるが、この作品も例外ではない。ニシノ氏の交わりは、おおむね穏当な感じであるが、たまには乱暴なのも好むようだ。しかしあまり野獣的な交わりはしないようである。
 普通の男は、いざ事に至れば、心の奥底は段々に野獣になってしまうものだ。もう少しロマンチックで居たいと思い、野獣を抑え込むと理性が戻り上下運動が虚しくなる。ニシノ氏はこのような葛藤と無縁に見える。それもまた達人たるゆえんか?と思う。

 文中にニシノ氏を評し「こんな女の子一般にとって適切な感じの男」という表現がある。そうなのであろう。文中の女性達は皆、自分から狩りをする男よりも、ほっておいても女性が寄ってきて、何事もおおむね如才なくこなし、少し謎めいた影があり、でも草食系のニシノ氏を好み、草食系にも関わらず女性に関してはグルメなシェフの、さり気ない一言や行動に、心をコロコロと揺らされる事を求めているようだ。
 また、彼女達は移り気なニシノ氏との関係がいずれ終わる事を予想しつつ、或いは予想しているからこそ、こんな関係を楽しんでいるように思える。

 彼女達の恋愛後の余韻が悪くないのと同様に、本書の読後の余韻も悪くない。
パズルみたい☆ Date:2009-04-22
おすすめ度
何度も、読もうか読もうか、と思いながら何となく
尻ごみしていました。
何となく、ではなく、本当は理由はあったのですが。
私は、性的な内容の作品はどなたのものであれ、避ける
傾向があるのですが、今回、この作品を読んでみて
「もっと早く楽しんでいたら良かったな」と、少々
後悔しました。

全然、いやらしさが、ないんですよね。
隠れたパズルが仕込まれているようで、それもなかなか
面白いですヨ◎

読み終えた後、ほんのり川上さんの匂いのする、
寂しさが ほわほわぁ・・・と残ります。
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