カフェー小品集
価格:¥ 1,575 (税込)
出版:青山出版社
カテゴリ:単行本
ページ:191頁
JAN:9784899980223
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で567903位
おすすめ度:
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しばらく書評などは書かずに、本ばかり読んでいた(っていうか、晩酌の合間に多少の本は読みましたって程度なんだけど)評者なのだが、やはり自分のために読んだ記録は残そうと、休みの日に一念発起。短い文章ながら、数冊の本の書評を書いたのはいいが、アップしようとしたら、本書『カフェー小品集』の原稿がまっさら・・・どうも、保存の仕方を間違ってしまった47歳の耄碌。 何を書いたのだろう?多分、こんなことを書いた・・・はず。 要するに、本書は素敵な小説集で、素敵な小説を書く作家というのを考えたとき(評者的には村上春樹とか山田詠美が浮かぶのだが)、そういう作家たちは、日頃から素敵な小説を読...
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エディターレビュー
小奇麗でおしゃれな「カフェ」ではなく、「カフェー」と呼ぶのにふさわしい、古き良き時代の喫茶店文化を守り続けている実在の店を舞台にした、短編小説集である。『エミリー』や『ミシン』などで、微妙な年ごろの少女を描き、独自の作風を築いてきた嶽本野ばらが、京都、東京、北海道と各地の12店をめぐり、それぞれの店の誕生から現在の様子までを取材。各店の歴史と雰囲気を大切に、12編の物語を執筆した。
恋人という愛おしくも手のかかる存在を、糸きりだんご作りの手間と重ねた「凡庸な君の異常なる才能に就いて―ミカワ喫茶 糸きりだんご」、風変わりなふたりが学生時代に通った思い出のタンゴ喫茶「諦念とタンゴの調べ―クンパルシータ」、ロリータファッションでウェイトレスになることを目指す少女と、それに片想いする男の「王国と夢見る力―スカラ座」。どれも珈琲の芳香と共につづられる、幻想的な作品ばかりである。
たとえば「琥珀の中のバッハ」の主人公が「本物の星空よりプラネタリウムの星空、アフリカの大地よりも動物園」を好むように、全編に描かれるのは現実の生々しい恋愛ではなく、絵本の中に見られるようなおとぎ話の恋だ。また、随所に挿入されたアンティークのシャンデリアや蓄音機の写真が、現実とも空想ともつかない恋人たちの物語をさらに盛り上げている。どこか退廃の匂いがする嶽本の世界観と、時代に取り残されたようなカフェーの存在が、見事に融合した1冊である。(砂塚洋美)
レビュー
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喫茶店〜現実逃避 Date:2007-08-02 おすすめ度 ![]() あやふやで儚げな、 生まれてくる時代を間違えてしまったかのような、 美しい男女の織り成す物語。 それは、実存する喫茶店を舞台としながらも、 現代とは逸脱した、幻想的な空間です。 大正ロマンあるいは中世ヨーロッパ。 そんな雰囲気があります。 淡い恋の物語を、 この中に登場するカフェーで 一人静かに読みたいと思います。 |
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高質な美意識 Date:2007-06-10 おすすめ度 ![]() 常に一貫した“孤高の精神”がある物語や、時にはエンタテインメント性の高い作品を書く嶽本氏の作品を好む人にとっては、この本は少しつまらない印象を持つかもしれない。 しかし、なにもかもがオープンになりきってしまった無粋な今の時代を憂えている氏の、静謐なものに傾けられた嗜好をよくわかっている人にとっては、きっとこの小品集のひとつひとつを味わうことができるはずだ。なにより各作品に漂う雰囲気がこの上なく上品である。こういったムードを堪能できるカフェーのあった時代を取り戻すことができたなら、人々の美に対する考え方や意識はもっと質の高いものになっていくことだろう。 これは著者の、美に対するささやかな敬意を提示した一冊である。 |
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小さな世界 Date:2006-01-08 おすすめ度 ![]() カフェではなく、カフェーという言葉にこだわりを持って、その世界観を作り上げている本書。 しかしながら独特ともいえる世界観もこじんまりとしすぎていてどこか広がりが見られない。 静かに佇みながら、内へ内へとこもっていく。そんな印象だ。 |
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静けさという贅沢 Date:2005-04-18 おすすめ度 ![]() おしゃれなカフェは若者で賑っているし、寂れた喫茶店は外回りのサラリーマンばかりで居心地が悪い。ミルクティでも啜りながら静かに読書がしたい。そんな時訪れたいカフェーがデータ(住所、電話番号)とともに掲載され物語の舞台となった場所を、その気があれば、実際に見ることもできる。という本。 淡い恋のような・夢のような物語は、ここに登場するひっそりと現実から逸脱したようなカフェーによく似合います。いつかこの本を持って、カフェー巡礼に出掛けてみたいものです。 |
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一度は訪れたい Date:2004-11-20 おすすめ度 ![]() ピュアな切ない恋愛ストーリーとモダンな雰囲気を醸し出す実在するカフェー(喫茶店)を絡み合わせた物語の短編集、物語を紐解きながら読み勧めるだけでも感慨深い。まるで琥珀の中で永遠の時を止めた昆虫を眺めている様な・・・中には既に店仕舞してしまった処も在る様ですが、機会があれば一度は訪れたいと思わせる。午後の静かな時間にお似合いの本です。 |


