恐慌の罠―なぜ政策を間違えつづけるのか

原著 Paul Krugman , 翻訳 中岡 望
価格:¥ 1,650 (税込)
出版:中央公論新社
カテゴリ:単行本
ページ:216頁
JAN:9784120032332
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エディターレビュー
   本書は国際経済学者である著者が、長期的な経済低迷を続ける日本に対して警鐘を鳴らした、日本の読者のために書き下ろした書である。日本のインフレターゲット論や日銀批判、小泉政権に対する警鐘がその主な内容である。

   著者によると、日本のリセッションには、高い貯蓄率と労働年齢人口の減少といった構造的要因がある。同時に、1990年代初めの大蔵省や政治家の失敗など、政策の失敗によるものもあるという。

   現在、日本経済は1930年代の恐慌直前を思い起こさせるデフレ・スパイラルにあり、金利引き下げの金融政策や財政政策はもはや有効な手段ではなくなりつつある。著者によると、名目金利をこれ以上引き下げられない、つまり金融政策が機能しない「流動性の罠」の状況から抜け出すには、実質金利を低下させるためにある程度のインフレが必要であるという。そのために著者は現実的に2.5%程度のインフレターゲットを設定するのがよいと説いている。

   本書は5つの章からなり、第1章は「恐慌の罠」と題して、日本の危機や世界の不安について、第2章は「恐怖の経済」と題して米同時多発テロと日米経済について、第3章は「恐怖経済学の復権」と題して1930年代の危機と現在について、第4章は「罠から抜け出せない日本」と題して簡単な経済モデルを挙げ、第5章では「かわいそうな日本」と題してここ数年の日本の現状を解説している。

   著者は、かつてアジア経済が好調な時期に、アジア経済の奇跡についてその経済発展には限界があると警鐘を鳴らしたことでも有名である。本書は日本経済に関する問題点と選択肢がないなかでの方策を平易に解説しており、学生、ビジネスパーソンなどに広くすすめたい。(木村昭二)

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