昭和の三傑―憲法九条は「救国のトリック」だった
新品の在庫はありません。
ユーズド:¥ 790より »
出版:集英社インターナショナル
カテゴリ:単行本
ページ:281頁
JAN:9784797671117
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で77447位
おすすめ度:
[ Amazonの詳細ページへ ]
ユーズド:¥ 790より »
出版:集英社インターナショナル
カテゴリ:単行本
ページ:281頁
JAN:9784797671117
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で77447位
おすすめ度:

[ Amazonの詳細ページへ ]
この書籍を買った人はこんな書籍も買っています
レビュー
|
改憲派も護憲派も是非 Date:2009-03-04 おすすめ度 ![]() こんな良本が再版されていないのは、本当にもったいないと思います。 日本の命運を一身に背負い、全身全霊を尽くして救国の使命を全うした三人の日本人。その姿を鮮やかに描き出した著者の筆力に感服です。 特に、憲法九条の真の発案者として登場する幣原喜重郎のエピソードは秀逸です。GHQや身内の議会までも翻弄しながら、救国の仕掛けを編み出していく様には感動すら覚えます。 決定的な証拠が無く、推測の域を出ていないのが残念ですが、結論に至るまでの道程は実に見事であり、憲法九条の正体と意味を問い直すきっかけとなる本であることは間違いないでしょう。 これを読めば、第九条は日本が犯した過ちへの反省から生まれた、などと臆面もなく公言する「九条の会」が、決して純粋な平和主義を標榜する組織ではない事に気付くと思います。 平和主義は結構ですが、そこに嘘や偽りがあってはなりません。まして、憲法を護ろうと叫びながら、その発案者の意図をねじ曲げるなど以ての外です。改憲を主張するにしろ、護憲を主張するにしろ、その主張を正当化するために誤魔化しがあっては、いずれにしろ悪い方向にしか働かないでしょう。 書の結論は、既に九条の役目は終えたとして改憲となっています。しかし、時の政府が提示する改憲案が果たして正解なのかは分かりません。 少なくとも今の政治家に、この書の三傑ほどの覚悟と志があるとは思えないからです。無論、その責任は選出者である国民にもあるのですが、それでも時がくれば判断を下さなくてはなりません。この書は必ず、その判断を下す手助けをしてくれる筈です。 ここ数年の世界情勢は劇的に変化しています。 僅か5年前の出版とはいえ、アメリカ経済が崩壊し、ロシアの国家資本主義が顕著になりつつある今とでは、書の後半部に書かれた情勢の予見は大きく変わっていると思います。それでも、国の土台となる日本国憲法の真意を知ることが、その時の「今と未来」に必要な憲法を模索する上で重要なことに変わりはありません。 その意味でも、今からでも読んでいただきたいと思います。 |
|
現憲法の成立背景に対する実に面白い仮説 Date:2005-08-04 おすすめ度 ![]() ここに書かれていることがホントかどうか私には分かりません。しかし仮設として理解したとしても、この物語により想起されたイメージは妙に説得力があり、そのイメージが想起されたこと自体がとても価値のあるものでした。 この本には、先の敗戦時の日本国の舵取り、特に憲法と天皇制についての対米外交について、調査に基づいた著者の見解が書かれているが、それが実に面白い。一言でいえば、歴代首相の中でダントツダメ首相で、当時既に引退爺さんであった鈴木貫太郎が、時の政治を自説に従うよう動かすべく、当時の占領軍GHQの責任者つまり日本国支配者のマッカーサーをペテンにかけたということである。幣原、吉田もそれを承知で構想を完成させた。もちろんその構想が計画書などとして残っているわけではないが。 著者によれば、憲法九条はGHQの押し付けではなく、鈴木貫太郎、幣原喜重郎、吉田茂の深謀遠慮であり、それがために戦勝国のアメリカに使われて派兵する事を今日までせずに済んだという内容。逆に言うと、憲法九条特に第二項がなかったならば、とっくに派兵となっているということだろう(韓国のように)。彼ら(三傑)がそのような九条にした第一の目的は、平和を希求する理想の実現にあったわけではなく(それは自分達だけではできない)、自分達の国を今後より良く維持する方策の実現であった。九条第二項については暫定的なものであった。東西冷戦の中で、西側の傭兵として使われないために。 |
|
そして、これからの日本を考えるのは私たち次第 Date:2005-07-02 おすすめ度 ![]() 前のレビューに付け加えると、第9条における戦力放棄の明文化には「当用の効用」でしかないと吉田元首相も述べている。さて、どうすべきかと言ったとき、この書で述べられているような壮絶なドラマとはほとんどの人は無関係。これからの将来は私たちに任されているようでどうしようもないなと無力感も感じた。 ただし、すさまじい質量の情報の非対称性を持つ権力者同士のやりとりは筆者の取り上げる話題・文体のおかげか、印象に残るエピソードがほとんどである。 |
|
第九条 幣原説の数少ない書 Date:2005-06-17 おすすめ度 ![]() 憲法第九条によって日本は、戦後、朝鮮戦争にもベトナム戦争に一兵も送ることなくすみ、必要最低限の軍備しか使わないで、豊かな社会の礎を築くことができた。筆者は、第九条の「戦力放棄条項」は、アメリカに押し付けられたものでなく、幣原首相が思いついたものであると、詳細な資料に基づいて検証している。 私もまったく堤氏の意見に同感。憲法というきわめて高度な問題であるが、筆者は元文藝春秋の編集長だけあって具体的かつ読みやすい文体で書いているので、気軽に読めるし、読後感もさわやかである。日本の未来を考えるすべての人人にお勧めの本。今日、豊かな社会に住むわれわれは、救国のレトリックである第九条を提案した幣原喜重郎にもっと感謝してもよいのでは、とこの本を読んで思った。 |


