ぼくと1ルピーの神様 (ランダムハウス講談社文庫)
翻訳 子安 亜弥
価格:¥ 840 (税込)
出版:ランダムハウス講談社
カテゴリ:ペーパーバック
ページ:461頁
JAN:9784270102770
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で17671位
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レビュー
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映画より落ち着いて楽しめる Date:2010-03-06 おすすめ度 ![]() 結構ヒットした映画の原作。映画もそれなりに面白かったが、個人的にはこちらの方が全体にほのぼのとした感じで楽しめた。 基本的な設定は映画と同様で、貧しくてまともな教育さえ受けていないインドの青年が、インド版のクイズミリオネアで難問に次々と答えて、1億ルピー(約2億円)を獲得してしまうが、賞金を払いたくないクイズの主催者は警察と結託してその青年がクイズで不正を働いていたことを自白させようと青年を逮捕する。拷問にあう一歩手前で弁護士に救われた青年は、12問のクイズに回答が出来た理由を語り始める。 クイズ1問毎にそのクイズの回答を青年が得るに至った過去のエピソードがあり、計12のエピソードが語られるが、いずれも日本の日常とはかなりかけ離れたインドの貧民の生活が描かれる。貧困・犯罪・暴力など暗いエピソードが多く、恋愛さえノーマルなものではないが、主人公の温かいキャラクターのせいなのか、全体のトーンは明るく、次は一体何が起こるのかとワクワクしながら読んでいるうちに最後まで読み通してしまったという感じだ。 作者はインドの外交員とのことだが、英語は平易で初心者にも読みやすいので、原書に挑戦したい人にもお勧めだ。 |
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全ての子供達に。全ての大人へ。 Date:2010-01-10 おすすめ度 ![]() 映画ではわかりやすくストーリーとテーマを絞ってあったのと対照的に、 小説では随所に伏線と結果がちりばめてあって非常に巧妙な構成となっている、しかし全く難しくはなく、 ストーリー運びのうまさに感じ入りました。...というような客観的な感想はじつは二の次で、 読み終わってしばらくは、感動で動けないくらいだったのが正直なところです。 むさぼるように読んだ、という体験も本当に久しぶり。 私は本好きで小さいころから多数の本を読んで来ましたが、これは文句なしに私の知る限りベストの小説です。 これを読まないなんて、それはとってももったいないこと。 2児の母親として、貧しさの中に生きる子供達の姿がひとごととは思えず、映画でも小説でも私の心を鋭い切っ先で貫かれるような思いもしました。 しかし少年達は負けない。その日その日を必死に生きて道をなんとか切り開いていこうとする。 これがフィクションでありながら、しかし現実のインドをそのまま反映しているところが、単なる物語で終わらせない。 自分の子供達はまだ小さくて読めないけれど、絶対にいつか手にしてほしい、と初めて思った本でした。 人間が生きるということの厳しさ。人間の愛。尊厳。友情。いろいろな「人間を人間たらしめる」原点に何十年ぶりに立ち返って考えさせられました。 全ての子供達に。全ての大人へ。 |
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映画よりもいい。今年最も魅了された本。 Date:2009-09-21 おすすめ度 ![]() アカデミー賞を受賞した「スラムドッグ$ミリオネア」の原作本である。映画を3ヶ月ほど前に見て、良かったが、インドの下層社会の描き方がけっこうえげつなく、ストーリーとしてはよかったものの、気分が重たくなるような感想だったが、原作本はもっとスマートに主人公の逆転劇を描いていた。 児童虐待、犯罪、貧困、病気と不幸の盛り合わせのような主人公が、ぎりぎりの生活を明るく続けるなかでしたたかに生きる力を得る。それらが10億ルピーをかけたクイズの答えと結びついてゆく。 それぞれの章はコンパクトで1話完結型、主人公のエピソードと最後にクイズ回答シーンが繰り返される。これが面白くてどんどん次の章を読みたくなる。 これほど引き込まれた本はひさしぶりだ。読後感もよい。文句なしに5つ星であり、この著者のほかの本も読んでみたい。 |
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映画も原作も面白いのは初めて Date:2009-06-23 おすすめ度 ![]() 言わずと知れた、映画「スラムドッグ$ミリオネア」の原作本。 普通、映画を見てから原作を読んでみたらなんかイマイチだったり、その逆もしかり。初めに見た方のイメージが強烈にすり込まれることの作用で、いざ原作を読んでみたら肩透かしというのは、ある意味当たり前の反応だ。 私も大ヒットしている映画を見て感激し、原作に手を出したクチ。上記のような反応はある程度理解した上でこの原作を読み始めたのだが・・・。いやこれは映画と同等、いや、それ以上に素晴らしい。同じ物語が2本立てで面白いというのは生まれて初めての体験だ。 ミリオネア形式のクイズ番組に出演したスラム出身の主人公が、その奇異な人生経験をもとに次々と正解を重ねていくという話の土台は共通している。だが、そこから先は映画と小説、全く違う物語。客観進行の映画に対し小説は主人公の語り形式で進められ、より主人公に寄り添える構成になっている。生い立ちも異なる。何より、主人公の名前すら映画と小説は違う。まったくのパラレルワールドだ。 あの素晴らしい映画を見た人にこそ、この小説を読んでほしい。 |
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映画とは違った結末 Date:2009-06-21 おすすめ度 ![]() タイトルでネタバレしてしまいますが、原作はやはり映画と違いました。 僕は映画を見てから原作を読んだのですが、原作の方が圧倒的なおもしろさでした。 おそらく、原作を読んでから映画を見たら少しばかり退屈だったかもしれません。それだけ原作が優れています。 映画の場合はなんとなく先が読めるのですが、原作の場合は伏線の張り方が秀逸ですし、きちんと回収してくれるのが良いです。どこぞのマンガ家は伏線を張りまくったあげくに回収しないですから。 今度は同じ作者のsix suspectsを読んでみます。 Six Suspects |

