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戦争請負会社

原著 Peter Warren Singer , 翻訳 山崎 淳
価格:¥ 2,625 (税込)
出版:日本放送出版協会
カテゴリ:単行本
ページ:485頁
JAN:9784140810101
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レビュー
日本人に真実を Date:2008-09-06
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戦争がいかに商売となっているか。
この本は、ふんだんな例をつかってそれを示している。
戦争によってもうけている国はアメリカばかりでない。南アフリカの軍事請負会社がシレラレオネを攻撃するように、アフリカがアフリカを戦場としている。
戦争と金の癒着。そして限りない連鎖。それは、はたして世界をどこまで混迷に追いやるのか。
一番恐ろしいのは、一部の人たちの意思決定とお金によってすさまじい大虐殺が行われ得るという事実である。
少しでも多くの日本人にこのことを知ってほしい。
戦争は誰のために誰が行うべきなのか。 Date:2008-04-06
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9・11以降も軍事的脅威からは相変わらず遠のいている印象を受ける日本人とっては、
非常にインパクトのあるタイトルですが、読みごたえがある分量もそれに負けないくらい
インパクトが強いものとなっています。
冷戦後の軍縮に伴い、急速に市場が拡大している民営軍事請負企業(PMF)の種類や実態と
その問題点と将来展望について詳細に述べられています。
現在はアフリカや発展途上国などを中心に展開されるPMFは企業なので利益追求を第一と
するために、それを取り巻く環境、雇い主や雇い主の敵(対戦相手)、法的規制などの
さまざまな側面からの新たな問題が発生しています。例えば、雇い主が非国家組織であったり、
雇い主の敵が別のPMFを雇っていたり。こうなってくると、民営業者の代理戦争の様相を
呈してきます。
本書のスタンスだと思うのですが、原文をそのまま訳してあり、ある意味では著者の意図に
忠実で良いのですが、論文調で遊びの無い文体がやや読み手を疲れさせてしまうことと、
一般に知られている用語が適切に反映されていないこと(例えば、SCM⇒供給連鎖管理と
なっている)などもあり、少し読みにくい書となっている感は否めません。
失敗国家の駆け込み寺? Date:2008-02-10
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戦争請負会社は常に悪ではないってのが読んでみて意外だった点
「カラシニコフ」の中で失敗国家の定義があるんだが
「兵士・警官・教師にちゃんと給料を出せない国」
シエラレオネの場合、民間軍事会社の介入で国は救われた
しかも軍の予算よりずっと安い額でしてしまった
若干マッチポンプの嫌いがないでもないが・・・
民間軍事会社の場合、契約してしまえば「兵士」に給与を出したことにはなる
そういう意味では希望を若干なりとも見いだしているのかもね
本来、請負というのは自前でやるよりも安いからとか効率的だから利用されるわけだが
国民が兵士になり国家が自前で軍隊を持つということが当たり前でなくなってきてるわけである
合理化もここまで来ると Date:2008-01-07
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「民間でできることは民間で」という「民営化」は、流行り言葉といっても過言ではありません。「民間でできること」の範囲は、最近では、戦争にまで及んでいるそうです。本書は、世界各地の戦場で、「軍事請負会社」がどのような形で活動しているのかを、実際の例をふんだんに紹介しながら報告するものです。一般的にはこのような企業に良いイメージを持つことはできませんので、犯罪告発のような形式で本書が書かれているかといえば、そうでもなく、私たちにあまり知られていない現実が一体どのようなものかを冷静に伝えてくれる内容となっているのが特徴です。民間企業が請け負う「戦争」の中身は、実に多様です。最前線での戦闘行動にはじまり後方支援や兵站まで、実に広い範囲の活動をビジネスとして請け負うのです。軍隊は、最前線の兵士だけで成立できるのではなく、しっかりした後方支援がなければ成立できないことを教えてくれる内容です。今は、こういうことまで民間会社に委託することで、戦争をできるだけ合理的に遂行しようと国家は考えているのです。グローバリゼーションに伴って合理化という言葉は非常に広く認知されるようになってきましたが、ついにここまできたかと背筋が寒くなる思いです。戦争請負会社の上層部にはしっかりと政治家が天下っているので、ビジネスチャンスとしての戦争を必要以上に長引かせるということも有り得ることなのです。憲法第9条を考える私たちにとって、本書が示唆する事実を学ぶことも大切なことなのではないでしょうか。非常に勉強になります。お薦めです。
理詰めの議論が導いてくれるところ Date:2007-02-08
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 この本が良いのは徹頭徹尾理詰めであるところ。「民間軍事請負業」の市場分析をきちんと行い、その「市場の失敗」についても「情報の不完全性」など経済学の概念を用いて説得ある説明を行っている。問題点に正面から取り組む議論を追っていくうちに、何時の間にか「軍事に対する民主的コントロール」という日本人が普段考えることもないテーマへと誘われてゆく。
 この手のテーマの本にありがちな情緒的な本では決して得ることができない高い水準の議論を愉しむことができる。その意味では内容とともに二重におすすめ。
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