ポビーとディンガン
原著 Ben Rice
, 翻訳 雨海 弘美
新品の在庫はありません。
ユーズド:¥ 1より »
出版:アーティストハウス
カテゴリ:単行本
ページ:167頁
JAN:9784901142441
Amazon.co.jp 売上ランキング:本で269629位
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エディターレビュー
空(くう)を見て話しかける人を見たら、妄想か他人の気を引こうとする大嘘つきかと思うのが一般的かもしれない。しかし、そんな妄想癖のある子どもとその家族を描いた『ポビーとディンガン』(原題『Pobby and Dingan』)は、単なる妄想の物語では終わらないのである。
ウィリアムソン家では、家族の分だけでなく妹ケリーアンの友人ポビーとディンガンのための食事も毎日用意されていた。しかし、物語の語り手である兄アシュモルはそんな状況を疎ましく思っている。なぜなら、ポビーとディンガンは妹の空想上の友人に過ぎないのだ。大切な友人を失った妹の病気が重くなるのを見かね、街中に「賞金つき捜索願い」を出す兄アシュモル。かくして街中の人々がポビーとディンガン探しに奔走するが…。
本書は、架空の友人をストーリーの中心に置くことによって「目にみえないものの価値」を訴えかけている。「何を言っても誰にも信じてもらえないのは、あんまり気分のいいものじゃない」とアシュモルは妹の思い(=「目に見えないもの」)の大切さに気づき、また街の人々は「目に見えない夢」を求める自分に気づき、ケリーアンが大切にしていたものの真の価値を認める。ポビーとディンガン探しや「架空のお葬式」がただの哀れみや酔狂ではなくなるところに、本書の魅力がある。
また、物語を通じて出現するオパールも本書のきらめきを引き出す重大な役割を果たしている。オパールの不思議な色彩のイメージと重なり合い、かすかにゆらめくような読後感が読者をひきつける。(青山浩子)
レビュー
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万人に奨められるものではありません。 Date:2006-02-16 おすすめ度 ![]() この本の評価は読者によって天と地ほどの差が生じるでしょう。万人に奨められるものではありません。想像力が優れている人に奨めます。 この本を楽しむにはある種の芸術的センスが必要だと思います。 物事を右脳的(直感的)にとらえる人には奨めますが,左脳的(分析的)な人には奨めません。 見えないものがこれ程,強烈なリアリティを持つ経験を得たのはかつてありません。 読者にゆだねられた部分はもしかしたら著者の意図したものでは無いのかもしれません。しかし著者がもし意識していたとすればすごい作家であると思います。 そして,その強烈な印象とともにどんな人が素敵に輝いているのかを認識させられます。 リングを本で読んだ後,映画をみて,本の方が良かったと思った人には大いに奨められます。 あの映像を超える底知れない恐怖を想像した人は,優れた想像力の持ち主だからです。 現代の星の王子さまだと思った人は,ことばにとらわれすぎていると思います。 そう思った人にはこの本の価値は低いことでしょう。 星の王子さまは,この本の本質とはあまりにもかけ離れていると思います。 「現代の星の王子さま」と言われた事は、ほんの1つの接点での宣伝効果を狙ったものだと考えます。 |
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現代の『星の王子様』ではありません Date:2006-02-07 おすすめ度 ![]() 主人公、僕の父親や、オパールを探して毎日穴を掘っている。オパールはなかなか見つからない。妹のケリーアンには、架空の友達「ポビーとディンガン」がいたのだが、ある日彼らが行方不明になる…。 なぜ、ケリーアンには「ポビーとディンガン」がいたのか、それは謎のまま。町の人々の態度も、微笑ましいというよりは気恥ずかしく私には感じられた。 「見えない友達」「どこにあるかわからない宝石」というキーワードのみで、現代の「星の王子様」なんていわないで欲しい。(ヨーロッパでは、このように言われてベストセラーになったそう) |
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素敵な一冊に出会えました! Date:2004-10-23 おすすめ度 ![]() 図書館でかわいらしいタイトルだな、と思って手にとってあらすじを読んでみて、その場で一気に読み終えてしまいました。 妹のために町中を走りまわるアシュモル、目に見えない大切なものに目を向けることができるケリーアン。。そんな2人の健気な姿に心打たれました。 この本に出会ってから一週間ほどたってまた読みたくなって、買っちゃいました。 何度も何度も読み返したくなる本です。 |
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夢を追う危うさ Date:2003-09-08 おすすめ度 ![]() とても純粋な兄弟の話です。妹の見えない友達が行方不明になった。衰弱する妹のために、兄は信じていなかった妹の友達を探す・・・。 ぱっと見かわいいおとぎ話、しかし結末を見る限り、筆者はただ見えないものの価値を主張したかっただけとは思えません。年を重ねるにつれ失ったものを私達は煌めく宝石のように感じますが、それを持ち続けることの素敵さとともに、危うさをいいたかったのでないかと思います。 純粋かつニヒルな、決して甘くない話だと思います。このテーマの別のアプローチとして、M・エンデの「果てしない物語」、松本太陽の「GO GO モンスター」もオススメです。 |
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頼り無く透明な時間 Date:2003-02-03 おすすめ度 ![]() 幼い兄妹の心象風景だけで綴られたようなちょっとネガなファンタジー。兄、いもうとモノに弱いので一目惚れ的に買って読んだのですが…。みんな忘れてしまっているかもしれないけど、小さい頃、部屋の隅とか天井のシミとか、なんだか気になる木が1本だけあったり、飼い犬が、自分じゃ無い見えない何かと話してるような気がしたり。そんな他愛も無い遠く過ぎ去った記憶が自分の中から蘇ってくるような一冊。でも贈り物には向かないかも。あまりに「ワタクシ」的で誰かと感想を言い合うような気分にはならないと思うから。 |



