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複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線

翻訳 阪本 芳久
価格:¥ 2,310 (税込)
出版:草思社
カテゴリ:単行本
ページ:357頁
JAN:9784794213853
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レビュー
Small Worldへの良き誘い Date:2009-12-10
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1960年代にStanley Milgramというアメリカの社会心理学者がMilgram Experimentと呼ばれる大変Controversialな実験を行い、“世界はSmall World”という大胆な仮説を提唱した。この文章を読んでいるあなたは、アメリカのObama大統領とは面識がないかもしれないが、あなたの知人の誰かは面識があるかもしれない。あなたの知人の中に彼と面識のある人がいなくても、あなたの知人の知人のなかに面識のある人がいるかもしれない。こうやって知り合い関係を芋蔓式に辿っていくと、あなたからObama大統領に至るまで、最小で間に何人の人間が入ればObama大統領に辿り着くかということを調べたのが、上記のMilgram Experimentで、Milgramはこの実験をもとに、間に6人くらいをおけば、大抵の人はObama大統領に繋がると主張した(MilgramはObama大統領ではなく、別の人への繋がりを調べたが、ここでは話を簡単にするため、Obama大統領にしている)。これがSmall World仮説で、平たく言えば、“世間は広いようで狭い”ということを主張している。この話は、かなり意表を突く話なので、社会心理学者の専門的世界を超えて広まり、“Six Degrees of Separation(6次の繋がり)”として人々の口に上るようになった。日本でも劇団俳優座が“あなたまでの6人”というTitleで1998年5月に公演を行っている。

こういうSmall Worldは、知人関係だけでなく、食物連鎖やInternetやHyperlinksと、とにかくあらゆる所に顔をだすが、本書はこの分野へのBalanceのとれたいい入門書となっている。是非手にとって御覧いただきたい。
スモールワールドの世界 Date:2009-08-23
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ネットワークの観点から、世界の仕組みを捉えようとする研究を
紹介する書。システムは個々の要素と、それら要素間の相互作用
に基づいて、初めて完全に理解することができます。本書では、
“スモールワールド”というネットワークの概念から、様々な
世界の仕組みを探ります。

スモールワールドに必要なのは少数の長距離リンク、もしくは、
きわめて多数のリンクを持つハブ。そんな単純な仕組みが、
インターネット、生態系、病気の流行、蛍の点滅までに見られ
るそうです。映画「私に近い6人の他人」のテーマでもあった、
“世界中の人は6人でつながっている”という説も同じ。著者は
語ります。人間社会に固有の複雑さの多くは、複雑な人間の心
理学とは実際にはほとんど関係ないかもしれないと。

科学の目的は「秩序なき複雑性のうちに意味ある単純性を見出
すこと」。われわれの世界は見かけよりも単純なのかもしれま
せん。
世界は広くて大きくて、そして近い。 Date:2009-07-16
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世界は狭い、ということを実感できる。

強い絆、弱い絆。
閾値。
ティッピングポイント。

感覚で理解できる理論。
それが素晴らしい。
近年話題になっている「スモールワールドネットワーク」のコンセプトを理解し、適応するための一助となる作品。 Date:2009-06-03
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近年話題になっている「スモールワールドネットワーク」のコンセプトを理解し、適応するための一助となる作品。

「スモールワールドネットワーク」の基本的な考え方は、仮に6人の人間を辿っていけば、大統領から地球の裏側の住人まで、誰とでも知り合いになれるというもの。

また、本作では、コネクターとティッピングポイントという、「スモールワールドネットワーク」の理論を補完する上で不可欠な2つの要素についても説明されている。

経済、金融、あるいは研究職に関わっている方には、特にオススメしたい一冊。

一方で、各章ともに演繹的な方法で書かれているので、時間を節約したい場合は、導入・説明・例示などは読み飛ばしてもいいかもしれない。

【 Q U O T A T I O N S 】
社会のネットワーク構造は、ハイパーテキスト・リンクでつながったウェブページで構成されるワールド・ワイド・ウェブとほぼ同一(015)

相互作用をする要素―原子、分子から細胞、歩行者、株式市場のトレーダー、さらには国家まで―の集合体はいずれも一種の物質になる(021)

社会的世界を表現するのに必要なネットワークの種類は、規則性をもったものでもランダムなものでもなく、両者の中間的なもの(057)

↓以下のブログにて、その他レビュー、コラム、オリジナルのチャートなども公開しています
http://pilosophy.blogspot.com/
理論物理で社会現象を説明する斬新な切り口 Date:2009-05-06
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理論物理の今後100年の研究の中心は創発的振る舞いであるという。創発的とは、複雑そうに見える内部には、重要なパターンがまったくひとりでに現れるという。その一つが、経済活動を説明するアダムスミスの「見えざる手」であり、もう一つが、上位2割が8割を決めるというパレートの法則だ。最新の物理学を使って社会現象を解くという筆者の手法が面しろい。
その根幹を成すのが世界は6人の人でつながるというSmall worldの考え方である。その中でも貴族的なネットワーク(多数とつながるハブをもつ)という考え方で食物連鎖からWWWの広がりの問題を考察している点は興味深い。生物の生態系は食物連鎖から成るが、ランダムに種が絶命しても生態系は安定している。ハブとなる種が滅ぶと生態系に多くの問題が起こるのだ。

Small worldの考えた方をすると複雑な問題を単純化して考えることができる。地球温暖化のような複雑な問題も将来的には説明できるようになるのだろう。文科系の人にもお奨めの優れた一冊だ。
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