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トリコロール/赤の愛 [DVD]

脚本 クシシュトフ・キェシロフスキ
価格:¥ 6,800 (税込)
販売元:ショウゲート
カテゴリ:DVD
JAN:4988102190330
Amazon.co.jp 売上ランキング:DVDで61168位
おすすめ度:

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レビュー
運命至上主義 Date:2008-10-18
おすすめ度
 運命の不可避性とロマンティシズム双方を内包した良作でした。そして、綺麗な女の子の髪を濡らしたい、そんな情念に駆られる映画です。

 モデルもやってる女子学生ヴァレンティーヌが一匹の犬を轢いてしまったことから始まる、盗聴を楽しむ偏屈じじいジョセフとの対話が物語の軸となっています。ジョセフはかつて判事をやっており、人を裁くということに激しい懐疑を持っています。そんなじじいですが、ヴァレンティーヌの「博愛」(=フランス国旗の「赤」)に、段々心が解きほぐされていきます。「赤の愛」と言いつつ、この物語には燃え盛るような情愛はありません。これは興味深いことです。

 その一方でジョセフの青年時代の生き写しのようなオーギュストの物語も展開されます。そして長回しによってヴァレンティーヌとオーギュストが街ですれ違うショットが度々挿入され、2人が同じ空間に生きていることが繰り返し明示されるのです。
 キェシロフスキはこの作品において、通常重なることのない時代と時代を並行させ、同時に混在させるという驚くべき手法を用いているんですね。よって老人ジョセフは未来からやって来たオーギュストであると考えるのが自然だったりするんです。そんな、荒唐無稽なファンタジーに身をやつしかねない物語に説得力を与えているのは、運命の持つ不可避性です。

 ラストシーンを「こじつけだこの野郎」と言う人の気持ちも分かりますが、それ以前にこの物語は「こじつけ」の連続です。ただ、それがご都合主義じゃなく、あくまで厳然たる運命至上主義に貫かれているから味わい深いのです。
3作 Date:2008-05-15
おすすめ度
私はトリコロール3部作の中でとくかくこれが一番好きです。イレーヌ・ジャコブの美しさと赤がマッチしている感じがしました。トリコロールの自由、平等、博愛をあらわしているのでしょうか?絵画のようでよかったです。
芯をあたためる、あか Date:2007-05-05
おすすめ度
イレーヌ・ジャコブが好きだ。
あの理性の温かみがあふれるまなざしと、柔らかな唇のラインがとても好き。
ジュリエット・ルイス(の演じる女性)のように半切れみたいな小悪魔みたいな女の子になることにもちょっと憧れたけれど、やっぱりこういう、瑞々しくてピュアな女の人になりたいな。

イレーヌ・ジャコブは赤が似合う。
『ふたりのベロニカ 』でも本当に赤の色が綺麗だった。キェシロフスキの色使いが好きなようなのだが、でもちょっと「赤」をちりばめすぎではないか…という気もした。何だか色をテーマにした習作みたい。そのシーンひとつひとつは文句のつけようもないほどに素敵なのだけれど、もうちょっとぐっとしぼっても良かったのではないかなあと3部作を通して思わないでもなかった。

赤の愛は包み込むような物語だった。イレーヌ・ジャコブの丸みを帯びた存在感にとても似合っている。受け入れて、許す。

人生において深く傷ついたとしても、もしかしたら本当に些細なあたたかみでその闇から抜け出すことができるのかもしれない。本当に小さなことで。
人の心はそんなにがんじがらめではない。だからこそすごく不確かで矛盾もたくさんあるのだけれど。
どんなことにも相反するふたつの性質があって、でもひとの心はそんなふうに柔らかだからこそその極は絶対じゃない。何かを掴むことが出来れば。なにかにやさしく包まれるだけで。水が染み込むように、凍てついた指先が解けるように、景色にちゃんと色が加わる。
そしてそんな関係を人と結ぶことは頭で考えるよりも実際は簡単で、ふいの出来事なのかもしれないな。

河に葉っぱがおちて、それが色んな岩にそっと触れながら下流を目指すように。色んなことに触れて、時には空を見て、色んな景色を見て、水に潜って。
優しく歩いてゆきたい。しっかり見つめながら。あのまなざしみたいに。

ジャン・ルイ・トランティニャンは『暗殺の森 』以来。複雑な人格を雰囲気であらわしていた。強さも弱さも、人生の皮肉も高貴さも繊細さも。ああいうさりげなさはやはり見事だなというほかない。役者としてだけじゃなくて人生を渡ってきているから、その上で塗り重ねられた厚みなのだろう。それが一番すごい。

一番印象的だった「赤」は、夜、黒い車のボディに映る強い赤い光。ほう、って感じで。


観終わって温かい、優しい気持ちになれた。
何があるわけじゃなく、こういう描き方が私はすき。


おもしろかったのは…バレエのレッスン中にあんな風にうなっているひとはいないなぁと可笑しかった。
トリコロール完結編に相応しい作品! Date:2007-02-08
おすすめ度
バランディーヌは非常に美しい。
自分の身の上に起きる出来事に、必死で誠実に向き合い、
傷ついたり悲しんだりする姿が、迷える若き一人の女性である。
なのに、恋人と危機に陥っても、決して媚びたり
すがりついたりすることのない芯の強さがまた美しい。
一方元判事のほうも、彼女に出会う中で変わっていく所が見どころ。
それでも「愛している人に裏切られて以来、誰のことも信じなくなった」
という彼の言葉は、胸に突き刺さった。
テーマ色の「赤」や、嵐、水・・・モチーフの見せ方が全二作に続き非常に巧い。
ラストはお見事。こう見せたか。
ポーランド人の友人の声を、鑑賞後久々に聞きたくなって電話してしまうほど、
映画であることを忘れて見る者を風景の中に取り込んでしまう映画である。
レマン湖のほとりに退職判事は暮らしていた Date:2006-03-09
おすすめ度
三部作の最後を飾る、「博愛」をテーマにした映画。
本作がもっとも解りやすいかもしれない。
前二作で法廷が重要な舞台になっていた理由が解る。

イレーヌ・ジャコブは本当に美しい。
欧州人には珍しく、実年齢より若く見える。
ジャン=ルイ・トランティニャンが渋いジイサンになった。
イタリア映画「激しい季節」の頃から比べると感無量。

文句ない、オトナのための映画。
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