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その日のまえに (文春文庫)

価格:¥ 610 (税込)
出版:文藝春秋
カテゴリ:文庫
ページ:365頁
JAN:9784167669072
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で7749位
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 その日のまえに / 重松清 [ カフェビショップ ] at 2008-11-22 22:01:02
その日のまえに / 重松清 “その日”とは、死ぬ時ということ。 人の死ぬ間際についてのドラマの話。 「ひこうき雲」「朝日のあたる家」「潮騒」「ヒア・カムズ・ザ・サン」「その日の前に」「その日」「その日のあとで」の7章。 ひとつひとつの章が、独立した短編の..
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レビュー
身内の死 Date:2010-02-09
おすすめ度
私は、兄が若くして突然他界しているのですが
この本のいつまでも届き続けるダイレクトメールに対して
感じる気持ちに同感しました。
一度登録してしまうと自動的に永遠と届き続けるダイレクトメール。
私は、多少違和感を覚えていましたが、両親は、兄の死を認めたくないのか
届くことが嬉しかったようです。
残された家族は、皆複雑な気持ちを持っています。
それでも、日常が待っている。
そんな気持ちを綴った本だと思いました。
癌が日常になった現在 Date:2009-09-23
おすすめ度
短編集で、「その日のまえに」という題名で、中に 「その日のまえに」・「その日」・「その日のあとに」というタイトルと、それ以外のタイトルが4つくらい並んでいて、「ああ、全然関係ない短編集が4つくらいと、連作的なものが3つあるのだなぁ」と思って読み始めたのだが、なんと関係ないと思っていた最初の短編が後から大きく関係してくるという大変面白い展開だった。

メインは奥さんが癌にかかり、余命1年とか半年と告知を受け、ご主人と男の子二人とでその死をどのように迎え、乗り越えていくか…という事がテーマになっているのだが、前半の短編でそのメインのテーマに出てくる登場実物の背景などが書かれている。

奥さんの看病を真摯にしてくれた看護婦さんは、中学時代に自分のクラスの子のお見舞いに鳩の絵を書いて「死んだら天国に行ってね」と書いたようだったというトラウマを持っている看護婦さんだったり、夫婦が新婚時代に最初に住んだアパートを見に行ったら、郵便受けの表札に二つの名字が書かれていて、それは前に出てくる同級生が家庭内暴力の反動で万引きして駆け落ちしているという二人だったり…、花火の仕事の依頼が主人公のご主人に来た相手が、前に出てきた癌を宣告された男の同級生だったり…と書いていて何を書いているのか全く分からないと思うが(笑)、とにかく人生というのは、やはり一人ではなく色々な関わりで生きているのだ…と思わせてくれる。

この本の中だけでも癌で死ぬ人が3人も描かれており、何かガンと言えば恐ろしい不治の病…というイメージから、普通に日常的に誰でもかかってしまう病気…という感じに変わってしまっているのが良くわかる。

先日読んだ「約束」も本当に日常を描いた良書だったが、これはその上を行っていると思う。しかも小癪なテクニックまで使って。
涙でくしゃくしゃ Date:2009-06-21
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自分自身や自分にとって大切な人を失う「その日」。
連作短編集と書いてあったので、
最初の話から読みました。

最初の作品から
目ん玉が涙でてんこ盛り状態だった。

表題作を読んだ時、
涙のダムは決壊し、
鼻水のダムも決壊し、
クシャクシャに泣き、
文字も涙でぼやけ、
鼻水は滴り落ちそうで、
涙を拭きながら、
鼻水をかみながら、
読み終えた。

表題作は連れ合いが若くして亡くなる悲劇ですが、
夫婦の愛が深くて独り者の小生には、
ある意味うらやましい話でした。
思いっきり泣かされたけど・・・。
暖かい重松目線 Date:2009-05-11
おすすめ度
俯瞰して、登場人物を見守っている気持ちになってしまいました。
主人公に感情移入するというより、
重松さんの、人間の感情・感覚を掘り下げていくフィルター越しに
物語を見守るというか、そんな感じです。
なので、短編が5つ収録されていましたが、
登場人物の違い・個性はあまり際立たず、一気に読んでいける作品。

5つの短編のうち4つが病と命にまつわる話です。
病により命を意識する場合、人間はどんなことを考えるのか、ただ泣いて悲しむだけでは、
対処できないことを教えてくれます。
妻を失い残された夫が、『その日のあと』のいつもの日常を生きていく姿が、
人の死を乗り越えるひとつの形を示しています。


いつもの通り、暖かい気持ちになる重松本。
しかし、たまには悪いヤツの話も読みたいかも。登場人物が良いヤツばっかり(笑)。
いろんな優しさ Date:2009-05-08
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自然な優しさ、表面的な優しさ、不器用な優しさ、自分勝手な優しさ、愛のある優しさ。優しさにはいろんなカタチのものがあると私は思います。

本書ではこういったいろんな優しさが散りばめられていて、読んでいて色々考えさせられます。特に後半に出てくるたった7文字の言葉には誰もが熱くなってしまうでしょう。

物語自体はとても穏やかで平坦な感じですが、中身はとても良いので是非多くの人に読んでもらいたい一冊です。
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