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ダービー!!―フットボール28都市の熱狂

原著 Andy Mitten , 翻訳 澤山 大輔
価格:¥ 1,680 (税込)
出版:東邦出版
カテゴリ:単行本
ページ:333頁
JAN:9784809408281
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で114054位
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レビュー
プロサッカーはサポーターなくしては存在しえないという事実を改めて教えてくれる Date:2009-10-11
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 オランダで唯一取り上げられているタービーはフェイエノールトvsアヤックス。ここ数年、UCLで活躍したPSVの姿は無視されています。なぜか。フィリップスがメインスポンサーのPSVはいかにUCLでビックチームを破ろうとも「しょせんは企業のチーム」と思われているからです(p.242)。アヤックスはユダヤ人との関連が深く(その多くはたいした根拠は持っていないのですが)、ファンはなぜかそれを誇りに思うようになり、ダビデの星やイスラエルの国旗がビジュアルとして使われるようになってきます。すると、フェイエノールトのファンは、「シュー、シュー」というアウシュビッツを思わせるガスの漏れる音で挑発。さらには、ナチス式敬礼、パレスチナ国旗や、ハマスの歌まで動員します。

 この利用できるものは何でも自分たちで使うという姿勢はブリコラージュ(bricolage) そのもの。レヴィ=ストロースでありませんが、こうしたところからしか「神話的思考」は生まれてきません。そして神話はどこまでも広がっていき、深みをみせていきます。ハポエル・テル・アビブvsマッカビ・テル・アビブのテル・アビブ・ダービーで、ハポエルのサポーターは「これは戦争だ。何を唄ったって構わない。マッカビが寄って立つものすべてが憎い」と語り(p.145)、あろうことか「ヤツらに、もう一度ホローコストを!」というチャントを唄う始末 (p.146)。

 リバプールvsマンUに始まり、マドリーvsバルサ、ニューカッスルvsサンダーランド、レインジャースvsセルティックで終わる28の物語は、世界はサッカーで動いていて、そのダイナミクスはサポーターによってもたらされているということを改めて教えてくれます。
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