ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち
出版:オーム社
カテゴリ:単行本
ページ:280頁
JAN:9784274065972
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エディターレビュー
コンピュータに囲まれ、インターネットで何もかもが置き換えられようとしている現代では、インターネットに住み、コンピュータを自在に操るハッカーは、ときには魔法のように世界を次の世代へと進めるウィザードとして、またときには挑戦的で反社会的な問題児として扱われる。2つの極端な扱いはともに、ハッカーが「ルールに従順でない」ことから来ている。誰もが当たり前と思っている「ルール」を曲げることで、良くも悪くも普通ではない結果を得ることができる技能の持ち主、それがハッカーだ。
ハッカーの並外れた知識と技能は、普段はインターネットやコンピュータの向こう側に隠れていて見えない。ハッカーは同時にオタク(nerd)であることが多く、概して社交的ではない。その技能で、反社会的活動に関わったときに初めて外の世界からその存在が公になるために、ハッカーはコンピュータに悪事を働くものとして定義されてしまった。著者はこの日本語版のための書き下ろしを含む17のエッセイを通して、ハッカーの頭の中に広がる世界を一般社会に見せようとしている。コンピュータ・ソフトウェアのプログラミングに関わる深い問題と、貧富の差や富の創造、それにものづくりのセンスのようなやわらかい題材を通して、コンピュータ時代の革新を担うハッカーたちのものの考え方に触れることができる。
『オタク野郎』たちを使いこなすのは難しい。とりわけ、ルールにとらわれ、リスクをとって前に進むことのできない『髪のとんがった上司』には、彼らをうまく扱うのは至難の業だ。本書は、ハッカーたちが考えていることをハッカーでない人たちにもわかる言葉で解説してくれる。『過去30年ほどの間に裕福になった人々の多くがプログラマであった』ことを考えれば、彼らが今何を考えているのか知ることは、無駄でないどころか必須科目だとすらいえるだろう。また、今現在「オタク(nerd)」のレッテルを貼られて苦しんでいる若者たちにとっては、周囲に広がる広大で可能性に満ちた世界を知ることができる、社会見学のような存在でもある。(吉松史彰)
レビュー
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自己実現・自己表現のために一生愛用できる武器を手にせよ Date:2009-04-16 おすすめ度 ![]() 自分の仕事道具はいつでも手の届くところおき、 ヒントやひらめきや良いアイディアを形にする、 画家とハッカーが本質的に同じと主張している。 アイディアというものは思いついてもそれはあっという間に忘れてしまう。 兎に角、考えてじっとするよりもまずやってみる。 すばやく仕事を仕上げる、そして良い仕事をする。 そんなヤツラがハッカーなんだ。 自己実現・自己表現のために一生愛用できる武器を手にせよ。 |
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ハッカーの思考 Date:2009-02-15 おすすめ度 ![]() ポール・グレアム氏のエッセイ集です。 内容は挑発的なので他人には進めにくいのですが、 中級レベル以上のプログラマがターゲットです。 初級、初心者では言っている意味が分からないかもしれません。 タイトルになっている「ハッカー」とは優れたプログラマの意味として使っていて、 「画家」がどう関係するか興味深く読んだのですが、 ポール・グレアム氏は美術学校に入った経験をもち、 プログラマと画家の仕事が似ていると感じていて、 何処が似ているかは一読ください。 ハッカーが日頃考えていることが分かる一冊でした。 |
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ハッカーの恍惚に溢れるエッセイ集 Date:2008-08-20 おすすめ度 ![]() Lispハッカー及びエッセイストとして知られるポール・グレアムのエッセイ集。 Web上のエッセイをまとめたもの+新たに書き下ろした2章。 タイトル「ハッカーと画家」は第2章の題名をあてたもので、本書の当を得ていない。 前半は主に”デザイン”について、後半は”プログラミング言語”について述べている。 非常に斬新な切り口に、痒いところに手が届く話題運び、 論理的で無駄がない文章に、読者の心は掴まれる。 (Gauche開発の川合史郎氏による)翻訳も、読みやすくて良い。 興味を抱かれたなら、Web上の日本語記事を一読すると良い。 「知っておきたかったこと(What You'll Wish You'd Known)」(本書に非掲載) は、自分が高校の頃抱えていたモヤモヤを、見事に吹き飛ばしてくれた。 |
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痛快です Date:2007-02-17 おすすめ度 ![]() 書店に行くと、この本が他のハッキング、クラッキングノウハウ本に紛れているのをよく見かけますが、 思想、社会等のコーナーに陳列されるべき本です。 著者は著名なハッカーとの事ですが、 neutralに思考し、最後まで考え抜くといった事を軽々とこなしているように見え、 ITに関することのみならず、格差やいじめ等の問題について鋭く、深くかつ共感できる知見を披露しています。 たびたび更新される著者のブログで最新の記事が読めますので、 これからも注目していきたいと思います。 |
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案外、歴史的書物かもしれない Date:2006-12-15 おすすめ度 ![]() あなたが、ハッカーとまではいかなくても仕事でプログラミングを行っているなら、なんとも興味深いと思う。 この本ではプログラミングのみ話題として扱うのではなく、初っ端は教育問題であるが、このハッカーの教育論では、学校も教育制度(アメリカのだが、日本でも全く同じ)もボロカスにこき下ろすが、それがことごとく的を得ている。ハッカー思考があらゆる問題において有効かどうかは分からないが、常識に凝り固まった思考パターンを打ち破る特効薬ではあるし、何よりこの著者が、それに強力なパワーがあることを証明している。 この著者が絵を描いているところも面白い。プログラマと画家は似ているという。彼は絵を描くことからも、自分の感覚やプログラミングスタイルに確信を得たと思う。 プログラマならこれを読み、自信を得て可能性を高めるかもしれない。と同時に、IT社会そのものの真の本質も理解しやすくなるはずだ。案外、歴史的な書物かもしれない。 |


