動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか
価格:¥ 1,600 (税込)
出版:木楽舎
カテゴリ:単行本
ページ:256頁
JAN:9784863240124
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で1050位
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『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)でサントリー学芸賞を受賞し、一気にブレイクした分子生物学者の著者は、その後も『できそこないの男たち』(光文社新書)を世に出し、前作の劣らず話題になった。分子生物学というミクロの生命の営みのありようについて、私のような文系人間にも、わかりやすく興味を引くように書かれていている。一方、各種の学問上の発見を巡る学者たちの戦陣争いでの「悲喜こもごも」という極めて人
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レビュー
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残念 Date:2010-02-04 おすすめ度 ![]() 分子生物学的観点から 「生命」を定義する この試みに惹かれて読み始めましたが 「時間感覚」のところで「ん?」 ライアル・ワトソンの記述のところで 「んんん???」 きた 疑似科学 これ、オウムに走った所謂エリートと同じ思考回路じゃねーの? 人間に分からないことがあるからと言って =神にはならないでしょ 死ぬのが怖いんだろーな なまじ、科学とかやっちゃったから。。。 気持ちは分かる 俺だってこえーよ でも受け入れろ 現実を |
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読ませます Date:2010-01-27 おすすめ度 ![]() 今まで読んだ福岡先生の著作の美味しいところ取りの本です。流れるような話しの展開と構成の上手さ。ひとつひとつの話題の収束点に向けてのヒロガリと読者の想像を許しながらの自由度もあって、なおかつ納得させる技術の高さ、そのうえ理系の良さと文系の良さを併せ持つ福岡先生ならではです。 生命とは何か?私たちが生きている今(科学的な状況を、未来を、倫理としても、あるいはそれを裏付ける知識を)を、どう捉えたら良いのか?あるいはどう捉えるべきなのか?またはこういう風に考えることはできないか?という事象についてそれこそ科学的にも、倫理的にも見つめ直すきっかけになる本です。 「ダイエットの科学」における科学的、論理的根拠を示しつつ『当たり前』の事実に目を向ける話し、「その食品食べますか?」の中のコストパフォーマンスの向きの馬鹿げた話し、「生命は時計仕掛けか?」に出てくる時間という概念と生命との関連、科学史が好きな人にはタマラナイ話し「ヒトと病原体の戦い」、そして最も重要と思われる「生命は分子の「淀み」」の動的平衡の話し。どれも非常に面白く、確かに今まで読んだ本の流れと何も目新しいものはありませんでしたが、それでもより深く、物事を理解できるようになっていますし、その他の著作を読むよりも非常にコンパクトにまとめられていて、これから福岡先生の本を読もうと思われている方にはよりオススメできます。 もちろん福岡先生の話しの全てに同意するものではありませんし、やはり少しは客観性を働かせると科学の説明の部分は全て私が証明できるわけでもなく、それ以外の考え方もあるのかも知れませんが、淀み、という流れに置いて生命を捉えることから見える平面は、知って良かったと言えます。また、知らないより、知った上での考え方は、事実が異なっていたとしても、考え方の新鮮味と柔軟性をも潰すものでは無いと考えます。 最後に出てくる伊藤若沖の絵がまた素晴らしくマッチしていて凄い。 福岡先生の本に、動的平衡という状態に、興味のある方にオススメ致します。 |
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ついついうっとり Date:2010-01-19 おすすめ度 ![]() 生物科学史を踏まえて遺伝子やウィルスやアンチエイジングなど 多様な話題を織り交ぜつつ彼の周辺における生物学の最新状況を 巧みな文章でまとめている。 そんな新聞の書評などから、SF的な興味でいっきに読ませてもらった。 細胞の記憶、生物を構成する物質は個体にとどまらず常に世界(空間)を 流れている。。 なんて生命とは詩的で神秘的なのだろう。 文系読者として、ついついうっとりせざるを得なかった。 (一冊目、他は未読) |
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ちょっと情緒的な科学啓蒙本 Date:2009-12-20 おすすめ度 ![]() 雑誌「ソトコト」に連載されたエッセイをまとめたものです。 章ごとの関連性は薄く、各章独立しています。タイトルの「動的平衡(Dynamic equilibrium)」は、第8章の「生命は分子の『よどみ』」から来ているようです。動的平衡がなんたるかを、語るためにすべての章を割いているわけではなく、科学に興味を抱かせようと、エンターテイメント性のあるトピックを書いていたら、こんな本になったという印象を受けました。 第8章をレビューします。 「動的平衡」はシェーンハイマーが名づけた言葉です。彼は、アイソトープ標識をつけた食べ物を与え、分子の行方をトレースしていきました。分かったことは、「生体を構成している分子は、すべて高速で分解され、食物として摂取した分子と置き換えられている」「わたしたちの身体は分子的な実体としては、数か月前の自分とはまったく別物になっている」ということでした。 これを分かりやすく詩的にこう表現しています(この表現方法には、芸術的な感性を感じました)。 「そこにあるのは、流れそのものでしかない。その流れの中で、私たちの身体は変わりつつ、かろうじて一定の状態を保っている。その流れ自体が『生きている』ということなのである」 その後、彼はライアル・ワトソンをとりあげ、科学的な世界から、情緒的な世界観に移行していきます。この部分からは、ガチガチな科学者からは批判を受けるところでしょう。しかし、僕にとっては、この部分が一番、胸に響きました。大事を成す科学者は、論理的な顔と、哲学を追う宗教家のような顔をもつ傾向があります。科学的な視点に固執せず、心の遊びの部分が、グレートワークを成し遂げるのかもしれません。 この部分があることで、この本が「一般的な科学啓蒙本」に「ちょっとグレートな付加価値」がついたと思っています。だから、一般読者から、これほどまでに絶賛されているのでしょう。「一般的な科学啓蒙本」の部分だけを読みたいのなら、リチャード・ドーキンスがおすすめです。 |
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真摯な眼差し。 Date:2009-12-06 おすすめ度 ![]() 私は、根っからの文系人間である。ブンシセイブツガク?なんですか、それは?みたいな状態から、この本を手に取ってみたのだが、ハッとさせられた。それは、この著者が「機械論」という言葉を使った時だ。 機械論とは、命を持つ生物に対する見方のことだ。生物とは、さまざまな「部品」から組み立てられた「機械」であるとするのが機械論である。もし、生物が本当に機械であるなら、部品が壊れればとりかえればいいし、一度バラバラに分解して組み立てなおしても、再びちゃんと作動するはずである。 機械論は確かに諸科学の発展に貢献してきたし、今も根強く残る。 著者も、もちろんこうした機械論的生命観に支えられた実験方法を利用して、生命現象の解明に取り組むことから始めたのだろう。だが、機械論では捉えきれない現象に彼は出会うことになる。ノックアウトマウスの例は印象的であった。ノックアウトマウスとは、人為的な操作によって遺伝子を毀損されたネズミのことである。機械論の図式で言えば、遺伝子は「部品」に対する「設計図」になるだろうか。設計図がなければ、当然、部品を作ることができず、また生物にとっては、ある部品がなければ、生命を維持できないはずである。が、ノックアウトマウスは、何事もなく平穏に生きているというのである。 生命現象そのものを目の前にした驚きと、そして科学者として自分のとり得る方法論に対する醒めた態度をにじませながら「動的平衡」という概念を提出する。「動的平衡」とは、実験と観察に支えられた科学的説明の概念なのではなく、科学そのものを根底から支えている機械論に対する異議申し立てである(したがって、これを科学的説明の概念と、同じ土俵にのせて議論をしようというのはお角違いということになる。こうしたことはエッセイならではのことであり、「動的平衡」という概念に科学的根拠が乏しいなどと考えるのは、エッセイというメディアであることを無視している)。 生命に対して真摯な眼差しをもった人だと思った。 と、少し硬めにレビューを書いてみたが、本書は科学的予備知識がない人向けに書かれている。日常生活に例を求め、かなり分かりやすく噛み砕いてあるのだが、分子生物学の歴史的展開を追うに物足りないと感じる人が多いと思う。多くの内容が『生物と無生物のあいだ』(同じく彼の著作)と重複しており、これは時代順に分子生物学の歴史を追っている。分子生物学の実験方法を、綿密に記述し、時には、科学者たちの人間臭い一面を織り交ぜて見せ、なかなか読みごたえがある。もし『動的平衡』で物足りないと思えば、『生物と無生物のあいだ』を、逆に後者がとっつきにくい人には、前者を読むといいのかもしれない。 文系の人にお薦めであるが、私個人の趣味としては本書の記述は物足りなかったので、星3つとした。試み自体は面白いと思う。 |



