状況に埋め込まれた学習―正統的周辺参加

解説 福島 真人 , 原著 ジーン レイヴ , 原著 エティエンヌ ウェンガー , 原著 Jean Lave , 原著 Etienne Wenger , 翻訳 佐伯 胖
定価:
マーケットプレイス価格:¥ 2,592 (税込)

出版:産業図書
カテゴリ:単行本
ページ:203頁
JAN:9784782800843
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エディターレビュー
   学習するとはどういうことなのか。まずは学校教育での学習が思い起こされるが、その場合、学習はあくまでも個人の中で起こっている認識論的な問題として捉えられがちだった。だが、学習に関する過去の説明は、学習が本来持っている社会的な特性を無視してきたと著者は指摘する。そこで、学習とそれが引き起こしている社会的状況との関係に焦点を当て、新たな学習観を提示したのが本書だ。

   著者は学習の新たな概念を明らかにする試みの中で、「学習とは社会的実践の統合的かつそれと不可分の側面であるという考え方」に到達したという。その新しい考え方を“正統的周辺参加”という標語で捉えた。その正統的周辺参加による学習の例として、仕立屋や海軍の操舵手、肉加工職人など5つの徒弟制度の研究を分析し、学習とは共同体への参加の過程であり、その場合の参加とは、初めは正統的で周辺的なものだが、次第に関わりを深め、複雑さを増してくるものだとした。そして、「学習者としての個人から社会的な世界への参加としての学習に分析の焦点を移したこと」と「認知過程の概念から社会的実践のより総括的な見方に分析の焦点を移したこと」に大きな意義があったと結論づけている。

   学習を、教育とは独立した営みとみなすとともに、社会的な実践の一部、「参加」、アイデンティティーの形成過程、などであるとした“正統的周辺参加”論的学習観は、教育実践の場にもさまざまな示唆を与えるのではないだろうか。(清水英孝)

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