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珈琲時光 [DVD]

定価:¥ 4,935
マーケットプレイス価格:¥ 2,957 (税込)

販売元:松竹ホームビデオ
カテゴリ:DVD
JAN:4988105043213
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エディターレビュー
   小津安二郎生誕100周年を記念して、台湾の巨匠ホウ・シャオシェン監督が日本で監督した作品。小津を敬愛するホウ監督だが、彼のこの映画での演出は、単に小津作品のスタイルや様式美を模倣するというものではない。東京で暮らすフリーライターの女性が、台湾の青年の子供を身ごもる。ひとりで生んで育てるという彼女に、父親と母親は言葉もなく静かに見守る。日々の生活と仕事に明け暮れる彼女の姿を、ホウ監督は淡々と追い続ける。
   ホウ監督が本作で小津に捧げて見せたのは、その精神性ではないだろうか。一青窈が演じるフリーライターの女性は、かつての小津作品に登場する原節子の演じる上流階級の令嬢とはまったく違った境遇に生きている。だが日々を暮らすことで突き当たる問題や疑問は共通している。ホウ監督は自分の演出スタイルで、そんな“現代に生きる女性”の、小津的な精神性を捉え、ある距離を置いてそれを再現して見せた。こころ落ち着く時間を現したというそのタイトル通り、じっくりとそのテイストを味わうことが出来る傑作である。(斉藤守彦)
レビュー
小津安二郎へのオマージュだね、これも。 Date:2009-09-29
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小津安二郎は時代は一本の湘南電車でした。ヴィム・ベンダースの「東京画」では、横須賀線と東海道線が並行に走る東京が象徴的でした。そして、侯孝賢は3層構造で電車が絶えず往来する御茶ノ水付近の風景を東京の象徴と捉えたのでしょう。
東京の風景は一層複雑化していきますが、 起伏の無い日常の場面のシンプルな切り取りこそが映像としての力を持ち得る ことを侯孝賢は証明してくれています。
重荷 を一人で背負っていると思い込んでいても、実は周りには心配してくれている人たちがいる。三人称の映像だからこそ、押し付けがましくなく表現しきれるストーリーだと思います。
侯孝賢が陽子の実家の玄関からのシーンにのみ 小津アングル を採用したのは、このシーンが日常の中で最も 異質 な場面だったからなのでしょう。
私は侯孝賢作品の中で「冬冬の夏休み」がいちばん好きです。そして、実は電車オタクでもあります。
「日常」を愛する映画 Date:2009-08-02
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蜘蛛の巣のように交通網が張り巡らされた東京は、外国人の目から見ると「電車」が主人公のような街に見えるのかもしれない。

喫茶店での時間を大切にする主人公・陽子に象徴されるように、「東京人」は電車の中の一人の時間を大切にするのだろう。この映画が「珈琲時光」(コーヒー・タイム)であると同時に「電車時光」と言われる所以がよくわかる。

まるで脚本が無いかのように、怒りも悲しみも、そして笑うことも抑制された淡々とした口調の登場人物たちの姿からは、なぜか「日常」を愛することの尊さを感じさせられる。いわば、その点こそが、まさに「小津」的であるのかもしれない。

ただ、舞台の中心に選べれている「神保町」や「お茶の水」の街はおそらく東京で一番「喫茶店」の似合う街だと思うが、逆にその街に思い入れがないと、この映画に感情移入しにくいのも事実だろう。

言葉にならない親子の気遣いや男女の距離を映像で見せるという、極めて困難なテーマに取り組んでいるだけに、この映画の中の「東京」に「共感」をもてるかどうかが、観る者の評価を左右するのではないかと思う。

また、ラスト・シーンはあれでよかったのだろうか、という疑問も残る。龍のごとく行き交うお茶の水「聖橋」からの電車の風景と同時に、陽子と肇の短いやり取りが必要だったようにも思う。
侯孝賢作品では最もつまらない作品 Date:2009-05-01
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侯孝賢の作品をすべて観たわけではないが、これは侯とも思えぬつまらない作品だ。
素朴なイケメン(?)の若い古本屋とスレンダーでキレイなライターという「いかにも」というような登場人物はともかく、小津っぽいというだけでゆるーい映像、生煮えのような展開、いずれも「いかにも名作」っぽいというだけで、完全な駄作だと思う。これは一概に評者の趣味というだけではなかろう。

90年代初頭、評者はハリウッド以外のヨーロッパや中東やアジアの監督の映画作品を比較的よく観たが、映画館で見かける客の6〜7割は女性だった。当時は「女のほうがものを考えているのかな」といかにも自分は数少ないものを考え、世界を知ろうとする少数派の男だと自認して悦に入っていたところもあったような気がするが(完全な誤解)、この現象は現在の「本屋大賞」なるものと大して変わりはしないのだなあ。これって、実態を言えば本屋の女性店員さんが選ぶ賞なのだそうだ(「酒飲み本屋大賞」なるものもあるらしい)。

以上、「何やら揶揄的な物言いだなあ」「女性差別ではないか」などと言われそうだが、それは誤解。この『珈琲時光』も支持者の多くは女性だろうという(評者の憶測)ことを言いたかったのだ。

これを「芸術的映画」だと思う御仁には、ちと錯覚の嫌いがある。これを好きな人は優しい人なのかもしれないが(?)、映画とてひとつの「世界の観方」を示すものであるという前提に立てば、これでは世界はわかりはしないという気がしてならない。多くのハリウッド映画の誇大妄想的な脚本と息もつかせぬ展開は、そういう世界の観方を示しているのだ。どういう? 解釈してもつまらないが、まあスゴイヤツがヒーロー/ヒロインで、悪は外部にあって、というやつだろうか。それと刺激的視覚映像。そのアンチが、芸術的というのも一面的だろう。

ところで、本作品へのレヴューを拝読していると、結構男性らしき人も多いようで、これまた当方の認識違いかもしれない。まあ、そんなことはどうでもよいが、これは名作ではありません。
映画界の「ニシンそば」 Date:2009-04-05
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候監督作品は「ニシンそば」みたいな映画です。「珈琲時光」も例にもれずです。
ハリウッドなど大作に見あきた方には、新鮮かもしれません。

東京の古き良き風景が楽しめます。
出てくるお店など実在ですし、喫茶店のマスターなどエキストラではなく、
店主ご本人というところが素敵でした。
通行人などエキストラも使っていない点など、
映画と現実の温度差をかんじさせない作品になっています。


淡々 Date:2007-04-11
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すべて淡々と過ぎていく。
この映画はもぬけの殻だ。
両親は娘の妊娠にちょっと戸惑いを隠せないが、娘本人は簡単に道を選んでいく。
「出来事」というほどのものがない。
この映画の中には充実した空白というようなものが満ちている。

電車が蛇のように東京中をうねって行く。
その風景を観るだけでもこの映画を何度も観ると思う。
「tokyo sora」や「すきだ」に似ているけど、
こちらは拉致がないほどに晴れ晴れとしている。
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