優雅に叱責する自転車

原著 Edward Gorey , 翻訳 柴田 元幸
定価:
マーケットプレイス価格:¥ 1,080 (税込)

出版:河出書房新社
カテゴリ:単行本
ページ:68頁
JAN:9784309264356
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エディターレビュー
   「火曜日の翌日で水曜日の前日」という、すきまの1日。ケンカしていた2人の前に、変な自転車が現れた。ペダルもチェーンもブレーキもついてない。こげないはずの自転車に乗って2人は外出。カブのまったく見えないカブ畑を通ったり、もともと履いてなかった14足の靴を嵐で失くしたり、ワニに出くわしたりと、いろいろあって家に戻った2人が見たものは…。

   あり得ないことが連なっていって、最後に最もあり得ないことにいたる、ナンセンスな物語絵本。なぜ?と反問させない、断固たる出まかせが教えてくれる、ウソを通してしか伝えられないスピリット。存在することのはかなさや、人生の退屈をいかに深く味わいたのしむかを、ゴーリーが過激にそそのかす。プロローグから第22章の終わりまで、あるのは9つの章だけというのも、いかにもうがっている。欠章は読者が勝手に想像せよと。巻末の解説はよくよく後日まで封印して、「優雅な叱責」のナゾを1人で考え続けることをおすすめする、と言えば、解説をつけてくれている訳者の叱責を買うだろうか。

   空白の多い白黒のペン画。ところどころ、黒々と塗りつぶされた木や、闇に雷の落ちる場面が効果的。姉と弟なのか、兄と妹なのか、2人の乗る、いまにもひしゃげそうな自転車が、画面をゆがめて立体感を出し、時々入る吹き出しも、全体に躍動感をプラスする。宝の小箱のような、大人のための絵本である。(中村えつこ)

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