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反社会学講座

価格:¥ 1,500 (税込)
出版:イースト・プレス
カテゴリ:単行本
ページ:305頁
JAN:9784872574609
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レビュー
スーペーさんでも手にとってしまう! Date:2009-09-28
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まず、目に付いたのが、パオロ・マッツァリーノなんていってるわりには日本語が上手くて日本暦の長い外国人の方でもなかなか言わない言い回しをしつつ、訳者無しが気になるところで、ひょっとして山本七平さん=イザヤ・ベンダンサンのような方なのかな?という邪推をしてしまいました。著者のプロフィールも凄く曖昧ですし。しかし、内容についてはなかなか面白く、おそらく文字通り読むことで、文脈で納得させる感じなのだと思います。なかなか上手いやり方だと思います。普通では読んでもらいたい人にはなかなか届かない、手にとって貰えないものでも、語り口や装丁を読んで欲しい人向けに作るのは、大変良いことだと思います。『反社会学』と銘打つことで、普段から社会学に接することのない方々にも、わけ隔てなく届きやすく、しかも文章が軽やかで面白おかしくさせることで、読み手を掴んで離さなくさせるチカラが強いです。この読んで欲しい層に訴えるチカラを持たないと、なかなか意味のないことに陥りやすいと私は思うので、その点がもっとも評価できますし、読んでいて楽しくも可笑しかったです。


内容については、確かにごもっともな部分も多いのです。が、これは正直「リテラシー」の話しであって、社会学そのものがいらないわけでもないし、常にどんなデータであっても使い方次第でどういう風にでも読み取れるということに尽きると思います。だからこそ、反証や議論が必要ですが、なかなか深まらないですし、言い切った方が魅力的に見えるのもまた事実ですからね。とくにテレビについては出来レースであることが多いでしょうし、魅せ方のプロであるのは最近のニュースショーのマッチポンプぶりでも充分認識できますしね。


それでもなかなかの書き手であることは事実だと思いますし、批判性が気持ちよいです。当然その批判性は自身の著作にも向けられますが、そこはまたこの語り口からの反論を聞いてみたいです。


お題は社会学が扱う「少年犯罪」や「日本人という国柄」、「フリーター問題」、「ひきこもり」、「パラサイトシングル」など多岐にわたっていますし、扱う素材そのものの多くはニュースで取り上げられているものばかりで、その知識についてある程度共有しているか、刷り込まれているものばかりなのですが、そもそもニュースの切り口ほど当てにならないものはありませんし、正直報道の質はかなり下がって感じますので、パオロさんの話しもなかなか説得力があるわけではないけれども、物事をフェアに見る為には受け手の努力も必要だよね?という当たり前の認識を新たにしてくれます。


中でも私が特に面白かったのは、やはりスーペーさんというネーミングを含んだ少子化論です。本当に少子化は悪いことなのか?を今までの流れに沿って、どのような根拠からそう推察されているのかを、それほど厳密でなく、ある程度おちゃらけながら、しかし結果に至る過程でみせる時々真剣で重要な考え方の柔軟性、そして少子化の危機を煽るのは誰で、その裏にはどんな理由があるのか?をある程度正直に見せてくれます。スーペーさんとはパオロさんが名づけたスーパーペシミスト(超悲観主義者を基調としながらなぜか自分だけは100%正しいと信じ、前向きに考える人のこと。くよくよさんとの違いに重要性を認めています)の略称で、このネーミングのくだらなさ加減が私の笑いのツボに気持ちよかったです。たしかにいますよね、スーペーさん。私は個人的にはこの手の人は「偉ばりたい病」の病態のひとつと考えますが。


また、この論のところでパオロさんが展開する悲観論者と楽観論者の責任の所在についての考察はごもっともな反面、基本的には何が起こるか分からない以上悲観論的考察を潜り抜けた楽観主義でしかありえないと今のところ考えます。ただの楽観論も危険ではないか?と思うのです。


私のもうひとつの笑いのツボは「金持ち父ちゃん」でした、ここも笑えます!


ニュースの1面てき切り口が気になる人に、また、社会学に結局のところ興味ある人にオススメ致します。
「常識」は非常識だ!! Date:2008-11-18
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たとえば、「第4回 パラサイトシングルが日本を救う」。


著者は、こうした一見、社会通念とは真逆だと思われるお題を掲げ、
実はそれが、きわめて正しく実態を言い表しているいることを論理的に
示していきます。


  すべての若者がひとり暮らしを始めたら、急激な「貸し手市場」となり、家賃は急上昇する。
  その恩恵を受け、得をするのは結局、社会的に少数である富裕層に属している大家だけだ。
 
  パラサイトシングルを批判し、「自立」を求める言説は、結果的に
  大家という勝ち組の既得権益を保護するように作用する――。


若干詭弁的とも思いますが、ユーモアを交え、クリアに
読者を納得させる著者の「話芸」は、闊達にして自在。

世間に流布された通説や安易なレッテル貼りを鵜呑みすることの愚かさを説きます。


ただ、我々は、日々の生活をスムーズに過ごすために思考停止した
「常識」や固定観念に寄り掛かって生きている、という側面もあります。

そのことからは、どこまでいっても逃れられないでしょうが、せめて
己の限界や慢心を自覚し、自戒する必要があるのだと改めて感じました。
学術の権威を撃つ名著 Date:2008-01-24
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社会学や経済学という学問の虚構を著者の広範な知識と統計そして豊かな諷刺とユーモアで批判していくところには、面白さを感じられずにはいられない。
学術には権威が伴い、その疑念も及び腰になってしまうが著者の勇敢な批判精神は感動する。
著者には他にも2冊の著書があるが、さらに「反社会学講座2」を期待する。
本書を読んで騙す立場にだってなれる Date:2007-12-27
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本書は当たり前とか常識だとかと思い込んでしまうようなことを別の視点から見て、
数字や権威のマジックを教えてくれる。
数字や権威に負けて何でもかんでも鵜呑みにしない必要性を示唆してくれる。
その視点や切り口やきわめて面白く、笑いを交えながら読者をグッと引き込む。
まさに著者の面目躍如である。

しかし、逆に言えば、自分が誰かを説得する際には本書で批判されているような
テクニックを用いることも可能である。
数字や権威があると、正しいものであるという判断に向きがちなことは誰しも否め
ない。社会人であれ、学生であれ、プレゼンテーションや説得を行う機会は少なくない
わけであるから、いつも騙されるばかりではなく、時には権威や数字を使ったマジック
を使って自分に有利にことを進めていくテクニックを本書から学んでみても良いかもしれ
ない(笑)。
反社会学講座 Date:2007-10-25
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爽快です。
テレビや新聞の社説などで偉そうに述べられているけれども「結局そこへ持っていきたいんだろう、おっさんたちは」とモヤモヤした気分にさせられる諸説が本書ではバッサリバサバサと刈り込まれていきます。特に少年犯罪とふれあいのところは必読ですよ!!Web版を読んで面白い、と思った人はぜひ買ってみて!!
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