貧困の現場
価格:¥ 1,575 (税込)
出版:毎日新聞社
カテゴリ:単行本
ページ:224頁
JAN:9784620318561
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で82152位
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貧困の現場 東海林 智 / 毎日新聞社 毎日新聞の現役記者が、自社から出版。でも出版元が日本共産党であっても不自然ではないし、一般書店で入手するよりも機関紙印刷の片隅にある書籍販売コーナーに積んである方が自然。 それほどに偏った内容。 日本を「この国」と呼び、企業・経営者はすべて悪。そのスタンスにぶれがないのは立派。私の4つ上ですが、すごい年寄りが嘆いているような、しわしわな文章。 意気込みはわかるし、どうにかしようという姿勢も理解はできます。が、矛先が空を彷徨い、方法論はただ怒るだけ。せっかく巨大メディアの中に入れたのだから(こういう考え方の記者を抱えられるところが毎日はま...
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レビュー
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現実の酷さの認識と、読者は明日は我が身としっかりと。 Date:2009-05-14 おすすめ度 ![]() 日本は新卒で失敗するとその先が厳しい。内定通知も会社の資金繰り悪化で破棄される。就職できても不況で人員整理に合う。入社したら残業の凄まじさ、しかもサービス残業を余儀なくされる。目標にノルマに上司のパワハラで完全に心が壊れる。職場内いじめやセクハラに駆込み寺もない。結婚も一時の熱情に相手の真の姿が見えず、稼ぎなく挙句にDVに悩まされ。離婚して子どもを抱えて勤めもままならず。学校時代は授業についていけず、いじめに合い、悪い仲間に引きずり込まれてドロップアウト。親の希望に応えられずに3浪の後に引きこもり。人間の一生や身の回りにはリスクが一杯だ。一度足を取られると蟻地獄だ。もがいても這い上がれず、絶望的なVicious circleが続く。昔から人生の失敗はあるも、現在のような謂わば米国的な社会環境は最近のことだ。勿論これらの人を助けるのは政治だ。しかし全ての人に手厚い保護を今すぐにとは無理だ。どうすればいいのか。社会が連帯して地道に救援活動をするしか手はない。社会には恵まれた人がいる。個人で年収何億、何十億と稼ぐ人が芸能界やマスコミ界や実業界にいる。TV出演数でギネスブック入りの司会者、長年長者番付の常連者でいるタレント、作曲家、作詞家、作家等々の入る印税、社会からお金を頂いている訳だ。成功者や富者は恩返しの意味で是非社会還元を考えたら如何だろう。後は社会のあちこちで我々の励ましの声援だろうか。 学校は真面目に卒業だけはしよう。いじめは誰かに声を出そう。就職活動はめげずに頑張ろう。やはり正社員を目指そう。会社内のパワハラは聞き流し、少し要領良く立ち回ろう。ろくでもない男とくっつくな(最近の重罪犯女性の夫や内縁の男を思い浮かべろ)。深刻な状況なら本書の著者や最終章の座談会出席の方々にすぐにコンタクトしよう。 |
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現場からの生きた声のルポ Date:2008-12-28 おすすめ度 ![]() 著者は新聞記者だ、それも大手の。 とくれば、社内では管理部門への昇進を目指し、取材へは社旗を立てた黒塗りハイヤーで向かう姿が想像できるが、著者はそのイメージを覆し、釜ヶ崎の野宿者のブルーシート作りのテントで3泊し、夜中の空き缶集めを手伝ったり、隅田川の橋の下で野宿キャンプアウトに参加している。 かつて鎌田慧が期間工として働き、『自動車絶望工場』を執筆したが、フリーでなく大マスコミ記者に、そのような心を持つ記者がいたことに驚いた。 社内では、「ヨゴレがヨゴレを取材している」との声や、自己責任を盾に書いた記事を批判されたこともあったようだが、生活保護申請に身分を明かさず立会い、現場で涙する目線から生み出される、涙と怒りの入り混じった、血の通った文章が読み手の心に響く。 ワーキングプアは、安易に仕事を選び努力してこなかったから、シングルマザーは、自立できないのに自分で離婚を選択した、多重債務者は金にだらしない、生活保護受給者は、働かずに安易に保護を受けているのだから、最低限の生活で当然だ、障がい者は、賃金が安くてもしょうがない・・・・救う側の行政ですら、ビル・道路など都市作りの工事が終わったのだから、出てきた田舎に帰って農業しろ、と社会的責任を投げ出す。 また、本人も自分が悪いのだと、“自己責任”の呪縛に縛られ、過度に自分を追い詰める。 派遣法の規制を骨抜きにし、必要な時に必要な数だけ労働力を機械の様に扱い、不況になれば切り捨てる経営を行う企業が、果たして社会的責任を果たしていると言えようか。 本書は、不当解雇・過労鬱(自死)など様々なケースを少しずつ紹介しているが、正社員である読者も自分がリストラ・倒産・病気や事故で中途障がいを負ったりした時を想像してほしい。 その時に、「そんな運命だから仕方ない」と諦め切れますか? 私たちがやらねばならぬ事は、大同団結している企業・政治に対し、手を取り合って「もうたくさんだ!」と抗議し続ける事や、不買運動をしてでも、自分が企業を利する“加害者”にならず、人としてのルールを守らせる事だ!! |
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貧困の構造と記者の鼓動が伝わってくる現場主義 Date:2008-11-09 おすすめ度 ![]() 貧困の広がり、深刻化・・・。 おそらく実感のわかない人も多いだろう。 日雇い派遣、母子家庭、ホームレス、ネットカフェ難民・・・。 見えにくい構造があり、さらにあまり見たくないものとしてとらえられているからだろう。 社会的に排除されるという構造と実情に迫り、貧困の現場を10年近く取材した記者がいる。 東海林智(とうかいりん・さとし)氏。毎日新聞記者として、厚生労働省を担当。労働・貧困問題に長くかかわり、現場の最前線を取材している。 この日本で拡大している貧困、奪われる労働と人間の尊厳。 貧困を余儀なくされている「現場」に迫る記者。「名ばかり管理職」「不当解雇」「定時制高校が映す現代事情」「過労死」「生活保護」「派遣労働」・・・。貧困にあえぐ当事者の歩みと切実な願いだけでなく、労働行政、審議会での生の様子も明らかにされている。現場の実態と、取材を重ねる記者のその鼓動と怒りが伝わってくる。 「おわりに」にはこうある。 「反貧困ネットワーク」という貧困に反対することで一致しようという幅広い連帯の輪ができてきた。労組の元幹部も派遣労働者の友人も私もこの輪に加わることができる。広がる貧困に抗してゆく運動を広げることは、人らしい生活、人らしい労働を取り戻すことだ。それぞれが、それぞれの立場で声を上げ、見知らぬ人の命の声に耳を傾け、つながっていく。そんな運動に期待をよせている。私もその輪の中に加わる決意を込めて、一冊の本を書き下ろした。 |
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現場を知らなければ書けない本 Date:2008-10-28 おすすめ度 ![]() 「最後の労働記者」と言われる毎日新聞記者の手によるルポルタージュだ。 路上生活者、日雇派遣、フリーターなどの、現場に即した実態が如実に描かれている。 16歳のフリーターの少女が、一般に思われているよりももっと誠実に一生懸命に生きている姿や、1日18時間労働を1ヶ月間休むことなく強制される実態など、21世紀の日本で、いまだにこんなことが行われているのかと思うことが多い。 毎日の仕事に不平不満を抱く自分を省みる機会を与えてくれる本だ。 |
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自分の現場ではない壁 Date:2008-10-20 おすすめ度 ![]() ワーキングプアやネットカフェ難民といった言葉が広まったものの、 貧困について問われると具体的に答えることは自信が無い。 それは日本政府が年収いくらから貧困だと調査していないが故にラインが見えない問題と、 「働かざるもの食うべからず」のような社会概念が強くあるから貧困問題を具体化することが出来ずにいる。 非正規雇用・母子家庭・ワーキングプア・市役所の窓口・外国人労働者・定時制高校の現場が東海林さんのルポをもとに描かれているが、正直これが同じ日本で起きていることなのが信じられない。 貧困がこれでもかって並べられてしまい、むしろ現実感が喪失してしまう。 現場はその人の現場であり、自分の現場ではない。 この辺りの壁問題を解消するための具体策として、何らかの署名をして郵送するページとか付けるみたいな所まで踏み込む本にしてたらと思う。 |

