約束の冬〈上〉 (文春文庫)

定価:
マーケットプレイス価格:¥ 724 (税込)

出版:文藝春秋
カテゴリ:文庫
ページ:449頁
JAN:9784167348205
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エディターレビュー
   その家の完成と同時期に父が亡くなった。以後10年間住む者のなかった家に、留美子は母とともに戻ってきた。税理士を目指し、努力しつづけてきた10年という歳月。妻子ある男との恋に消耗した時間。32歳になった留美子の元に、10年前手渡されたものの忘れ去っていた、見知らぬ少年からのラブレターが再現した。「10年後の12月5日、蜘蛛が空を飛ぶ場所であなたにプロポーズします」。甘すぎないロマンチシズムが全編にただよう、著者渾身の長編小説。

   本書は章ごとに、留美子と彼女の向かいの家に住む会社社長・上原桂二郎の視点が交互に入れ替わって描かれている。「10年前のラブレター」をはじめ、それぞれの人生において交わされた「約束」がストーリーを膨らませ、やがて舞台は台湾にまで及ぶ。物語が進むにつれて、年齢も性別も異なる二人の日常が、「隣人」というだけではない接点を持ち始め、時に交差する。これら多くの場面転換や登場人物たちのなかば強引なまでの「縁」にも、違和感を覚えず読み進むことができるのは、いまや熟練の域に達した著者の筆致によるところであろう。

   また、本書には「大人の趣」が随所に登場する。何十年もかけて育てる木のぬくもり、1時間じっくりとくゆらす葉巻、そして、旬の食材を使った高級日本料理の数々。温度や香り、味わいまでもが伝わってくるような巧みな描写が、物語に深みを加えているのは言うまでもない。(冷水修子)

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