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中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)

価格:¥ 600 (税込)
出版:中央公論社
カテゴリ:文庫
ページ:288頁
JAN:9784122028401
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で51875位
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レビュー
村上春樹は最初から短編がうまかった Date:2010-01-16
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村上春樹の最初の短編集。
書かれた時期は「1973年のピンボール」と「羊をめぐる冒険」のあたり。
私がこの短編を読んだのは随分後だったが、初めての短編集だったと知って驚いた。
基本的には長編小説家で、その合間に短編小説を書いたり、翻訳をこなしたりするのが村上春樹。
それでもその短編小説はいつでも一定のクオリティを保っているのが村上春樹。
この短編集を読んで改めて気づくが、彼は「最初から」短編が上手かったのだ。
ファンに評判の良い「午後の最後の芝生」はこの短編集に収まっている。
私もかなり大好きだ。
芝生刈り、中年の女、夏の日差し、若い女性の部屋。
初めて読んだときに思い浮かべた光景を、今でもあの頃と同じように思い浮かべることができる。
読んでいて、夏の日差しと共に心を占めるのはある種の切なさか。
それはおそらく読む者によって違う種類のものだろう。
悲しさとはまた違う、夏の儚さとともに思い出される自分の切ない思い出と微妙に絡み合ってしまう要素が、「午後の最後の芝生」にはある。

秀逸だ。

そして、「シドニーのグリーン・ストリート」では羊男が登場する。
長編小説の筋とは関係ないが、ファンとしてはうれしい。
高レベルな短編ばかり Date:2007-08-28
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著者初の短編集。どれもレベルが高くて面白い。あえて挙げるなら「午後の最後の芝生」かな。長編「羊をめぐる冒険」とつながる「シドニーのグリーン・ストリート」も他のものとは毛色が違うが面白い。「ニューヨーク炭鉱の悲劇」はタイトルと本文とのつながりは一体何かと考えてしまう。
珠玉の短編小説 Date:2007-06-07
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「珠玉の短編小説」ということばはこの短編集のためにあると思う。

初期の村上春樹のいいところがにじみ出ている。

「僕は渋谷でだって冒険できる」のくだりがすごくいい。

大きいことをしなくても、日常の中にこそ発見があったりする。

僕もそのことを大事にしていきたい。
『午後の最後の芝生』のみずみずしい作品のタッチが、とても素敵だ Date:2007-04-01
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 著者の第一短篇集。七つの短篇が入っています。初出掲載は、次のとおり。
『中国行きのスロウ・ボート』――「海」1980年(昭和55年)4月
『貧乏な叔母さんの話』――「新潮」1980年12月
『ニューヨーク炭鉱の悲劇』――「ブルータス」1981年3月
『カンガルー通信』――「新潮」1981年10月
『午後の最後の芝生』――「宝島」1982年8月
『土の中の彼女の小さな犬』――「すばる」1982年11月
『シドニーのグリーン・ストリート』――「海」臨時増刊「子どもの宇宙」1982年12月

 なかでは、随分久しぶりに再読した『午後の最後の芝生』が、やっぱり素敵だった。この作品のみずみずしい香り、主人公の十八か十九歳の夏の思い出の風景は、本当に魅力的で、ただ好きだ、としか言えない。主人公の青春の気分が、透明な清々しさをたたえたタッチで、実に品よく描かれているから。格別、次の二箇所の文章に惹かれた。≪空には古い思いでのように白い雲が浮かんでいた。≫ ≪日の光が僕のまわりに溢れ、風に緑の匂いがした。蜂が何匹か眠そうな羽音を立てながら垣根の上を飛びまわっていた。≫
 それと、『シドニーのグリーン・ストリート』に挟まれた三枚の挿絵(飯野和好)が、いいね。私立探偵の「僕」、ウェイトレスの「ちゃーりー」、ぶっきらぼうで乱暴な「羊博士」の三枚の挿絵。
つまり・・ Date:2007-03-22
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実際の中国を体験していない「ワタシ」は断片的な中国人との出会いや情報を通して、頭の中で「ワタシだけの中国」が構成される。それは地図にはのっていない「ワタシだけの中国」だ。ワタシは中国に行こうと思わないのは、ワタシの中国を汚したくないからだ。
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