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ノーザンライツ (新潮文庫)

価格:¥ 700 (税込)
出版:新潮社
カテゴリ:文庫
ページ:314頁
JAN:9784101295220
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で13204位
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レビュー
この本を読んでアラスカへ行ってしまった(夏だけど。。。) Date:2009-10-30
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ノーザンライツとはオーロラ、すなわちアラスカの空に輝く北極光のことである。
この本には、運命的にアラスカに引き寄せられ、原野や野生生物と共に生きようとした人たちの、
半ば伝説化した羨ましいばかりに自主的な生涯が充ち満ちている。
プロジェクト・チェリオット(アラスカでの核実験計画)をどう阻止するか?見ものです。
マッキンリー山にまつわる伝説、アラスカに行ってみたくなります。
アラスカを守った人たち Date:2009-08-31
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 1997年に出た単行本の文庫化。
 タイトルのノーザンライツとは、オーロラのこと。
 本書の中心となっているのは、アラスカの自然夜分かを守ってきた人たちのことである。核実験場を建設する計画が持ち上がったときに反対運動を起こし、ついに白紙撤回へと追い込んだ人たち。インディアンの墓場を守った男。州政府と土地の所有権を巡って争った人々。
 そういった「英雄たち」を取り上げつつ、しかも、彼らの本当の姿は素朴で伝統的で争いを好まない人たちであったことが描き出されるのである。
 たくさんの写真も使われている。
 しかし、本書は星野氏の悪い部分が前面に出てしまった失敗作だと思う。ちょっと肩入れしすぎていているし、英雄として描こうという意識が空回りしている。また、過度のロマンチシズムが読んでいてむずがゆい。
 いまいちな本であった。
静かだけれど、深い輝きに満ちたエッセイ集 Date:2009-05-09
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 ただアラスカに飛んでゆきたいという強い憧れのもと、半世紀近く前の1946年にアラスカに舞い降りたふたりの女性パイロット、シリア・ハンターとジニー・ウッド。1960年代の初め、アラスカでの核実験計画の国家プロジェクトに反対し、アラスカを追われた生物学者ビル・プルーイット。白人の血が流れていても精神的にはエスキモー、違った価値観と文化を持つふたつの世界のどちらにも属しきれないジレンマを抱える若者、セス・キャントナー。アルバムをめくるようにして、アラスカのひとつの時代を生きた人たちの物語が語られてゆきます。

 白黒、カラー取り混ぜて、多くの写真が掲載されているせいでしょうか。それは全くアラスカのアルバムをめくるような感じで、それぞれに旅をしている人間の物語が綴られていきます。<さまざまな人間の物語があるからこそ、美しいアラスカの自然は、より深い輝きに満ちてくる。人はいつも、それぞれの光を捜し求める、長い旅の途上なのだ。>(p.276)と記す著者のアラスカへの想い、アラスカで出会った忘れがたい人たちへの親しさが、あたたかく息づいているんですね。決して声高にならない、静けさをたたえた文章の底に流れる、アラスカの自然とアラスカで暮らす人たちの精神的な豊かさ、スピリットの輝き。清々しい風のような物語に魅了されました。

 掲載された写真のなかでは、マニトバ大学の研究室に立つビル・プルーイット(本文庫でも紹介されている彼の著作が、『極北の動物誌』という書名で出版されています。ただし、現在は絶版中)を写した一枚と、部族の集会に参加したグッチンインディアンの人たち(全部で200人くらい、いるかな)を記念撮影した見開き二頁にまたがる一枚が印象的。ほのぼのとして、あたたかな気持ちに誘われました。

 1996年8月、不慮の事故により著者が急逝したことにより、未完のまま刊行されることとなったエッセイ集。アラスカの風と匂いが行間の隅々にまで浸透した、豊かな味わいに満ちた一冊です。
何度読んでも新鮮 Date:2006-12-12
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昨夜暫らくぶりに“星野道夫”さんの本が読みたいと思い、久方ぶりに帰ってきた。
なんなんだろう。彼の本を読み返すのは1度や2度ではない。
ただその度ごとに新鮮な衝撃を与えてくれ、必ず泣かされる。
内容も知ってるはずなのに、である。
彼の本に共通する一貫した根底にある流れは、圧倒的な“やさしさ”であることは、周知のとおり。
それは、北風の寒い日に家の扉を開けた途端「お帰り」と言ってくれる母の声であり、
肌寒さをかき消してくれる、フワッとした毛布であり、
汗ばんだ体を冷ます一陣のそよ風のようなもの。誰もが知っている、懐かしい記憶。
察するに、自然と人、アメリカ、アラスカと日本人である自分という明確な立場を、
彼は意識してか無意識なのか常に精緻に嗅ぎ分けていて、そして誤りが無い。
ぶれがない。
的確に自分のいる場所であり、やっている事であり、おかれている立場をピンポイントで“わかっていた”。
それに、(一般的な)入植者と違い、神道の流れをくむ、日本人である彼は自然を征服する相手と捉えず、
自然の中で生かされている人間という立場をもきちんと“わかっていた”。

だからこそ彼の、大自然の営みに対する畏怖の念や、家族、隣人に対する温かい心遣いや、
アラスカの歴史や未来、自然と人を考える姿を前にして、私たちは圧倒的な憧れと共感を嵐のように受けまくる。
細胞が理性よりうんと先に反応してしまうのだろう、きっと。

私は、良本に出会うと読む前も、読んだ後も“ありがたい”という、思いで一杯になるが、
星野さんの本も完全に出会えてよかった、“ありがとう”と感謝で一杯になる。
星野さんを紹介してくれた義理の妹、ありがとう。
10年後に読んで Date:2006-08-13
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著者星野道夫氏が他界されて今月でちょうど10年。それを先日まで知らず偶然にもこの本と出会い数日間で読み終えた日に、著者とも深い関連があるシシュマレフで環境侵食が進んでいるというニュースを耳にした。

この本は、アラスカという土地がどういう歴史を歩んできたのか、ということが凝縮された本だと言える。我々日本人とまったく無関係に思われる極北の地、アラスカ。しかし、21世紀に入り世界中があらゆる問題を抱えている中で、アラスカの歴史は私たちに様々なことを教えてくれ、勇気を与えてくれる、そんな1冊だと思う。
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