参謀の昭和史 瀬島龍三 (文春文庫)

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マーケットプレイス価格:¥ 605 (税込)

出版:文藝春秋
カテゴリ:文庫
ページ:302頁
JAN:9784167494032
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エディターレビュー
   瀬島は、太平洋戦争時には大本営作戦参謀、高度経済成長期には商社の企業参謀、そして中曽根政権下の行政改革では臨調・行革審の政治参謀として活躍した昭和史そのものの参謀ともいえる人物である。本書は、その参謀を身近に見てきた多くの人間にインタビューすることにより、もう一つの昭和史を描き出そうとしたものである。

   瀬島は戦時に作戦参謀として多くの作戦にかかわり、東京裁判に証人として出廷、さらにその後はシベリアで抑留生活を送るなど、その体験からして本来ならば昭和史の貴重な証言者としての役割を果たすべき人物でもある。しかし彼は、いついかなる場面においてもその真髄には触れず、周辺のごく瑣末な部分にのみ冗舌となる。おそらくそうした真髄を語らない姿勢がまた、瀬島が常に参謀として「上司の信頼をもって」生き続けてこられた理由なのだろう。

   著者は、綿密な取材によって瀬島が語らない昭和の裏側をかなりの部分明らかにしている。しかし、瀬島自身に対するインタビューを終えた感想は「知りたかったことになにひとつ正確には話してくれない」ということだった。おそらく、瀬島が語らなかったことは、そのまま昭和史の闇の中へ消えていくのだろう。ただ一つ、瀬島の大本営参謀としての本音がもっとも正直に吐露されていると思われる『北方戦備』という自らが記した大著は、一般の人間は閲覧することのできない、防衛庁戦史室という密室に寄託されているということである。(杉本治人)
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