はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内

イラスト 植田 真
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ユーズド:¥ 196より »
出版:PHPエディターズグループ
カテゴリ:単行本
ページ:167頁
JAN:9784569614670
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エディターレビュー
 「人間は考える葦である」パスカルはこう規定した。この自明の理とされている「考える」ことは何かを、わかりやすく読み解こうと試みた絵本風哲学書である。考えることについて考えた平易な言葉遣いと、考えるまなざしでとらえたシンプルな風景が、ふたすじの小川のように同時に進行して本全体の余白をかたどっている。その余白に、ときどき顔を出して哲学の門に至る道案内役をつとめているのは、世界中の子どもたちの永遠の友だちであるクマのプーさんだ。

   著者は、哲学に欠かせない推論や観察、論理などは、考えるためのいくつかの技術にすぎず、問題解決のもとに取捨選択してうまくつなげることこそ重要であると語りかける。融通無碍(ゆうずうむげ)に足場を変え軽やかに踊るように、新しい風景と出あいながら一歩を踏み出すこと。絶えずチューニングして過敏な楽器のような状態で、自分の心にひびく「あ、そうか!(ヘウレーカ)」という神の声に耳を澄ますこと。「考える」という営為を、哲学や論理学の領域にとどめることなく、人や物事の新たな関係、新たな意味を生みだすプリミティブな力として大切にするよう促している。

   読み終えて、「ヘウレーカ!(わかった)」とアルキメデスのように叫ぶわけにはいかないだろうが、情報の演算処理に追われがちな大人の思考回路を、一瞬リセットしてくれるかもしれない。(土肥 菜)

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