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風味絶佳

価格:¥ 1,290 (税込)
出版:文藝春秋
カテゴリ:単行本
ページ:237頁
JAN:9784163239309
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 風味絶佳 山田詠美 [ 風味絶佳な日々 ] at 2007-10-22 01:53:53
 山田詠美の作家生活20周年の記念作品。肉体のスキルを生業とする6人の男に光をあて、そのたたずまいの風味を描ききった作品。山田詠美の得意とする、濃密で完成度の高い短編で、言葉に対する彼女の真摯な姿勢、技巧、魅力がつまった一冊。一作書くのに何ヶ月もかけた...
 風味絶佳 [ 図書館日記 ] at 2006-07-03 14:20:16
風味絶佳 (山田 詠美 / 文藝春秋)  * * * * * * * * 肉体労働者の男性が登場する、「間食」「夕餉」「風味絶佳」「海の庭」「アトリエ」「春眠」という6編の短編集。 山田詠美の作品を初めて読んだのは、高校生の時の現国の模試、風葬の教室でした。 模試だということを忘れて物語に引き込まれたのを覚えています。 それ以来、ガ〜ッと山田詠美の作品を読み耽りました。 ヒリヒリするような痛いまでの狂おしい気持ち、自分には経験がないけどそんな気持ちになり、どうすれば大人になれるのかを教えてもらったような気がします。 本作は昔に比べると穏やかな感情。...
 あ、山田詠美さんだ! [ 一所懸命に生きない! ] at 2006-06-08 22:53:16
 今日の夕方、吉祥寺に出かける。 ある所で、買物をしていて、パッと前を向いたら、 詠美さんだった。  ああいう時、真正面に相手がいると、 どうリアクションして良いんだかわからず、 普通に冷静にただ見ただけで、終わっちゃった(涙)  でも、彼女、吉祥寺に住んでいるみたいだから、 また会えるよね。  これで、彼女を見かけたのは、人生で二回目! 嬉しい!
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レビュー
風味絶佳 Date:2009-07-19
おすすめ度
この方の本は何冊か読んでいるが、その中ではこれはいまいち。
独特の世界観が少し薄れていて、物語としてはやや平凡な気がした。
男性のために書かれた恋愛小説 Date:2009-06-08
おすすめ度
六つの短編からなるこの小説の主人公たちは、
とび職、ごみ収集作業員、ガソリンスタンド店員、
引越し業者、貯水槽清掃員、そして火葬の業務委託員。
ブルーカラーの肉体から醸しだされる体臭に魅了された作者が、
彼らに敬意を払い、とことん愛情を注いで書いたというだけあって、
彼らは、作者の化身である女性たちの小宇宙にあるオアシスに誘われ、
羊水の中にいる胎児のように、愛に満たされる。
ページの端々から滲み出て来るその愛の風味に、私はすっかり魅了され、
これは男性のために書かれた恋愛小説ではないかと思った。(80点)
若い世代は一読を Date:2009-02-26
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人間が醸し出す「風味」をモチーフにした五つの短編集。皆、どこか風変わりなキャラクターが登場する、どこか妙ちきりんな構図ながらも実にシリアスな恋愛物である。
私は特に、主人公のアドレセンスを細やかに描いた、「風味絶佳」と「海の底」に魅惑された。「風味絶佳」のハイカラな祖母、「海の底」のフランクな母の初恋相手。いずれも、実際に自分の身近にいたらかなり窮屈になりそうなのだが、どこか親近感を感じさせ、いとおしい。
全編を通して山田詠美特有の抜群の創作センスが炸裂しているが、私が上記の二作に惹かれたのは、やはり、その瑞々しさ故にだ。彼女の青春文学には、凡百の作家をもってしても描けえぬ、抗い難い刺激と心の琴線に触れる飛沫を感じる。
それに対して、残りの三作が狙いすぎた感が否めなかったのは勿体無い限りである。卓越した絶品が有ろうとも、全体の味わいの濃淡が著しいようではバランスに欠ける。オードブルには是非、メインディッシュ以外にも絶妙な香味の食材を添えて頂きたかった。
男と女の関係はまだまだ描写する余地はある Date:2009-02-12
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こんなに世の中に恋愛物語があふれている中で、著者の書く男女関係はまだまだ、新鮮な驚きに満ちている。

何となく好きだと思っていた同級生が自分の父親と結婚してしまう、という、喜悲劇を息子の側から描いた「春眠」が最高。

恋愛という特権的な関係を持ち得る人たちにたいして、そうじゃない人の嫉妬と羨望、悲しさの気持ちが余すことなく書かれている。

こういう、小さいけれど大きいことを書き込めていく著者、体力あるなあ。
風味とは、かくも官能的なものか。 Date:2009-01-04
おすすめ度
 大切な人と大切な時間を過ごすのに、有名な音楽と食事が楽しめる店にいったことがあります。そしたら音楽は楽しめないし食事は不味いしで散々なことになったことがあります。

 その後、お腹が満たされないので、一人で時々ごはんを食べる店にいって閉店まぎわなのに「腹が減ったからなんか食べさせろ」と無理をいいました。キッチンの人が「これでいいっすか?」といいながらラップにくるまれた魚をペロンと冷蔵庫から出してきました。私はうなずいて、魚が焼かれるのを待ちました。

 その魚はフライパンで香草焼きになり、他のフライパンで調理された野菜たちといっしょにフライパンのまま出てきました。そのお魚も野菜も、今まで食べたごはんの中で最上級に美味しかった。口の中に広がる味わい、香り、飲み込む時ののど越し、お腹でのボリューム、すべてが官能的でした。


 この詠美の短編集は、お腹は満たされないけど前出のごはんのように心が満たされていきます。最上級のごはんを食べた時に感じる、精神的な満腹感。それがぎゅっと凝縮されて、まさに風味絶佳。どれもすばらしいけど、最後の作品はどうしてふられた男性の気持ちをここまで描き出せるのだろうと、不思議になるぐらいです。

 恋愛小説は数あれど、これをこえる短編集は今後そうは出てこないでしょう。自分の中で、クラシックとなった一冊です。
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