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地球の目線 (PHP新書)

価格:¥ 798 (税込)
出版:PHP研究所
カテゴリ:新書
ページ:294頁
JAN:9784569700861
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で12539位
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レビュー
エネルギーと都市計画を考えるヒント Date:2010-02-04
おすすめ度
 地球環境問題というと、どちらかというとネガティブな未来を感じてしまう人も少なくないだろう。地球が温暖化して生物多様性が失われ、海面上昇で都市が沈む、という。だが、本書はこうしたことを逆手にとって、一方で地球温暖化を緩和しつつも、そのことに適応した都市づくりをしていくことを提案する。東京が海水面下になるという前提で都市計画を考える、という。海面上昇を肯定しているのではない。人間の能力を信頼しているということだ。
 環境をテーマにした著作が多いなかで、本書が特徴的なのは、都市づくりということが基盤にあるということだろう。コンパクトシティという構想にも近い、人類の新たなステージを象徴する都市、ということだ。そこでは、便利ということではなく、人間が人間らしく呼吸できるということがある。ネット社会を象徴するように、どこでも何かの情報とつながることができるというものだ。日比谷公園に行けば、そこがかつて海だったことがわかる。あるいは、ライブ地球儀があれば、台風がどこにいるのか、黄砂や大気汚染物質や火山の状態までわかる。それは、人が時間的にも空間的にも地球全体とつながっているという感覚につながっていく。そうした中で生きているということを感じることができるということだ。
 こうした感覚を持てば、温暖化も大気汚染や水質汚染もリアルに感じられるだろうし(本書では触れていないが、国際紛争も同じだと思う)、そうした感覚があってこそ、例えば低炭素社会に向かっていけるということになる。
 エネルギーと都市計画ということを考える上で、たくさんのヒントがここにある。
デザインの大切さ Date:2009-06-30
おすすめ度
■デザインの重要性
特に環境デザインの重要性がわかる本でした
全地球規模で問題をとらえ
5年や10年といった短いスパンではなく
もっと長いスパンで、環境問題やエネルギー問題を考える
長いタイムスパンで地球を見ると、常にダイナミックに変化していることがわかる
地球にはそもそも酸素はなかったし、地表に生物はいなかった←昔すぎる・・・・
例えば2万年前は海面が、今より100m下にあり、アジア大陸と日本は陸続き←やや現代に近づいた
6000年ほど前は、海面が今より5mほど高かったし
18世紀は寒冷化で飢餓が増えて、それがフランス革命の一因にもなった
世界はダイナミックに変化している
今ある世界が変わらず、このままの状態であり続けることはない
その前提に立った未来のデザイン(水没する家、都市(海面上昇を前提)のデザインetc)
■エネルギー問題
太陽がすべてのエネルギーの源であり
この太陽エネルギーを利用すれば、そもそも地球にエネルギー問題など存在しない
■好都合な真実
加熱な地球温暖化報道や、アル・ゴアのによって示された『不都合な真実』は逆に当たり前すぎて誰も注意を向けなかったこの惑星の『好都合な真実』を気づかせてくれた
温暖化や氷河融解、海流(熱延循環)の停止といったリスクに直面することで、地球が常に「温室効果」という大気の布団によって適度に維持されてきたこと、高地にはその利子(=雪解け水)だけでアジアの数億人を養う凍った「水の銀行」(=ヒマラヤの氷河)が存在すること、そしてメキシコ湾流という地球規模の暖房システムによってヨーロッパが高文明を育む温暖な気候になっている、といった「ありふれたことの有難さ」に私たちはようやく目を向けるようになった(p264)

環境問題をダイナミックに、マクロに考えるために参考になる本でした
明日がもっと違ってみえてくる Date:2009-01-31
おすすめ度
マルチメディア・デジタル地球儀「触れる地球」で著名な竹村氏らしく、地球儀を回すように、個々からは見えてこない現在の地球が抱える諸問題のグローバルな相関性をさまざまな事例とともに説いてくれる。多様な情報が提示され、また著者自身の豊富な試みも逐次紹介されるが、内容の濃いこのストーリーの中で著者が浮き彫りにしようとするのは、わたしたちのわたしたち自身に対する無知と不信という思想的に根深い問題である。
現在進行形で地球と生命の途方もない奇跡の営みが解明されつつあるいま、わたしたちはわたしたちが生きていることの深さをもっと純粋にうけとめていい。不況とペシミズムが世界を覆っているが、真のブレークスルーはわたしたち自身の目線のシフトにあるということを、この本は教えてくれる。
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