多読術 (ちくまプリマー新書)
価格:¥ 840 (税込)
出版:筑摩書房
カテゴリ:新書
ページ:208頁
JAN:9784480688071
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で42192位
おすすめ度:
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レビュー
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高度な読書術 Date:2010-02-08 おすすめ度 ![]() 著者は編集工学を提唱する研究者であり,千夜千冊というブログで読書案内を展開している書評家でもある.本書では著者の膨大な読書体験を通して編み出された読書術について述べられている. 著者によると,読書で必要な能力は,鳥瞰力と微視力であるという.つまり,本で構築されている世界を俯瞰して見ると同時に,その世界に入り込んで子細に見ることが,お勧めの読書法だという. また著者が送り手で,読者が受け手ではないと断言する.著者と読者の間には,なんらかのコミュニケーション・モデル(書くモデルと読むモデル)の交換が起こっているという.つまり,執筆も読書も双方向的な相互コミュニケーションであり,読者が著者から影響を受けるばかりでなく,同時に著者も読者から影響を受けているという.これは著者が提唱している編集工学の言葉を借りると,エディティングモデルの相互乗り入れというようだ.読者が著者に影響を与えるという考え方は,昔ではまったく考えられなかったことだと思うが,インターネット等のIT技術の発達により,著者と読者の距離が近くなったこともその原因の一つであろう. 更に,人間の記憶について,情報は記憶構造に管理されるのではなく,編集構造として動的に維持される.その編集構造が変化しながら記憶を変容させていると主張している.この考え方は非常に斬新で面白いものではなかろうか. 本書は巷に溢れる凡百の読書術の書籍とは,一線を画し,非常に有益で,実践的な読書法を提示していると思う. |
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一言で言うなら文学系読書術 Date:2009-12-05 おすすめ度 ![]() あの千夜千冊で本を1000冊以上紹介した著者がどんな読書方法をとっているのかということを知りたくて手に取った本です。 この本の特徴を言うと、「ビジネス流読書術」や「アカデミック系読書術」とも違う「文学系読書術」といえば、感覚をつかめてもらえるでしょうか。 千夜千冊のいきさつや苦労話から、著者の読書歴、そして、読書方法までを編集者と著者との質問形式で書かれています。 内容を簡単に書くと、本は二度読むべし、全集読書こそ読書の頂点、目次をしっかりみろ、本はマーキングしながら読めなどなど。 今まで、「ビジネス流読書術」や「アカデミック系読書術」は味気ないと思ってしまうような人にお勧めだといえます。 |
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生業としての多読、なんらかの開眼があるのでは Date:2009-11-26 おすすめ度 ![]() 情報の「編集」のかたまりのような人のインタビューによる「本を多く読みたくなる」術の本 松岡正剛さんの本は、きちんと隅々まで「編集」されているため、その 要約であるレビューを書くのが難しいのですが、この本は違います。 まず、この新書は、高校生などを対象にしたちくまプリマ−シリーズで読みやすい シリーズであること、そしてインタビュー形式でかみ砕いてあることもあり 松岡本にしては、とてもわかりやすい内容になっています。 まず、この本では松岡という人物がどのようなひとなのかについて触れています。 その上で多くの種類の本を読むこと、自分なりの読み方を考えてみることの 重要性に触れています。後半は読書が編集工学に繋がっていること、 自分の読書スタイルを考えることを勧めています。 最後に彼が気づいた、色々な情報の大本のような「キーブック」に ついて説明し、最後に読書の未来像まで触れています。 なにがすばらしいかというと、いまいち読解力が弱い 私にも読みやすい本であること、そして「本はノートである」 との解釈など多くの新しい視座をもらったのが私はうれしいです。 読書は書き手のもんだいのみならず、読み手も問題になるとの 指摘に、もっとがんばって的確なレビューを書こうと 思えるぐらい良い本です。 |
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多読をたどる Date:2009-11-22 おすすめ度 ![]() この本は、多読家(といってもいいでしょう。)の著者が 本の読み方(読書術)について書いています。 あまりきちんと読者層を想定して書かれたものではなく、 著者自身のスタイルを紹介する形の本です。 ですから、読者層によって評価の分かれる作品だとおもいます。 上級の読書家にはあまり多くを得られない本ですが、 あまり読書をされない人やワンランク上の読書を 目指す初級読書家の方には非常に有用な情報があるかもしれません。 |
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著者の深い読書分析は村上春樹氏の言説と鏡像関係でした。読書家には特に薦めます Date:2009-11-06 おすすめ度 ![]() 著者は数万冊の叢書を持ち、ハイソな人達が家に出入りする京都の家庭に育つも父の死で借金を背負い、広告代理店に勤めて借金を短期で返済し、自らも出版社を起業するような、深い知識・経験・バイタリティを持つ松岡正剛氏。 読書の意義・意味・読書法等について様々は作家や思想家達の言葉が適切に引用され、また自身の言葉で見事に表現できる懐の深さに感嘆しましたが、読者としての著者の言葉と作家としての村上春樹氏の言葉が鏡像関係にあることに気付き、本の深遠さを垣間見ることが出来ました。 多くの重要な書籍も紹介されており、万人に一読の価値有りですが、特に読書好きにはお薦めします。 松岡正剛氏 ・著者が「書く」という行為は、読者が「読む」と言う行為と極めて酷似している ・読書は「伏せられたものが開いていく」という作業 ・読書は他者(作家)との交際なのです ・僕の読書術があるとするとその根底には、何かぎりぎりのところで他者に攫われてもいいと思っている感情があるわけです。それは自分の中に欠如や不足や穴ぼこができるかどうかという、ちょっとすれすれの読み方です 村上春樹氏 ・僕にとって小説というのは、調度自分の中に深く埋もれている遺跡を発掘するようなものです ・大事なのは作家が作品の中でどれだけ自分を深く表現できて、それがどれだけ深く読者の心に届くかということです ・大げさな言い方をすれば、小説を書き続けるというのは、破壊性との間断なき闘いなのです |


